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日本語→英語訳で迷わないPOINT「過去形と完了形の使い分け」

こちらの記事で、過去形と完了形の構造的な違いみたいなものを分解する形でお伝えしました。

今日は、日本語を見たり聞いたりしたとき、これは完了形を使うべきか、単純過去形を使うべきか、が一発でピンときやすいような指標について、私なりにコパイロさんとともに作ってみました。ではどうぞ。

過去形と完了形の使い分け


英語の過去形と完了形の使い分けは、文脈やニュアンスによって異なります。以下に、過去形と完了形の使い分けのポイントを示します。

過去形:


  • 淡々と事実だけを述べる場合に使います。

完了形:


  • 過去の淡々とした事実に感情を込める場合に使います。負の感情なら完了形の結果、プラスの感情なら完了形の経験として表現します。

具体例

① 雨が降ったけど、遠足が開催されたことについて、今ではよかったと思います。

  • 過去形: "It rained, but I think it was good that the excursion was held."

    • 理由: 行為が過去の特定の時点で行われたことを示しています。

② 雨が降ってしまいましたが、遠足が開催されたことは今では良かったと思います。

  • 完了形: "It has rained, but I think it was good that the excursion was held."

    • 理由: 雨が降ったことに対する残念な感情を強調しています。

理由の詳細

  • 過去形: 行為が過去の特定の時点で行われたことを示しています。

  • 完了形: 行為の結果や恩恵が現在に続いていることを強調し、話し手の感情を表現します。

このように、過去形と完了形を使い分けることで、文脈や表現したい内容に応じた適切な表現が可能になります。過去の動作や事実の描写に感情が入る場合は完了形を使うことで、話し手の感情や行為の結果が現在に続いていることを強調することができます。

では、こちらの日本語の「簡単だったんだ!」は「だった」という過去の事を話していますが、これは「過去形」OR「完了形」のど~っちだ?

わあ、英語の勉強ってこんなに簡単だったんだ!
簡単であるという動作、事象はこうでした。
→It was easy.

ここで、簡単だという事(事象)による効果、つまり、簡単であることは今もずっと続いていると考えますので、「完了形」となります!

Wow, learning English has never been so easy!

なぜnever?

ここで、簡単であると言いたいはずなのに、なぜneverという決して~ないという否定語がつかわれているのでしょうか?

それは、英語の学習がこれまでにこんなに簡単だったことは一度もない、という意味を強調するためです。この表現は、英語の学習が非常に簡単になったことを強調するために使われています。

直訳と意訳の違い

  • 直訳: 「英語を学ぶのが決してこんなに簡単ではなかった。」

  • 意訳: 「英語を学ぶのがこんなに簡単だなんて!」

つまり、話し手にとっては、英語を学ぶことが簡単ではない状況がずっと続いていたんですね、それを英語でストレートに表しているというわけです。
なので、「has never been」の部分は、「完了形の継続」となり、「英語がずっと難しい状態(簡単ではない状態)で続いていたよ!」と直訳になり、
「英語ってこんなに簡単だったんだ!」と今の心境が日本語になっているとなります。

POINT
「だった」など、あらゆる過去の日本語に対して、事実だけを表しているのか、事実において、その効果や、その事実に対する話し手の感情移入も考えていくと、単純過去形かそうでない、完了形化に分類しやすいんだなと。

完了形が難しい理由~話し手の意図によるものが大きいから


完了形が難しい理由として、英訳する場合に、話し手の意図によるものが大きいことがあります。

例文:あの時捨ててしまったけれど、今となっては新しいのが買えたので良かったと思っています。

Q:
「捨ててしまった」の部分について、過去形か完了形か?ってもやります。(思わない場合はスルーしてくださいませ)

Google翻訳ではこうなりました。

I threw it away at the time, but looking back I'm glad I did because I was able to buy a new one.

単純過去形になっていたというわけです。

ですが、この文章が話し手にとって、大きな感情表現だったとすると、完了形も使えるのでは?と思ったので、「捨ててしまった」の部分について、「完了形の結果(~してしまった)」と英訳出来ないかの疑問をコパイロさんに聞いてみることに。

Q:
I threw it away at the time, but looking back I'm glad I did because I was able to buy a new one.

あの時捨ててしまったけれど、今となっては新しいのが買えたので良かったと思っています。

こちらについて、I threw it awayを、完了形の結果(~してしまった)と書き換えても問題はあ~りませんか?

コパイロ先生:


「I threw it away」を完了形の結果(~してしまった)として書き換えることは可能です。

書き換え例

  • 元の文: "I threw it away at the time, but looking back I'm glad I did because I was able to buy a new one."

  • 書き換え後: "I have thrown it away, but looking back I'm glad I did because I was able to buy a new one."

理由

  • 完了形の結果: "I have thrown it away" は、過去に行われた行為の結果が現在に影響を与えていることを強調しています。この場合、捨てたことが現在の状況(新しいものを買えたこと)に繋がっていることを示しています。

このように、完了形を使うことで、行為の結果や恩恵が現在に続いていることを強調することができます。

モヤモヤ発生


そこで、理由について、Copilotさんは捨てたという行いの効果が継続して今に影響をあたえている(新しいものを買うことの動機につながっている)と解説されました。

その解釈について、こう思ったので、聞いてみることに。

Q:
「書き換え例 元の文: "I threw it away at the time, but looking back I'm glad I did because I was able to buy a new one."
書き換え後: "I have thrown it away, but looking back I'm glad I did because I was able to buy a new one."
理由
完了形の結果: "I have thrown it away" は、過去に行われた行為の結果が現在に影響を与えていることを強調しています。この場合、捨てたことが現在の状況(新しいものを買えたこと)に繋がっていることを示しています。」
こちらのご解説について、さらに、理由に追加してもイイか迷いました。その内容とは、

捨てたことについて、後悔の感情が強い場合、「捨てるという行為 + 捨てた時の負の感情」であることから、完了形の結果(~してしまった)と解釈するというものです。

いかがでしょう?

コパイロ先生:

その追加の理由も非常に有効です。完了形を使うことで、行為の結果だけでなく、その行為に対する話し手の感情も強調することができます。特に、後悔や残念な気持ちが強い場合には、完了形の「結果:~してしまった」というニュアンスが適しています。

書き換え例

  • 元の文: "I threw it away at the time, but looking back I'm glad I did because I was able to buy a new one."

  • 書き換え後: "I have thrown it away, but looking back I'm glad I did because I was able to buy a new one."

理由

  • 完了形の結果: "I have thrown it away" は、過去に行われた行為の結果が現在に影響を与えていることを強調しています。この場合、捨てたことが現在の状況(新しいものを買えたこと)に繋がっていることを示しています。

  • 感情の強調: 捨てたことについて後悔の感情が強い場合、「捨てるという行為 + 捨てた時の負の感情」を強調するために完了形を使います。

このように、完了形を使うことで、行為の結果や恩恵が現在に続いていることを強調し、話し手の感情も表現することができます。

ということで、日本語では普通に「~した」「~してしまった」「~しちゃった」と過去形だと思いがちですが、それだって分析すれば事象だけのことを「~下」では伝えているし、「~してしまった」は感情も入っているよなとか、「~しちゃった」もそうだしと分かる者ですが、日常的にはあまり意識せずに話したり聞いたりしているところなんだなぁと。

ここから分かったことは、日本語の過去形について、英文法の完了形の項目に照らし合わせて学びなおすことで、完了形について、日本語⇔英語がすんなりわかるんだなということがわかりました。

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