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過去形と完了形の使い分けの指標となるものは〇〇


過去形と完了形の使い分けは、英語学習者にとって難しいポイントの一つです。しかし、「行い」と「行いによって発生した現象や恩恵の継続」という2つの意味に分けて考えると、すべてがすんなりと理解しやすくなります。

完了形の意味と使い方


完了形には、継続、経験、結果などいくつかの意味があります。それぞれのいくつかの意味について詳しく見ていきましょう。

継続

行為が過去に始まり、現在も続いている場合に使います。

  • 例: "It has been raining for three hours."(3時間ずっと雨が降っている。)

完了形によって、今も雨が降っていることがわかります。

It raind.
この場合、今、雨が降っているかは読む場合だと、分からないとなりますので、想像する必要が出てきます。過去形は雨が降ったという現象という動きの変化だけで、その状態の継続は考慮しないということになります。

経験

過去に行われた行為が現在の経験として残っている場合に使います。

  • 例: "I have watched that movie."(その映画を見たことがある。)

過去形なら、I watched that movie (yesterday).となります。ちなみに、昨日や一昨日、去年などの特定の過去を表す用語と一緒に使うと必ず過去形になり、完了形にはならないとなります。そこには、動きや行いだけが着目され、その効果や効用の恩恵みたいな目にみえないメリット的なことは考慮されないということになります。

・例:I have read this magazine 5 years ago.   5年前にその本を読んだ。(過去形)

ここで、こういう使い方はできません。

特定の過去の語句と完了形の組み合わせはできない

I have read this magazine 5 years ago.
こちらは、文法的には正しくありません。完了形(have read)と特定の過去の時点(5 years ago)を同時に使うことはできません。

完了形は、行為の結果や恩恵が現在に続いていることを強調するために使われますが、特定の過去の時点を示す場合は過去形を使います。

正しい使い方

  • 過去形: "I read this magazine 5 years ago."(5年前にその雑誌を読んだ。)

    • 過去の特定の時点で行われた行為を示しています。

完了形の使い方

  • 完了形: "I have read this magazine."(その雑誌を読んだことがある。)

    • 行為の結果や恩恵が現在に続いていることを示しています。

完了形は1人称以外の人を主語にすることもできます。完了形は、行為の結果や恩恵が現在に続いていることを示すために使われます。以下に、1人称以外の主語を使った完了形の例をいくつか挙げます。

例文

  • 彼/彼女が主語の場合: "He has finished his homework."(彼は宿題を終えた。)
    完了形が使われているので、宿題をするという行為と、宿題をしているという行為の継続に分け、完了形はどちらも続いていることになるので、今も宿題をしているという「継続」の意味になります。

  • 彼らが主語の場合: "They have visited Paris."(彼らはパリを訪れたことがある。)

    完了形が使われているので、パリを訪れるという行為と、パリを訪れたことによる恩恵、効果、感動が今も継続しているということになるため、日本語では「完了形のうち、”経験”」の意味合いとなります。

  • 物が主語の場合: "The book has been read by many people."(その本は多くの人に読まれている。)

これは完了形の継続と呼ばれるものです。ここで、継続と経験の2つの意味が完了形にはありますが、継続と経験から入ってしまうと、あれ?どっちだっけ?となりますが、たとえ、経験から入ってしまったとしても、こういう考え方で結果的に継続だとわかることになります。

  • "The book has been read by many people."(その本は多くの人に読まれてた経験がある。)

かなり直訳しました。違和感ありすぎです。ここで、完了形は「行いという動作」と「行いによる効果や恩恵や話してのその行いで持った感情の継続など」と分けてみます。

ここでは、

完了形が使われているので、読まれたという状況の変化(動き)と、読まれたという状況の変化(動き)の継続、、、ここできっとあれ??と思われた方もおられるでしょう。

というのは、「行い」と「行いによる効果の継続」とに分けるということでしたので、「行いの継続(本を読むという行為の継続)」と行為の継続は言ってなかったよね、となるということです。

そのことについて、こちらでなるほどと思っていただけるかと。

"The book has been read by many people."(その本は多くの人に読まれている。)

ここではまず、継続か経験化の日本語どっちだ?の選択はおいて置き、単に完了形だな、完了形の場合は「本を読むという行為」と、「本が読まれたことによる効用、恩恵の継続」の選択肢をどう組み合わせるかだけを考えるといいかと思います。
この場合、さらに、「行為の継続」もあると考えた場合、これらの3つの選択(行い、行いの継続、行いによる効用や感想の継続、の3つ)を組み合わせてみると、2パターンの考え方ができます。

1つ目は本を読むという行為はもう行われないけれど、その本の効用や感動は今もなお残っているという意味、

もう1つは、その本の効用や感動が今もあるという事は今も本が読まれているという意味合いです。

どちらが正しいでしょうか?

