パパ、行っちゃ嫌だ…

泣きながら娘が泣きつく。

仕事に行く時間だとわかっているのだ。

後ろ髪を引かれる思いで

縋る手を解き、玄関を出た。

ドアの向こうで、

嫌だぁぁぁ

と泣いているのが聞こえる。

こんなに切ない気持ちで駅への道を歩くのは初めてかもしれない。

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