宇宙と時を駆ける夜の旅 Midnihgt Grand Orchestra 1stLIVE「Midnight Mission」参戦レポ
こんにちは、リョと申します。
今回は2024年2月20日、星街すいせいとTAKU INOUEのユニット、Midnight Grand Orchestraの1stLIVE、「Midnight Mission」への現地参戦が叶ったため、そのレポを書かせていただきました。
今回の演出、伏線、考察ポイントマシマシのライブですが演出を俯瞰しての考察を定点映像の確認前にきっちりやろうとすると私の理解では到底足りません。それくらい凄いライブでした。
よって今回はただただ感じたこと、好きだったところ、書いていてふと思い出したことを書き連ねるだけの感想レポです。
拙い文章ですがご容赦ください。
はじめに
何を書くにも、まず本当に、現地で見届けることができて良かった。
3時12分のリリースで二人が出会った時から応援してきて、一端の音楽好きとして結成の日からミドグラをずっと追いかけて酔っぱらっていた身として、本当にこの日を待ち望んでいたんです。
いつか現地でと願っていた曲がいっぱいで、本当に楽しかったです。
今回のライブはオールスタンディング、整理番号が本当に大事なライブでしたが筆者の番号はまさかの80番台でした。
80番台です。始めは本当に目を疑いました。
会場で早々と番号を呼ばれ、興奮を必死に抑えながら会場に入り人の流れに沿って位置取りをしたのですが。
これですよ。
前から2列目です。
本当に、ものすごい機会をいただいてしまったなと震えるばかりでした。
マイクの位置的にイノタクさんの真正面、すいちゃんも斜めながらめちゃくちゃ良く見える最高のポジションでした。
今回はすいちゃんの投影が普段と違って等身大サイズだったので、近さゆえの特権もひとしおでした。
余談ですが最前列にいた中国人兄貴のでかい身長と頭に阻まれたり、横と後ろにいるめっちゃ楽しそうにしてるお姉さんがたの邪魔はしたくないとこらえたりで結局すいちゃんの姿はあまり見えませんでした。
それでも目の前にいるイノタクさん、コーラスの二人やドラム、ピアノの皆さんの表情まで見えたり、スピーカーの音がダイレクトに突き刺さってきたり、3面展開のモニターに文字通り囲まれることで没入感MAXの映像体験ができたりと、本当に凄いところでライブを楽しむことができました。
ライブの神様に感謝です。
長くなりましたがこんな感じで神席を噛み締めたり、隣の人と話しながら後ろの人混みに驚いたりしているうちにあっという間に開演時間です。
暗転する会場、そして静かに暗い舞台袖から現れたイノタクさん。
遂に始まりました。
セットリスト
1, Never Ending Midnight
2, SOS
3, Midnight MIssion
4, Igniter
5, Rat A Tat
6, 夜を待つよ
7, Blackhole Dancehole
8, Tuning (Interlude) → 流星群
9, Starpeggio → ソリロキー
10, Light The Light
11, Moonlightspeed
12, Allegro
13, 3時12分
14, Stellar Stellar
15, Highway
1,Never Ending Midnight
ミドグラのライブの一曲目と言ったらやっぱりこれでしょう。
公演時間の長さやティザーで音源が流れていたことで1stアルバム収録曲もふんだんに盛り込んだライブになることは事前に予想していましたが、いざガッツリ一曲目にこれを持ってこられると否応なしにテンションも上がってしまいました。
ライブが始まりまず飛び出してきたのは1stミニライブの冒頭にも流れたモールスの音声と光。
この時点でNever Ending Midnightを確信しました。
響くコーラスと姿を現したすいちゃんに会場から歓声が上がり「さあ、始まるぞ」と心を躍らせた瞬間の
