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今日の無季自由律俳句


その日もそうでした。あ~らよっ出前一丁ではありませんが、そんな気分で急いでご馳走様した食器一式を運んでいたある日の夕食時の出来事。
案の定1年に1度あるかないか位なのですが、まっすぐ持っているつもりが、お箸の片方コロンと床に着地、転がっていったのでした。急がば回れの諺がよぎる。
それを横目に知らんぷり、一目散に食器は無事避難(いわゆる運び終え)。

ふと思いました。(箸が転がってる~今日の献立なら床、汚れていないはずわーい)

後ろから母が追いかけるように勢いよく運んできます。
「珍しいね、立て続けに運んでくるなんて」「そだね」など言いつつ、
お箸がポロン落ちているのに気付いていたようですが、知らんぷりをしてくれ「ごちそうさー」と去っていこうとしました。

「お箸落としちゃった」「え?」咄嗟にふと思い浮かんだのがお箸のことわざ、正式には「箸が転んでもおかしい年頃」なんですね。

「お箸のあれ」
「え?」
「だからお箸が転がるとさ~」
「あぁあれね」

今日の自由律俳句

箸落としても笑わぬ
箸転がっても笑えぬ
箸落とし笑ったあの頃 今よぎるは明日のゴミ
箸転がるをみても笑えないねと笑い合い

急がば回れというより横着っていうのでしょう。ささやかなチャレンジングとも言える?落とした後の掃除など、ロスタイムの可能性の発生あるかもなら、個別に数回に分けて持って行くべきなのでしょう。

でもやっぱりお皿の上に小鉢、その上にお茶碗その上にお箸乗せてシンクまで持っていくことについて、今の私にとっては、辞書を2,3冊面白がって頭に乗せ歩いていた麗しきあの頃と同じくらい、バランス感覚を保つためのけん玉チックなプチエキサイティングだと思うことにし、面倒なときはそうやってぐらぐら持って行くんだろう。






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