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2つの次元渦巻く音楽の祭典    MUSIC VERSE Fes現地参戦レポ ~スバ友兼観測者視点


 こんにちは、リョと申します。


 2024年6月9日に開催された音楽イベント、「MUSIC VERSE Fes.inパシフィコ横浜」に参戦してきました。

 日本テレビで毎月放送されているバーチャルにフォーカスした音楽番組でもある「MUSIC VERSE」の一周年感謝祭として開催され、リアルとバーチャル両方から過去出演ゲストを多数迎えた豪華な形式で開催された、業界でも少し珍しい形式のイベントだったと思います。

そして何より、 月並みな言葉ですが非常にいいイベントでした。

 今回は歌唱楽曲や内容を俯瞰的に触れるライブレポ形式ではなく、このイベントのここが好きだったな、ここが凄く良かったなという抜粋になります。
 全部書きたかったのですが今回はライトに書いていきます。


目次

・正直ここまで良いイベントになるとは思ってなかった
・MCの画がずっと良かった
・トップバッター、理芽
・ヰ世界情緒の衝撃
・この日の花譜ちゃん
・=LOVEとかいうとんでもねぇアイドルを体験した
・大空スバルがやっぱり好きだ



正直ここまで良いイベントになるとは思っていなかった


 まずはイベント開催前の話から。
 最高のイベントとして幕を閉じたからこそこうして堂々とネットの海で言えますが、正直に述べるなら開演直前までそのクオリティや内容にはかなり強めに疑念の目を向けていたところがあります。

 開催発表の時期や抽選周りのスケジュールの過密さ、出演者情報以外のライブに関わる発表がとんと出てこない公式X、出演者の人気や会場キャパとの兼ね合いで考えると多く感じた当選者・チケット譲渡の募集など、とにかく分からないことや地味に不安になる点が多かったんですよね。

 当日も「最悪の場合に備えて推しの歌唱パートがしっかりしていれば満足くらいの気持ちでいよう」と思っていたほか、定刻通り開場していれば大雨に濡らされることは無かったことなどもあってかなり疑わしい心持ちではありました。
 加えて筆者はパシフィコ横浜初参戦だったことや、他界隈のファンの方も多くいらっしゃったことなどもあったので、スタンディングなのかもいつものテンション感でいて周りに迷惑しないかもわからず結構不安でしたね。

 しかしまず入場して思ったのがスタッフさんの空気感の良さでした。
 人数が特別多い訳ではありませんでしたが服装も雰囲気もパリッとしていて印象が良かった。またパシフィコのロビーの綺麗さや解放感もあってまずはそこで少し安心していました。

 そして地味にありがたかったのが椅子です。写真で知ってはいましたがゆったりしていて柔らかい、そして空間的に余裕を持ったうえで固定されているため、公演中手を置いたり前に軽く体を預けられたりとイベントの間の快適度をかなり上げてくれていたと思います。

 心配のひとつだったスタンディングか否かという不安も理芽チが出てくる直前の映像でみんながわらわら立ちだしたことで一気に吹き飛びました。意識していたかはわからんし多分己の欲望に従っただけだろうけど一発目に立ってくれたオタク、ありがとうすぎる。
 やっぱりライブをアツく楽しむなら立たないとですね。

 そして最後のスタッフロールではSpecialThanksとして「大神ミオ」の名をそこに映し出す粋っぷり。全体を通して感じてはいましたが正直あの瞬間をもって「この番組のVへのマジさ、真摯さは本物だ」という実感が強く湧きました。制作会社を思えば当然なんですけど、本当に嬉しかったですね。

 そんな感じで一発目から最後までずっと楽しいイベントでした。


MCの画がずっと良かった


 全編通してになりますがライブパートの間に挟まるMC陣のトークが色々と良かったという話です。
 まずはスバルの会場における違和感のなさですね。

 古坂さんやイコラブメンバーらリアル側の人に混じっての登壇なので当然その姿はモニター内に限られてくるのですが、バーチャル特有の平面感という ハンデを映像の質の高さといつもの元気いっぱいな身振りで見事に打ち消していました。
 技術屋の皆さんの尽力の賜物であることは大前提ですが、自然な掛け合いを展開する中でも野口さんらと積極的に近づいて目線を合わせる、ツッコミを入れる、ハートマーク作りやハイタッチをするといったスバル本来の動きが実にリアル演者と上手く融合していてすごく良かったです。

 あとは古坂さんの場回しの鮮やかさには感服しっぱなしでした。小気味のいいいじりや登壇者に均一に話題を振るバランス感覚など、Vやアイドルではなかなかできる人が多くない手腕の光る場面が多かった。
 バラエティの人物としての盛り上げ、笑い所の作り方もさることながら、音楽にも造詣が深いことや業界のことを長く見てきたからこその発言が混ざってくるあたり、この番組のMCとしてこの上ない人物ですよね。
 初手に理芽ちゃんがかましてくれたことの凄さやシリウスの心臓の解説、締めへの誘導などその手腕を感じる場面が各所にあったように思います。