この視界いっぱいの青ですよ。
体の芯をぶん殴るような音と共に視界が一面の青に染まり、一層大きな歓声と手拍子が響きます。
先述したように筆者は見渡す限り前にはモニターしか見えないくらいのド最前にいたため、本当に一瞬で視界全てが青く明るく開けました。
このライブとそれが奏でる世界が遂に始まった、自分はこれを目撃できるんだという喜びで体中が沸き立つかのようでした。
そして”終わらない夜が上がる”瞬間の映像の迫力、打音に合わせて明滅する視界、音に圧倒されていると眼前のモニター下部が開き、先ほどまで見当たらなかった楽器隊が現れます。
事前に公開されていた写真のようなコックピット型のモニターとステージがここで完成し、全容を表わした音の束が全身へ飛び込んでくる。
いや本当に、粋でおしゃれな演出でした。
ラストは会場が一気に暗転しすいちゃんにスポットが当たります。
突然視覚的にも聴覚的にも昏くなった会場ですいちゃんの声と手拍子が響き、そして最後にモニターにその文字が浮かび上がります。
この大きく視界を埋め尽くした「Midnihgt MIssion」のロゴがこのライブは今までの自分が経験したものとは明らかに違う、舞台や映画のような一つの作品なのだということを鮮烈に教えてくれました。
始まってしまったという興奮も、今までにないワクワクも、全てが心地よかったです。
2,SOS
Never Ending Midnightとくればこの曲でしょう。もはやワンセットまである。
永山さんの美しいピアノから広がっていくイントロ、1stを彷彿とさせるかのように両腕を掲げるすいちゃんに会場も静かに盛り上がっていたように思います。
音源版よりもピアノの音の粒とエレクトロが際立っていたように感じるSOS、サビのすいちゃんのダンスに応えるように私や周りの人たちも両手で振りを作りながら飛び跳ねます。
あと今回事前に1stライブを見直してきて感じたんですけど、すいちゃんの歌唱がまた一段と上手くなっている。
クリアさや伸びもですがこれだけの厚みを持つ楽器隊を前にしても霞まない存在感は前回以上だったように感じました。
3,Midnight Mission
イノタクさんが一言お礼を述べてMCが始まると思いましたが、ここでピアノの音がそっと流れてきます。
続くストリングスの存在感で察した通り、流れてきたイントロは「Midnight Mission」。本当に曲間の期待感の継続と煽り方が見事でしたね。
全編通しての話になりますが今回のライブはとにかくイントロへの誘導が素晴らしかったです。あからさまにはならないくらいの精度で次の曲を示唆しつつ会場の空気感を舞台の上から支配する。これを最初の数音が聞こえた段階でやってくるからたまりませんでした。
最初の特徴的なストリングスで会場が沸き、ライティングも赤から青への激しい明転が曲を盛り立てます。
この曲も音源や配信よりもイノタクギターとドラムの音圧が強くて心地よかった。
そしてサビで現れたのがこのジュエルチック?なモデルたち。
すいちゃんに代わりこの曲の代名詞たるMVのダンスで盛り上げてきます。
それまで赤や青、暗闇をうまく使っていた会場がサビで一気にクラブハウスのようなグルーヴィーな光で入り乱れる瞬間、間奏でガンガンに走るギターのかっこ良さ、落ちサビ前で存在感を強めるベースの低音の響き、ラストで声を張り上げるすいちゃん、全てが興奮を掻き立てる一幕でした。
4,Igniter
休む暇を与えてくれません。
ギターのイントロからIgnighterが走り出します。
前の曲で少し鳴りを潜めていたコックピット調のモニター映像と青い光で再び満たされる視界と心地よく粒立つギターがたまりませんでした。
そして間奏からの爽快感が素晴らしい。本当に曲間に絶えまなくやってくる緩急に見事に踊らされていました。やっぱりBPMの速さは正義。
ラストに観客を煽ったりとすいちゃんが終始ニコニコ、イノタクさんも心なしかノリノリで良かった。