1つ目の解釈

  • 本を読むという行為はもう行われないが、その本の効用や感動は今もなお残っている

    • この解釈では、過去に多くの人がその本を読んだ結果、その本の効用や感動が現在も続いていることを強調しています。

2つ目の解釈

  • その本の効用や感動が今もあるということは、今も本が読まれている

    • この解釈では、過去に多くの人がその本を読んだことが現在も続いており、現在もその本が読まれ続けていることを示しています。

文脈によってどちらの解釈も可能ですが、行為の結果や恩恵が現在も続いていることを強調するため、2つ目の解釈がより適切であることが多いです。しかし、具体的な文脈や話し手の意図によって、1つ目の解釈も成り立つ場合もあります。

そして、2つ目の解釈をすると、

"The book has been read by many people."(その本は多くの人に読まれている。)

これは、その本は多くの人に読まれていて、今もその本は読まれているということになりますので、簡単にまとめると、

その本は多くの人に読まれた(今も読まれている)
→その本は多くの人に読まれている

となるわけですね。


POINT

完了形といえばニュアンスの中に、いつも①行為という動作、②動作(動き)による効果の継続 ③行為という動作そのものの継続 の3つの意味合いがまずあって、組み合わせは①②とするか、①②③とするかの2つの解釈をして、それに合う日本語(継続、経験、結果)にあてはめると簡単です。


①②:行為という動作+動作(動き)による効果の連続
→経験もしくは結果
①②③:行為という動作 + 動作(動き)による効果の継続 + 行為という動作そのものの継続
→継続

①②については、「結果:~してしまった」と「経験:~したことがある」の2つの意味があります。まとめると、


①②:行為という動作+動作(動き)による効果の連続:結果(~してしまった)

①②:行為という動作+動作(動き)による効果の連続:「経験:~したことがある」

①②③:行為という動作 + 動作(動き)による効果の継続 + 行為という動作そのものの継続:「継続」:今も~している

の3つのパターンに分けれます。

具体的にはこちらです。

①②③:行為という動作 + 動作(動き)による効果の継続 + 行為という動作そのものの継続:「継続」:今も~している

これは、行為そのものの動作と、行為そのものの動作の継続と行いによって得られる効用や感想の継続の3つが現在も続いている場合に使います。

ここで、動さと動作の継続との2つに分けた理由は、単純過去形と完了形の継続とを分けるためです。

次に、動さの継続と動作による効用の継続とに分けた理由は、完了形のうち、継続(動作、効用のどちらも継続している場合)と、結果(効用だけが継続している場合)と、経験(効用だけが継続している場合)の3つのパターンがあるためです。

①②③の行為という動作 + 動作(動き)による効果の継続 + 行為という動作そのものの継続:「継続」:今も~しているについて、具体的にはこちらです。

  • 例: "It has been raining ."(ずっと雨が降っている。)

これは完了形だから、雨がふるという変化という動作、その雨が降ることによる恩恵、感想の継続、雨がふるという変化という動作そのものの継続、の3つで考えた時、一番ナチュラルなのは、「雨が降るという動作そのもの」と、「雨が降るという動作の継続」の組み合わせです。

なぜなら、雨が降るという動作に対して、その雨の効果、話している人の感情は読み取れないからです。というか、一番しっくりくるのはどれか?と考えるといいかもしれません。
ちなみに、雨が降る動作、雨が降った効果や話し手の感想、雨が降るという動作の継続のうち、雨が降るという動作、だけを選択すると、これは単純過去になってしまうのでアウトとなります。それ以外だと、効果や感情よりも、雨が降るという動きの変化についての継続、を選んだ方がしっくりきます。具体的に訳していきますと、

雨が降った+雨が降るという動作の継続
→雨が降った(今も降っている)
→ずっと雨が降っている

となります。

このことから、

①②③
行為という動作 + 動作(動き)による効果の継続 + 行為という動作そのものの継続:「継続」:今も~している

となります。


①②:行為という動作+動作(動き)による効果の連続:結果(~してしまった)


  • 例: "I have lost my keys."(鍵をなくしてしまった。→ 現在も鍵が見つかっていない。)

この場合、鍵を無くすという動作、鍵を無くしたことによる効用、感想(残念感)、鍵を無くすという行為の継続の3つが考えられますが、

・鍵を無くしたという動作 +効果の継続
・鍵を無くしたという動作 +鍵を無くしたという動作の継続

のどちらの場合であっても、「鍵はみつかっていない」となりますので、

  • I have lost my keys."