トップバッター、理芽


 納得感はありますが割合的にホロのオタクが多いであろうあの会場で初手理芽チというのはなかなか痺れました。

 神椿の魔女みんなに言える話ですが、ほんとに空気を自分の色に引き込む力が抜群でしたね。一発目だからぶち上げていこう!ではなく、ピルグリムの綺麗な歌声と淡い空気感で会場を包んでいく様は彼女ならではの芸当だったと思います。

 食虫植物が続いたようにセトリも自身の代表曲で固める構成で初見勢も上手く引き込んでいたと思います。かと思えば最後は狂えないで自分の魅力と世界観を余すことなくぶつける徹底ぶり。
 ミドルテンポの曲で締めていったとは思えないほどに会場のボルテージを上げていってくれました。

 

理芽ちゃんのパートは無料配信で全曲聴けるのでまだの方はこちらだけでも是非。

 あと個人的に嬉しかったのが、自分はちゃんと彼女を初め演者のことを割と全体的に知っているメリットを感じることができたことです。
 MCで手を挙げている人が多かったのもそうですが、そもそもホロのオタクが多かったこともあって理芽チ側からすると若干アウェイよりの会場ではあったのではないかと思います。実際私の席の周辺も反応や曲中のノりかたを見る感じ、神椿は代表曲以外良く知らない人が結構いたように感じました。

 その中でもイントロの一音目やタイトルコールでガッツポーズできたり、周りが変拍子や突然のドロップに戸惑う中全力で頭と腕を振れるのは最高でした。
 クソみてえな感性ですが、やはりこの気持ちよさは長く広く浅くオタクをやってきた特権だなと思います。みんなも色んな音楽、聴こう。超楽しいですよ。


ヰ世界情緒の衝撃


 終演後タグを巡っていると彼女の歌に心を奪われたオタクが大量に観測できて非常に良かったです。実際この日のお情はめちゃくちゃ存在感を放っていたように感じます。
 まずは歌唱パート。セトリはヰ世界情緒スターターセットばりのど真ん中構成で非常に良かったのですが、語るとすればなんといっても「シリウスの心臓」だと思います。


 私も大好きなバーチャル世界における指折りの名曲ですが、現地で聴くこれの威力は凄まじかったです。お情のソロ歌唱を初めて現地で拝みましたが、非常に素晴らしい体験をさせていただきました。

 VJも複雑な演出もない、加えてモールスの存在が言葉の力を前面にした表現を制限してくる楽曲という条件でありながら、会場の空気を暗くも澄んだ宇宙の景色に染め上げる表現力と歌声の美しさは圧巻の一言に尽きます。
 神椿主催のライブでは演出面をかなりこだわることが多いため、何気にVJなしの珍しいステージになっていたというのも珍しい体験でした。

 あとはのちのバラエティパート等でもそうでしたが、小柄で可愛らしい姿と動きを存分に見せてくれたのも嬉しかったです。ホンマに可愛かった。歌ってる時の幻想的な空気や目を閉じたときに見えるまつ毛の長いスーパー美少女とはまた違う、愉快でかわいいじょちょさんがいっぱいでした。

 あとはスバ友的にはスバルが3Dでやりがちな、ツッコむ相手に超接近して肩に手を置く一幕が情緒ちゃんとの間で行われたりしていたのも非常に嬉しかったです。


この日の花譜ちゃん


 まずはセトリですね。正直全曲GSA収録曲でくるのは予想できませんでした。
 アーティストがフェスや外部ステージに出る際に宣伝も兼ねて新盤の楽曲を固めること自体はそこまで珍しくないはずなのですが、理芽ちゃん情緒ちゃんが両者とも自身の代名詞的な曲を軸にしたセトリを組んでいただけにかなりびっくりしました。

 理由の話をしてしまうと多分前述のようなものなんだろうなと思う反面、カンザキさん卒業後の、花譜としてよりも”彼女”としての側面が強い曲たちを初見も多いであろう場でぶつけてきたところには、彼女の意志の現れもあるんじゃないかという妄想なんかもしてしまいましたね。

 色々書きましたがライブも素晴らしかったですし、歌もダンスも履修した状態で跳ぶゲシュタルトは尋常じゃない楽しさだったので大満足です。
 こういうシーンに直面するたびに広くVの世界の音楽を楽しんでおいて良かったなぁと思います。

 あとあの大舞台で盛大に噛み椿をぶちかましてくるのが最高に可愛かったですね。
 あんな事されたら神椿の魔女が実は歌が上手くて喋ると可愛い・おもろい・最高に魅力的なヤツらだってみんなにばれてしまうじゃないですか。
みんなもっと神椿やVWPメンバーをすこっていけ。