5,Rat A Tat
曲が切れたと同時に名乗りを上げるイノタクさん。
これはようやくMCか?と思ったらまたもや音がカットインしてきます。
DJがステージでミスって次の曲をおもらししてしまったかのようなイントロと映像のチラ見せ。Rat A Tatです。
何度も響く音、上がる歓声。
そしてすいちゃんの”Come on”でモニターがフル展開します。
あんまり覚えていませんがここからのノリはマジでクラブやフロアのそれでした。
今まで宇宙を旅していたかと思えば急にどこかの星・国の夜を踊りだしていたかのような疾走感。しかし不自然さは微塵もなく温まっていた体と感覚が任せるにはピッタリの構成でした。
この曲は現地も配信もまーーーーーあ音源版より下の音が強くてスケベ。
スピーカー前特有の低音で体の中身が震える感覚もこの曲での記憶が一番強かったです。
イントロで焦らして盛り上げて急にでかい音でダンサブルなクラブのノリをぶつけてくるとかいう重犯罪、最高でした。
あと嬉しかったのはすいちゃんのダンスが拝めたこと。モニターの小ささからダンスパートはどうなるのか気になっていましたが、1stライブで魅せてく
れた軽快なダンスは最高でした。
サビ周りで踊るすいちゃんの姿も、クッッッッッソ強い縦ノリの音も最高に気持ち良かったです。私も自分の空間で許される限り、なるべく動かないようにしながらも全力で踊ってしまいました。隣のお姉さんも完コピの振りを踊ってて、「これぞ音楽!俺の好きなライブ空間!」と呼びたいものそのもの過ぎて最高でした。
あと曲中終始出てくるでっかいホログラムすいちゃん、とてもかわいかったですね。
三面全てのモニターに囲まれ見下ろされの状態だとでkkkkkっかいすいちゃんに覗かれてるような感覚だったので妙にはしゃいでしまいました。
6,夜を待つよ
ミドグラ、またもや休ませてくれません。
というかこの辺りで今日は多分MC無いやつだなということを察しました。
聴くたびに祖父の家にあったラジカセを連想してしまう不思議な音から心地よいギターがあふれ出します。
チル、という感じでもありませんがクラブチックな雰囲気が続きながらもつかの間のやわらかな明るさ・爽やかさと共に踊れるのが楽しかったです。
ミラーボールなんかもゴキゲンに回って、音源よりもコーラスとストリングスの存在感が強くなった音源やラスサビへの盛り上がりはやっぱりお洒落でかっこよくて、なんだか言葉にしがたいいい雰囲気が漂っていた記憶があります。
すいちゃんの綺麗な声も相まってすごくいい雰囲気でした。
7,Blackhole Dancehole
ドラムとスポットライト、そして我々を煽り立てるイノタクの「踊っちゃって」という言葉で察しましたよね。
まず全体の話になりますが、この曲は何度聞いても「難しそ~」という感想が先立ちます。
それでもニュアンスをしっかりつけながら歌い上げるすいちゃんがお強い。というか全体通してアホみたいな難易度の曲しかないのに何で綺麗に歌えるんですかね。
突然赤のライトとコクピット調の演出が戻り、ギャリギャリの電子音に乗せて空っぽの頭を振るのが最高に楽しかったです。
あとは何より間奏の「Yeah Yeah Yeah Yeah!」のパートがクッソ楽しかったです。
デカブツを倒す前から全力で叫んでましたがイノタクにノせられた会場で大きく叫ぶのがたまらなく楽しかったです。
事前にコールアンドレスポンス的な物があるという話は聞いていましたがこんなにもクールな遊び心満載なギミックを見せてくれるなんて思わないじゃないですか。
なんでストーリーと世界観に組み込みつつ遊びもある形でコーレスの時間を作れるんですかね。そんなんだからマジでUSJだのミドグラザライドだのと褒めちぎられるんですよ。
そしてそれに続く間奏の電子音の縦ノリ力がえぐすぎて笑っちゃいました。足が逝きそうだからそんなに音で殴らんでおくれと思いながらもニッコニコで跳んでました。
8,Tuning(Interlude) → 流星群
