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エッセイたち

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家族の思い出とか。
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#創作大賞2024

工事のフジヤマさん【ショートショート】

工事のフジヤマさん【ショートショート】

毎朝おじさんがいる。

毎朝ぼくの「あさのつうがくろ」に工事のおじさんがいる。

ぼくは、学校にいくのに、そこを通らないといけはい。

おじさんは、いつもみんなに言う。

「おはよう。今日もかっこいいね。」

「今日の靴、真っ白ですてきです。」

だれでも褒める。

朝からだれでも褒めてくれる。

だから、ぼくたち小学生にも、大人にも大人気。

みんな朝はいそがいけど、なんかおじさんに会いに行って

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私には、趣味がない

私には、趣味がない

突然に、明日なにもしたくない、でも何かしたいってときがある。

そして、突然に不安感に襲われる。

明日また、このつまらないって思う日になるかもしれない。
明日が楽しくないかもしれない。
でも、外に出て色々やるのは疲れる。だから嫌だ。

私には趣味がない。

映画鑑賞も、途中で飽きてしまうことが多い。
アニメも見切ったものは少ない。
アイドルやアーティストも好きなものはあるが、ハマってない。

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母とグダグダする土曜日の朝は、あたたかくて、太陽の匂いがする。

母とグダグダする土曜日の朝は、あたたかくて、太陽の匂いがする。

土曜日の朝。
私が目覚めると、隣で母が私をじっと見つめていて、ギョッとしたことがある。
というか、休みの日はこれが日常茶飯事だった。

うちは、和室に布団、川の字で寝ていた。
自分の部屋にベッドもあり、思春期のときはそこで寝ていたが、気づけばエアコンが効く和室でみんな寝るようになっていた。

そうそう、それで土曜日の朝の思い出を。
部活が始まる前だから、小学生のときのことだ。

私が目を覚ますと、

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