微分にも使われていた逆関数
逆関数とは?
逆関数は、ある関数の出力を元に戻す関数です。具体的には、関数 f(x) が与えられたとき、その逆関数は g(x) であり、次の条件を満たします。
f(g(x)) = x および g(f(x)) = x が成り立つ。
グラフ上で f(x) と g(x) は線 y=x に関して対称である。
ところで、対称といえば、
x軸に対して点A(p,q)と対称な点Bは、B(p,-q)です。
y軸に対して対称なら、点A(p,q)は点B(-p,q)となります。
点A(p,q)と原点に対して対称な点Bは、点B(-p,-q)となります。
つまり、原点に対して対称の場合、x軸に対して対称且つ、y軸に対して対称となることがわかりました。
y=xに対して対称の場合、座標で考えると、xy軸を45度反時計まわりに回転させて、その移動後の点Aについて、移動後のx軸と対称な点が点Bとなり、xy軸を元に戻すとします。このとき、点Aと点Bはy=xに対して対称な位置関係となります。
逆関数は、座標を動かすことはなく、もとの関数f(x)をy=xで対称となるような別の関数g(x)をつくるというイメージです。その2つの関数の関係性が1,2なのですね。
逆関数の作り方
元の関数をy=x^2とします。グラフはこうなりました。
1.元の関数のxとyを入れ替える 例)y=x^2→x=y^2
入れ替えただけのグラフはこうなりました。
2.入れ替えた関数x=y^2について、yについて解く。
→y=√x,-√x
これがy=x^2の逆関数となります。
グラフはこうなりました。
指数関数と対数関数の逆関数
指数関数と対数関数は、互いに逆関数の関係にあります。具体的には、指数関数 y=2^x の逆関数は y=log_2(x) であり、逆も同様です。これは、指数関数と対数関数がグラフ上で線 y=x に関して対称であるためです。
逆関数の作り方を参考にしていただければ関数の逆関数が出てきます。こちらの記事でも参照しています。
逆関数の逆関数は元の関数
興味深いことに、逆関数の逆関数は元の関数に戻ります。
つまり、指数関数の逆関数は、指数関数と対数関数の両方で表せると言えます。
逆関数の作り方
1.元の関数のxとyを入れ替える
2.入れ替えた関数x=y^2について、yについて解く。
なので、
元の関数t=2^xの逆関数は、t=log(2)(x)です。
ここからは、逆関数t=log(2)(x)の逆関数を求めて元の関数になるかを検証していきたいと思います。
まず、逆関数のレシピ手順では、元の関数のtとxを入れ替えます。すると、x=log(2)(t)
このままだと、従属変数がx、独立変数がtつまり、tがxの変化要素になってしまっているため、xがtの変化要素に変えるために「tについて解くことで、t=の形にできます」そうすると、
tは真数ですので、真数t=の形となります。
ところで、真数がy座標となる様な関数はいくつかあります。
・真数が従属変数のy=固定値底^指数が独立変数xの形は指数関数y=a^x
・真数が従属変数のy=固定値でありかつ底である係数a×底:独立変数x^n乗:固定値・・・の形は二次方程式y=ax^2+bx+c
・指数が従属変数のy=log(底:固定値)(真数:独立変数x)の形は対数関数
この中で、x=log(2)(t)が真数t=・・・の形に変化できるのは、指数関数です。
なので、指数関数に変化させていきますと、x=log(2)(t)は
元の関数t=2^xとなりました!
逆関数と元の関数の傾きを掛け合わせると1になる話
逆関数の関係同士にある2つの関数の傾き同士を掛け合わせると、1になるのはなぜなのかについてです。まず本当にそうなるのでしょうか?
元の関数t=2^xとその逆関数y=log(2)(x)で検証していきます。
元の関数t=2^xの傾きについて、t=1*2^xと考えられるため、1となります。
逆関数t=log(2)(x)の傾きについて、log(2)(x)=1*log(1)(2)なので、傾きは1となります。
元の関数の傾き1 × 逆関数の傾き1 = 1
逆関数の関係同士にある2つの関数の傾き同士を掛け合わせると、1になりました。
なぜ元と逆の関数の傾き同士を掛け合わせると1になるの?コパイロ先生に聞いてたらこうだった
コパイロ先生:
逆関数同士の傾きが掛け合わせて1になる法則は、微分学において非常に重要です。
この法則は、逆関数の導関数同士が互いに逆数であることを示しています。
具体的に説明します。
ところで、関数 f(x) とその逆関数 g(x) が与えられたとき、次の法則が成り立ちます。f(g(x)) = x および g(f(x)) = x が成り立つ。
そして、微分では、
ある関数f(x)の導関数f’(x) *(関数f(x)の逆関数g(x)の)導関数g’(x) = 1
が成り立つ。
ここで、f’(x) は関数 f(x) の導関数(傾き)、g’(x) は関数f(x)の逆関数 g(x) の導関数です。
この法則は、逆関数同士の傾き(元の関数f(x)の導関数f'(x)と、元の関数f(x)の逆関数g(x)の導関数g'(x))が互いに逆数であることを示しています。
つまり、f’(x)*g’(x) = 1 です。
(f'(x):元の関数f(x)の導関数、g'(x):元の関数f(x)の逆関数g(x)の導関数のこと。)
これは微分学の基本的な性質であり、逆関数の導関数同士が互いに対称であることを意味しています。
イメージとしては、グラフ上で f(x) と g(x) の接線の傾きも互いに逆数であることを考えてみてください。一方の関数の傾きが急ならば、もう一方の関数の傾きは緩やかであり、その逆も同様です。
この法則は微分学の基本的な理解に欠かせないものであり、数学的な法則として確立されています。
:
\cdotの意味は?f'(x)とg'(x)を掛け算するという意味でしょうか?