神。
曲が終わってすぐに流れたストリングスの音で察しました。
察しましたし開演前からそのバラード3コンボは叶うなら拝んでみたいなぁなんて思っていましたよ。
ちなみに私はクソオタクなので一瞬流れた音と空気感を察せずに「スイチャーン!」と叫ぶ観客を見て「まだまだやね…」とか思ったりしてました。
気持ち悪いですね。
そんなぽつぽつと立つ声も永山さんのピアノで徐々に静まっていきました。
まずは互いに寄り添うようなピアノとストリングス、星の海を見下ろすような美しさと切なさを想起させる音がたまりませんでした。
会場も一気に静かになります。私も跳んでいた体と足、湯だった頭が一瞬止まって、目の前いっぱいに広がる映像と音に飲み込まれていました。
大好きな曲につなぐチューニング、それが会場の空気を夜のクラブから一気に宇宙や星々にまで一気に変えていく様、何より理由も感覚も分からないながら自分の中で膨らんだ感動にあてられてちょっと涙が出そうになってしまいました。
ちなみにこの後の2曲までを通してダバ泣きしてました。情緒不安定で気持ち悪いですね。
そして流星群です。
流星群、本当にいい曲ですよね。私も出棺曲にしたい。
何度聴いても「星溜まりに足を浸けてふざけて 星飛沫が飛んだ服で笑っていたっけ」というフレーズが愛おしすぎる。
まず声も無く拍手でそれを迎えるのも心地よかった。
あとはもう正直あんまり覚えていません。それまで激しく動かしてた体も笑いと興奮に漲っていた顔も涙ばっかりになって、じっと聴き入っていたことは覚えています。
私も1stのライビュを当てた身ではありますが、それでも当然流星群を生で聴くのは初めてでした。初めて聴いた2年前の夏からずっと生で聴きたいと願っていたそれが叶った感動はすさまじかったです。
あの空気感というか質感というか、心の琴線で音楽を捉えずにはいられない感覚は何なんですかね。映像とかライブとか空気感じゃなくて、本当に星の瞬く夜にいるかのような、歌の力でその情景を満たしていく様は圧巻でした。
本当に来れて良かったと、そう思うばかりでした。
あと毎回天才だろと思ってたtepeさんの間奏ギター、今回はニトさんとかいうまたもやド天才ギタリスト様による演奏でしたがやっぱり生で聴くあのフレーズは最高でした。
あの夜や星という概念をそのまま音にしたかのような瞬間、大好きです。
9,Starpeggio → ソリロキー
涙が止まりませんでした。
このコンボ、本当に堪らない。
そのピアノの音と会場で冷静さはとうに捨てた頭でも見えた、モニターの表示が2024220へ、100年先へ向かっていくさま、時を経て朽ち蔦が這っていく演出にまた心が震えるのを感じずにはいられませんでした。
Tuningとは異なる幻想的な空気を纏い響き合うピアノとストリングス、ただ綺麗なだけではなく手を伸ばすような力強さ、泣き声を思い起こされるくるしさのようなものが会場の空気を一層深く静めます。
ソリロキーが続きます。
呟くように言葉を紡ぐすいちゃん。
静かな会場をそっと流れていく歌声が本当に心地よかったです。
細やかに震える歌声も、確かな質感を伴った息遣いと声を美しく透く絞っていくような空気感も、あの場にいたからこそ感じられたことが本当にたくさんありました。
そして流星群とは違って幻想的な静けさの中にも体が揺れるリズムの存在と明るい光に目を細めるような情景が本当に良かった。
アルバムとライブ、両方のコンセプトにとって欠かせないこの曲の力を目の当たりにしました。
10,Light The Light
毎回しつこいようで申し訳ありません。でもやっぱり、ピアノのつなぎで次の曲を知るあの感覚も、そしてそれがまさか来るはずないと思っていた並びでやってきた、2ndアルバムで一番大好きな曲であったことも、本当に嬉しかったんです。
この時だけはあの場にいた誰よりも早くLight The Lightの存在に気付いて泣いてしまったという、それはそれは情けない自信すらあります。