=LOVEというとんでもねぇアイドルを体験した


 バーチャルの世界の音楽やアイドルを追いかけて5年ほどになりますが、このパートを観てリアルとバーチャルの違い、それぞれにできること・できないこと・可能性というものを改めて痛感しました。

 リアルのアイドルのライブというものが人生初体験でしたが、まず感じたのがダンスの迫力でした。
 恐らくイコラブが超一流、一級格だからというのもあるのかもしれませんが、あれだけ人数が隅々まで動きと緩急を持った動きを見せ続けていたのには本当に圧倒されました。
 もちろん個々人のダンスのレベルの高さやビジュアルの良さも凄かったです。衣装から覗くありえんスタイルの良さや自然と心を煽られる熱量など、ずっとワクワクしながら舞台上の皆さんを目に焼き付けていました。

 ですがなんと言ってもフォーメーションの多彩さやバチっと揃った振り付け、かと思えばそれぞれが動きに表情に個性と「私を見ろ!」と言わんばかりの迫力を纏わせる様など、これぞアイドルと言うべき体験がとめどなくやってくる時間は本当に凄かったです。

 幻想的な見た目や演出を自由に生み出せるバーチャルに慣れ切った目と心には、あの生身の迫力と熱量、そしてダンスの上手いバーチャルの民をどれだけ集めようと実現できない舞台体験を繰り出してくるイコラブさんたちは鮮烈に映ったと同時に、やはりバーチャルとリアルの壁を壊すだの繋げるだの言ってみても、その二つの持ち味は全く異なるのだということを痛感する時間にもなりました。
 こういうことを想えるイベントは過去を見てもなかなか珍しいものなので、今後も続いていってほしいですね。

 あと地味なところではありますが斜めにせり出す舞台の左右に映し出されるイコラブメンバーの影の躍動感もものすごく印象的でした。
 ライティングが演出としてだけでなく、会場全体に演者の存在感を映し出す装置になっているあの感覚は凄く良かったです。


大空スバルがやっぱり好きだ

 
 もはや定番、スバルのステージにおける伝家の宝刀となりつつあるぷ・れ・あ・で・す!からのスターライトのコンボは今回も最強でした。
当然主観もありますが、スバルのオリ曲の存在感には他のホロメン、Vtuberとは一線を画すものがあると思います。持ち歌の数とそれぞれのパワーの強さが良い意味で釣り合ってないんですよ。


 公開の経緯や歌詞の作り込みも当然ありますが、ライブ映えの良さやスバルの動きと歌声の強みを最大限生かす曲としての完成度の高さなど、現地で見るたびにグッと心を掴まれる体験をさせてもらっています。
 大トリを飾った今回もしっかりと会場をドカ沸きさせてくれていて最高でした。

 またこれも個人的な話ですが筆者は直近でスバルを拝めた3月のfesは席位置に恵まれなかったため、この最強コンボを初めて間近で体験することができたのも嬉しい点でした。あと今となっては何気に珍しい全編通して通常衣装でのステージという機会を拝めたのも良かったです。
 徐々にライブシーンにも姿を見せるようになってきた推しの今後にも期待したいですね。




今回はいったんこの辺で。
スペシャルコラボやあやふぶみ(羊)の歌唱、和楽器バンドも含めたセトリの良さ、過去を思えば見違えるほどにパフォーマンスが上達したねるちゃんなど、まだまだいいところはいっぱいあったので気になった方はアーカイブチケットを買ってください。


とにかく良いイベントでした。
 当然推し以外の音楽に興味ない層も一定数は見受けられて、そういった人には旨みの薄いイベントだったかもしれません。ですがジャンルも好みもごった混ぜで音楽を楽しめる人には出会いも驚きも満載の最高の3時間になったのではないかと思います。私もイコラブさんのライブめっちゃ見たくなりましたし、応募を悩んでいた神椿後楽園戦線Day2も帰りの電車で即応募しました。分かりやすいオタクすぎる。

 イベントのコンセプトや全体構成も非常に楽しみやすいものだと感じたので、また今後も開催があると嬉しいですね。はちたやにカリオペ、リアルサイドではFLOW、神山羊さんに神サイなど、また毛色の違う方向でフェス映えしそうな過去出演者が出てくると個人的にはアツい。

 あとホロと神椿に関して言えば、今となってはそれぞれがライブを打ち立てていけるようになっていることでリアル会場のライブでの共演というのがかなり貴重なものでした。
 地上波番組という枠組みだからこその実現であることや、個人的には数年前にオンライン上ではありましたが良く見受けられた事務所混合のライブイベントの空気感に近いものも感じることができて非常に嬉しいところでした。たまにはこういう空気を吸いたいオタクには非常にありがたい光景でした。



締めます。ここまで読んでいただいた方はありがとうございました。


初めは推し目当てで応募したイベントでしたがここまで楽しませていただけて本当に満足です!出演者の皆さま、制作陣の皆さま、最高の時間をありがとうございました。


また次回があればぜひとも参戦したいです!させろ!待ってます!




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