Copilot先生:
はい、正確です!数学的な表記で、掛け算を意味します。したがって、
𝑓′(𝑥)⋅𝑔′(𝑥)
は、関数𝑓(𝑥)の導関数f'(x)と関数𝑔(𝑥)の導関数g'(x)を掛け合わせることを表しています。この掛け算により、逆関数同士の傾きが互いに逆数となる法則が成り立ちます。
:元の関数とその元の関数の逆関数において、それぞれの導関数同士も逆関数の関係にあるということでしょうか?
Copilot先生:
はい、その通りです!
逆関数同士の導関数は互いに逆数の関係にあります。具体的には、大文字の関数は元の関数、小文字の関数は逆関数のとき、つまり、
𝑓(𝑥)
とその逆関数𝑔(𝑥)
が与えられたとき、次の法則が成り立ちます。
𝑓(𝑔(𝑥))=𝑥
f(g(x))=x
導関数とは何ですか?
Copilot先生:
導関数は、関数の微分係数を求めるための関数です。
具体的には、関数の値を入力したらその値における微分係数を返します。以下では、導関数の定義と計算方法をいくつかの例を用いて説明します。
微分の定義:
微分とは、変数xの微小な変化に対応する、関数f(x)の変化量(xの増加量分のyの増加量という割合)を求めることです。
関数𝑓(𝑥)と導関数f'(x)の
𝑥=𝑎
x=a
の点と
𝑥=𝑎+ℎ
x=a+h
の点を結ぶ直線の傾きを考えます。
この直線の傾きは、
𝑓(𝑎+ℎ)−𝑓(𝑎)/ℎ
f(a+h)−f(a)/h
となります。
𝑎+ℎ
a+h
:放物線での各点における接線の傾きというものは、関数上のグラフの点の数だけあって、接線の値は点ごとにすべて違うと思いました。そのすべて違う接線の傾きの値を座標上であらわした点の集合体が、導関数という新しい別のグラフになるということでしょうか?
Copilot先生:
導関数は、関数のグラフ上の各点における接線の傾きを表す新しい関数です。これは、元の関数の変化率を示す指標であり、微分学において非常に重要です。以下で詳しく説明します。
接線の傾きと導関数
関数𝑓(𝑥)
のグラフ上のある点
𝑥=𝑎
における接線の傾きは、その点における微分係数(導関数)です。
導関数𝑓′(𝑥)
は、𝑥=𝑎
でf(x)のグラフ上のある点x=aでの接線の傾きを表します。
この接線の傾きは、𝑓′(𝑎)=limℎ→0{𝑓(𝑎+ℎ)−𝑓(𝑎)}÷ℎ
で求められます。
導関数の意味:
導関数は、関数の変化率を理解するために使用されます。
グラフ上の各点における接線の傾きをまとめた新しい関数として、導関数は元の関数の性質を表します。
導関数のグラフ:
導関数のグラフは、元の関数のグラフ上の各点における接線の傾きを示します。
導関数のグラフは、元の関数の変化率や凹凸の情報を提供します。
導関数は、関数の挙動や変化を理解するために不可欠なツールであり、数学的な法則として確立されています。
:f(x)という元の関数の任意の点の数だけ、接線の傾きの数値の数はそれぞれ違っていて、それらを座標上で表したら、新しいグラフになるということですね。
Copilot先生:
はい、その理解は正しいです!導関数は、元の関数の各点における接線の傾きをまとめた新しい関数であり、グラフ上で表すと元の関数の性質を示します。各点の接線の傾きが異なるため、導関数のグラフは元の関数の挙動や変化を理解するための重要なツールとなります。
感想:逆関数の関係にある関数同士の傾きの積が1になること、それは、逆関数の関係にある関数同士の導関数同士も傾きの積が1になること、つまり逆関数同士の導関数も逆関数同士になるということまでわかってよかったですという話でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?