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想像だけではできないこと
noteの投稿を久しくさぼっておりましたが、ラジオトークでの朗読は、毎日欠かさず続けています。
今、朗読しているのは、夏目漱石の「坊っちゃん」なのですが、ちょっと壁にぶち当たっております。
読まれたことのある方はお分かりかと思うのですが、芸者さんが登場するお座敷のシーンがあり、そこで小唄らしきものや、義太夫の真似などが出てきます。
さて、困った
自分の引き出しの中に、小唄が一切入っていないんです。
義太夫もあまりないんですけど、昔、日本舞踊をやっていたので、なんとなく記憶にある感じです。
今、芸者さんの役が来たら、踊ることしかできないじゃん
声だけだったら、踊りも役に立たないし
ここで、ふと、昔のことを思い出しました。
大手の某プロダクションに所属していた頃、アニメはあまり仕事をいただけなかったのですが、ラジオCMの仕事をちょこちょこいただけていました。
現場にマネージャーさんが同行することもありますが、基本的にはひとりで現場に行くことが多く、その日も
「CMの仕事、◯時に◯◯放送の◯◯スタジオ訪ねていって」
という指示を受けて、ひとりで放送局へ行きました。
そして、スタジオに入ってから原稿を渡され、下読みをします。
そこでディレクターさんから
「じゃあ、セリフに入る前に、◯◯の歌をワンフレーズ歌ってから、このセリフ言ってみて」
と、注文が入りました。
そのCMは、某社の製品を買うと、某歌手のコンサートチケットが当たるというものでした。
なんということでしょう
たまたま
本当にたまたま、数日前にその歌手のCDを買って、聴いていたんです。
この頃は、ボイストレーニングも受けていたので、歌も問題なく、いっぱつOKをいただきました。
某歌手の曲も、歌を歌うということも、自分の引き出しに入っていたために、クリアできた仕事でした。
某歌手の歌を一つも知らなかったらと思うと、今でも青くなります。
さて、坊っちゃんに戻りますが、今の自分の引き出しには、芸者さんの小唄が入っていません。
節をつけずに読むだけにするか、付け焼き刃でも小唄を聞いて、それっぽく唄うか、悩みどころです。
先輩方から、よく言われていた「雑学」の大事さを、今また噛みしめています。
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