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キナリ杯は日本の文学賞を変えたかもしれない。

いきなり上から目線なタイトルですみません。

始めに、『キナリ杯』とは、ここnoteでも有名な人気作家の岸田奈美氏がすべて一人で企画・審査・運営した文学賞のことです。

キナリ杯の独創的で素晴らしい点は、

①プロの人気作家である岸田奈美氏がすべて読んでくれる

他の文学賞は、有名人気作家さんが応募作品のすべてに目を通してくれるわけではありません。

出版会社や運営のスタッフが予備審査をして、上位の作品のみ、有名人気作家さんが目を通します。

②すべての作品が無料で公開されている

自分の作品と比較したり、他の作品をスキ(応援)したり、スキ返しをされて交流が生まれたり、また審査員気分が味わえたりもします。

③入賞作の講評を手軽に読むことができる

他の文学賞は、SNSで公表されていないこともあります。キナリ杯は、岸田奈美氏が選んだ理由が明確にされています。

選外になった人たちの間で、変な憶測を呼ぶことが減らせます。

④締め切りからわずか3日で結果がわかる

何、この早さ!❓!

他の文学賞では、締め切りから数か月かかることが当たり前です。

キナリ杯に応募した自身の落選作をデフォルメして、すぐに他の文学賞に再応募もできます。

⑤応募期間が一ヶ月

長すぎず、短すぎず。

文化祭のようなお祭り気分を味わえました。

10万円の給付金の使い道から岸田奈美氏が思い付いたキナリ杯。

休業失業で経済的不安を覚えた人には賞金という希望が、テレワークで時間が出来た方には新たな挑戦になったと思います。

⑥入賞作が多い

最終的に53名が入賞。

もしかしたら、自分も入賞するかもしれないと思わせる入賞数。よって、応募数が増える。ゆえに、面白い作品が増える。従って、協賛金も増えました。

正の連鎖につながりました。

⑦入賞数や賞金が日増しに増えた

応募期間中のたった一ヶ月で、追加で賞金を約90万円集めることに成功。

資金難にあえぐ地方文学賞にとっても、良いモデルになったのではないでしょうか。

⑧キナリ杯が終わっても、キナリ杯は続いていく

私は、作品のその後も楽しんだり、フォローした方の別の作品も読んだりしています。

⑨入賞作以外も講評していただける

岸田奈美氏のマガジンに登録すると、岸田奈美氏が自分の作品を講評してくれる。

他の文学賞はどんなにお金を寄付しても、上位入賞しないかぎり講評はいただけません。

⑩スキできる回数を無制限にしてほしい。

読んだ作品順にスキをつけていた岸田奈美氏。終盤、加速度的に増えた応募数にスキの制限がかかり、すべてにスキができませんでした。

来年も開催することが決まったキナリ杯。来年は是非、岸田奈美氏にスキ無制限の権限を与えて欲しいです。

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