それくらいに、この繋ぎ・前奏のピアノのアレンジは良かった。
あの3曲の連なりを現地で目撃できたことは本当に幸せだったと思います。
ソリロキーの終わりでモニターに降り立ったもう一人のすいちゃん、時を超える前にいるすいちゃんが正面に向き直ったと同時に、すいちゃんの語りかけるような、丁寧に綴るような歌声が入ってきます。
夜を上げて、次の朝が来ないことを願って、夜を歌って、夜を待ってと、その音楽と共に夜に生きるすいちゃんが紡ぐ「夜を 孤独を 飾るよ」という言葉、そして”世界が変わるよ”ということばを皮切りに音が一気に溢れるあの瞬間。
本当に、生で、現地で見ることができて、聴くことができて良かった。
大好きなんですよこの曲…
そして間奏で光の束になってステージモニターから姿を消し、センターモニターへと飛んでいったすいちゃん。
文字通り次元を超えていく、そして100年の月日を超えて出会う様が映し出されるその下では美しく、さわやかに光をたたえるかのような演奏とコーラスが織りなされている。
ミドグラという、バーチャルとリアルの邂逅でしか、この人たちが作る世界でしか見ることのできない演出は本当に凄かったです。
11,Moonlightspeed
2022年、手術後療養のため活動休止していたすいちゃんの復帰ライブにイノタクが電撃参戦したことを知らない星詠みはいないと思います。
だからこそ、このアレンジ版イントロには痺れました。あのライブで初披露されファンを唸らせた最高のイントロで、100年の時をブッ飛ばす最光速を連れてきてくれました。
この演出と音楽、本当に感動しましたし、なんか凄すぎて会場で大笑いしてしまいました。時超えるために光速すら超えようとしているこの曲の世界ぶつけてくるとかもう大天才じゃないですか。
時を超えるバラードフェーズの中でも高まっていたボルテージをここで一気に解放するかのごとき盛り上がり、私も大よろこびで体を振り回していました。
この曲の疾走感というか体が喜びで軽やかに動く感覚は本当に堪らないですね。
間奏後の「Yeah!!!!」からラストまで会場全体がパワーに満ち満ちていた感じも、思わずか飛び出したすいちゃんのかわいい姿も、本当に楽しかった。
12,Allegro
最後の曲まで止まることなく、最高の宇宙航行をブッ飛ばしてくれました。
ラストはAllegro、この流れならこれしかないというべき最強のセトリです。
音源版よりちょっとストリングス&ギターに引っ張られたかのように生き生きと響く他の音も、ちょっと電子音強めで雰囲気を落ち着けたAメロから深い音のストリングスががっちり盛り立てるサビも、初めて聴くバッチバチのギターソロもどれも最高でした。
しかしここでもまだ驚かせてくれます。
すいちゃんがおもむろに構えたのはAllegro。ついに具現化した夢武器に会場も沸きます。
私もでっかい声で驚いてしまいました。隣のお姉さんホンマにすまん。
上がるチャージゲージ、盛り上がる音。そして光が銃身に満ちてゆき…
撃ったーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
大興奮でした。最前モニター前近くでしたが私含め何人かが撃たれる瞬間「ウワーッ!!」ってなってたの本当に最高でした。
何となくしか感じませんでしたが後から見返すとこの時の演奏は音源版なんてそっちのけのバチバチのパワー演奏、そりゃあブチ上がりますよ。
単発型ではなくまさかのビーム兵器だったのかと内心驚きつつ、バチクソブ厚い音と増していく光、そして最後にはコクピットのメインカメラを真っ白に埋め尽くすほどの光量に包まれ、年甲斐もなく大はしゃぎしていました。
あとはあれです。
というか!!!100年のきみと!!!!ぶっ放す演出!!!!!!
ア!!!!!
という感じです。
溢れる音と光、ファンサマシマシなかわいいすいちゃん、そこまで紡がれた物語と音楽を時と光の力で描き切ったその偉業!!!!!!!!!!!!
