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喪失の介護、ロストケアです。ーー映画『ロストケア』を観て
『ロストケア』あらすじ
早朝の民家で老人と訪問介護センターの所長の死体が発見された。捜査線上に浮かんだのは、センターで働く斯波宗典(松山ケンイチ)。だが、彼は介護家族に慕われる献身的な介護士だった。検事の大友秀美(長澤まさみ)は、斯波が勤めるその訪問介護センターが世話している老人の死亡率が異常に高く、彼が働き始めてからの自宅での死者が40人を超えることを突き止めた。真実を明らかにするため、斯波と対峙する大友。すると斯波は、自分がしたことは『殺人』ではなく、『救い』だと主張した。その告白に戸惑う大友。彼は何故多くの老人を殺めたのか?そして彼が言う『救い』の真意とは何なのか?被害者の家族を調査するうちに、社会的なサポートでは賄いきれない、介護家族の厳しい現実を知る大友。そして彼女は、法の正義のもと斯波の信念と向き合っていく。
「・・・僕がして欲しかった事を、僕がしてあげただけですよ」
と言う、斯波宗典(松山ケンイチ)。
考えさせられる作品でした。
自分が介護老人になってしまったら。ということを考えてしまう。
こどもたちに負担はかけたくない。
何かを諦めさせたり、重荷になりたくない。
だとしても、実際にはどんな形であれ、負担をかけてしまうのだろう。
そんなことを思って、心がどんよりしてくる。そうなった時、少しでも負担をかけないように、老人ホームに入れるだけの蓄えはやはり必要だ。
今、こどもたちへ何かをしてあげることも大切だけど、それ以上に、大人になったこどもたちへの負担にならないことも大事だ。
親の介護でこどもたちの未来が奪われるのは、親として、どう考えてもやりきれない。
頑張って貯金をしようと思い直す、哀しい映画だった。
思い出して書いているだけで気が滅入る。
・・・実際には、その前に自分たちの親の介護が待っているのだが。
それもどういった状態で介護がはじまるのか(介護は急に始まることが少なくない)、自分ができることは何なのか。
時間、お金、体力、気力、すべてを消耗していく介護。どんな介護が必要になるのか。
心構えだけはしておこうと思い、一般的に気をつけることを調べてみた。
■無理をしすぎない
介護は長期戦になることが多いため、一人で抱え込まず、「できること」と「できないこと」を明確にするのが大切。
できることはできるし、できないことはできない。
■罪悪感を持たない
離れて暮らしていると、「近くに住んでいれば」など色々考えて罪悪感をもってしまうこともあると思うが、できる範囲でサポートすることが大切。
■兄弟姉妹・親族と協力する
自分だけの親じゃなく、兄弟姉妹にとっても親。
可能であればまずは、コミュニケーションを取って負担をお互いに軽減する。
■自分の生活も大切にする
眼の前のことしか見れなくなり介護に集中して、自分の生活が二の次になっ
て壊れてしまう可能性があるので気をつける。
仮定で考えただけで色々な懸念点が出てくる。
可能性を考えると人の老化のことなので、無限にパターンがある。
親がどんな状態で介護がはじまるのか。
考えていくと、終わりがない。それもすべて仮定の話。
やっぱり、今できることは、貯金をすることぐらいしかないようだ。
年々その時は近づいて来ている。
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