本当に凄く良い時間でした。
13,3時12分
指にはめたルミナスリングのせいで拍手のたびに激痛が走るアンコールを超えて戻ってきた二人を迎えます。
まあミドグラがアンコールを一曲だけで締める訳も、多忙な二人が新曲を仕込んでることも無いわけで、ここまで来たらあの曲たちもそらやるよねっていう期待感の中始まったのは3時12分でした。
終わってみれば1stと同じ締め方となったアンコールの三曲。それだけこの並びにはミドグラの夜を締めくくる、星々の旅が終わってからの文脈にもふさわしい圧倒的なパワーと理由があるのだといわんばかりの、圧巻の一曲目でした。
大はしゃぎした心にしみる音、いつもよりも良く聞こえるピアノ、ありえないくらいリズムを取りづらい間奏、本当に聴くたび進化と美しく感じるすいちゃんの歌声、リズムに合わせて鮮烈にステージを飾るライティング。
初めて生で聴く、すいちゃんの1stワンマンを逃したことで3年前からその瞬間を願い続けた3時12分は本当に沁みました。
14,Stellar Stellar
アンコールだろうが休ませてくれません。でも予想はできていた。
だからこそ、やっぱり最高だと思わせてくれました。
もうこの辺とか覚えてないですよ。
でも終盤も終盤で夜を突き破るようにまっすぐ美しく飛び出してきた歌声に立った鳥肌と、この曲が来た喜びと、サビ前にみんなでその手を伸ばす光景をみて「ああ、さいこうだな」と心いっぱいに泣き笑ったことだけは毎回変わらずで、それでいて今回も懲りずに心に刻まれたことでした。
すいちゃんの歌声はやっぱり凄い。
こればっかりは4年追っかけてても毎回感動させられます。
またえらい大変なひとを推してしまってると、毎回嬉しくなります。
そして生演奏の迫力もえぐかった。天才の集いに加えてド天才2人のツインドラム付き、たまらんですよ。
あとは冷静に思い返すとここの2曲はもはやミドグラとかすいちゃんとか関係なしに、「星街すいせい×TAKU INOUE」の曲として揺るがぬ地位と力がありますね。
コクピットからの映像が映っていた今までのモニターにも、それまでとは違うテイストで星々や光が散りばめられていて、空気感の違いを視覚的にも感じました。
ここまでガッチガチに世界観を作ったライブの締めとして、地続きでも切り離すでもなく綺麗に組み込んでくるとか…凄いですよねほんと。
最後のMC
映像だと真っ暗でしたがここは最前の特権。MCのイノタクさんが本当に楽しそうに語るもんで、すいちゃんの喋りもここで初めて聴けて、笑いや歓声が満ちつつももう終わるんだという感傷とミドグラへの感謝の言葉を叫ぶだけのマシーンになってました。
ここまでよくぞ休みなしで飛ばしてくれたなという感じです。
本当に、ありがとうございました。
15,Highway
ミドグラの旅を締める曲と言ったらやはりこれですよね。
朝を告げる曲で、朝に消えていくのに「ハロー」と笑顔で手を振るあの時間が、もう終わってしまうんだ、長いこと夢見てきたこの時間も過去になってしまうんだという寂しさが、その時のぐちゃぐちゃになった感情全てが最高に生きているという感じでした。
夜明けを体現したかのようなやさしいアルペジオが刻む音楽に揺れて、ああ良いライブだったなと、そこにいた実感を噛み締める時間は本当に忘れられません。
笑顔で手を振るすいちゃん、遂に止んだ音に続いて告げられたイノタクさんの挨拶で舞台は暗転。
15曲、長く短い、本当に夢のような旅が終わりました。
クレジット
ライブは終わりましたが、ここからも鳥肌が止まらなかった。
まず流れてくるピアノアレンジのソリロキー、天才過ぎます。
1stの時もそうでしたがエンディングに最高のピアノアレンジを添えてくるの本当にニクいですよね…
余韻とか心の浮き上がる時間とかを優しくさりげなく包んでくれるあの感じが大好きです。
そしてこれは会場でしか見えなかったギミックですがモニターにバンドメンバーの名前が出るのに合わせてコクピットにいたメンバーの定位置が青いスポットライトで照らされるんですよ。
でもそこには誰もいません。
椅子と、舞台を彩った楽器があるだけの空間が照らされます。
ここの演出が本当に震えました。
100年の先にいなくなったことを表す演出なのか、デザインの域の演出なのか、私には知る由もありません。
でも今はそこにいなくなった楽器と奏者を照らす光と、それに敬意と称賛の拍手が降り注ぐあの時間は本当に良いものでした。
Midnihgt Grand Orchestra、本当にありがとう。
おわりに
実に素晴らしいライブでしたがその要因は単なる音楽や歌唱力、演出の妙だけによるものではなかったと思います。
MCを削り、顔でありボーカルであるすいちゃんの自我を極力殺して物語の登場人物に徹するような構成にしたのも良かったですし、クラブパートのような曲ごとの遊びを入れることでセカイ系的なクサさやくどさを感じさせない緩急を見せてきたのも素晴らしかった。なにより楽曲を物語のピースそのものにするとかいう妙技を様々な方向から見せてくれるとか、本当にものすごい体験をしてしまったなと驚くばかりです。
この執筆のために1度だけ流し見たアーカイブですら圧倒的な引力を持っていて、本当に参りました。
世界観の構築と音楽を魅せる構成、それらにバランスよく没入することを促す仕掛けの数々で精緻に編み上げられた空間があそこにはありました。
あとはセトリですね。
アルバム順+2曲というド直球できた1stも楽曲の世界観の体験という意味合いで見れば最強のセトリでしたが、今回は楽曲とそれらをつなぎ合わせた物語というより深く難しい表現をうまく形にしてきたなという感じです。
ただ魅せるだけの薄っぺらなオシャレさではなく、音楽も映像も演出も前回から進化と変化を与え、新しい世界を紡ぎ出してくれました。
その物語性や没入感から本当にUSJの○○ザライド的な、映画や舞台のような印象すら受ける不思議なライブでした。
今まで見てきたライブとは全く違う、でもミドグラだからかどこまでもすんなりと心に入ってくる最高の体験でした。
あとデレステ参戦、これも驚きました。
この辺は書き出すとまた別の記事にしろという話になってくるのですが、背負ってきたバックボーンも目指してきた理想像や原点も、現状Vの世界でこれ以上ないほどの魅力と実力を備えたすいちゃんが満を持して夢を叶えたかと、嬉しくなりましたね。
あのフォントとかおねシンの音とかマジでびっくりしましたよ…
全てが終わって会場から出るまでもすごく楽しかったんですよ。
冒頭乗せた自分の位置からの視界の写真、あれは終演後撮ったものなのですが、全てが終わって放心したり興奮したりのオタクが沢山の会場でスクリーンにでかでかと映る「Midnight Mission」の文字や、それを少しでもいい位置で撮ろうと前に後ろに移動する人たち、会場の人に写真をお願いしてこっちも撮って、初対面なのに固い握手を交わして「最高でしたね!またどこかで!」って別れていくあの時間。
何度来ても、誰のどんなライブでもそうですが、やっぱり自分がその時一番好きな音楽・一番待ちわびていた会場で感じるあの空気は本当に大好きです。
長くなりました。
今回の凄まじいライブを魅せ切ったミドグラが次に楽曲やライブを見せてくれるのはいつなのか、こんな構成の後にどう活動を展開していくのか、正直分かりません。
でも私はこの音楽が大好きで、まだまだ二人と二人を彩るオーケストラの音楽を追いかけていたいと、心底思わせてくれるライブでした。
難しいことも変な感覚も要らない、音に身を任せて踊る時間が楽しいと思える限りMidnihgt Grand Orchestraの音楽が私の中で色褪せることはありません。
これからもそんな時間を楽しむように、二人たちを応援していきたいと思います。
拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
すいちゃん、イノタクさん、オーケストラの皆さま、ライブに携わった全ての方に感謝を。
本当に、素晴らしい夜をありがとうございました!
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