こちらの文は、鍵を無くした(鍵を無くしたままだし、鍵を無くしてしまって残念な気持ちが今も続いている)ということから、よりナチュラルにすると、「鍵を失った」というよりは、「鍵を失ってしまった」という日本語になります。

この時、①②③の組み合わせについては、「完了形のうち”結果:~してしまった”」もしくは「完了形のうちの"経験"」となります。

ここで、①②③の解釈について、ここでもし、経験で訳してしまうと、「鍵を無くしたことがあります」と喜びを持って話すことでもないということになるので、「~してしまった」という「完了形のうちの”結果:~してしまった"」ということになります。

もちろん、最初から完了形には結果の意味があって、これは結果だなとわかれば早いということになりますが、もし混乱しても完了形の3つの意味合いから導くこともできるんだなという話でした。

過去形と完了形のニュアンスの違い(完了形の結果:~してしまった:編)

I lost my socks.

こちらは過去形ですが、靴下が今は見つかっているのか、見つかっていないのかはわからないということになります。

「I lost my socks.」という過去形の表現は、過去の特定の時点で靴下をなくしたことを示していますが、現在の状況については明確に示していません。つまり、靴下が今見つかっているのか、まだ見つかっていないのかは、この文だけではわからないです。

例文

  • "I lost my socks."(靴下をなくした。)

    • 過去に靴下をなくしたことを示していますが、現在の状況については不明です。

一方、完了形を使うことで、行為の結果や恩恵が現在に続いていることを強調することができます。

例文

  • "I have lost my socks."(靴下をなくしてしまった。)

    • 過去に靴下をなくしたことが現在も続いていることを示しています。つまり、靴下がまだ見つかっていないことを強調しています。

これは、
Ⅰの
①②:行為という動作+動作(動き)による効果の連続:結果(~してしまった)の形ですね。

Ⅱ①②:行為という動作+動作(動き)による効果の連続:「経験:~したことがある」

行為が過去に行われ、その結果や恩恵の継続のパターンですね。

「動作 + 動作による効用の継続」には「結果」と「経験」の2パターンの解釈がありました。

どっちを選ぶのかについての指標のようなものは、英文が残念な意味合いでなく糧になっている、つまり+の解釈ができる場合、結果ではなく経験としてとらえています。

  • 例: "I have watched that movie."

    これは、

    映画を見たという行為そのもの + 映画をみたことによる感動の継続(行動の連続ではないことがポイント)

なので、
映画をみた + 映画を見て感動した(今も続いている)

なので、
ここには、行動の継続はなく、行動の結果得られる感動だけが糧として継続しているので、

しっくりくる日本語訳は「~したことがある」で「完了形の経験」となります。

このように、完了形のうち、経験では行為の結果や恩恵が現在に続いているときに、経験として訳すことが可能です。効果が強調されているんですね。

過去形の意味と使い方

過去形は、行為が過去の特定の時点で行われたことを示します。現在との関連性は強調されませんし、昨日、おととい、去年など具体的な過去の語句が出ていれば、それは動作があった事だけを表し、動さの継続や、動さによる効用や感動などの感情は、過去形の文章だけでは読み取れないとなります。

  • 例: "I watched a movie yesterday."(私は昨日映画を見た。)

もし、I has watched a movie .
こうすれば、これは完了形(経験:~したことがある)なので、
映画を見て、その感動が今も残っているというニュアンスを取り込むこともできます。


まとめると、


①②:行為という動作+動作(動き)による効果の連続:結果(~してしまった)

  • "I have lost my keys."(鍵をなくしてしまった。)


①②:行為という動作+動作(動き)による効果の連続:「経験:~したことがある」経験

  • "I have watched that movie."(その映画を見たことがある。)


①②③:行為という動作 + 動作(動き)による効果の継続 + 行為という動作そのものの継続:「継続」:今も~している

  • "It has been raining."(雨が降り続いている。)

過去形と完了形の使い分けのポイント

過去を表す語句(例えば「yesterday」や「last year」など)がある場合、行為が過去の特定の時点で行われたことを強調するため、過去形が使われます。完了形は、行為の結果や恩恵が現在に続いていることを強調する場合に使います。

  • 過去形: "I watched the movie yesterday."(私は昨日その映画を見た。)

  • 完了形: "I have watched the movie."(私はその映画を見たことがある。)

このように、行為とその結果の継続性を考慮して、適切な形を選ぶことが重要です。

日本語から考えてみる「完了形」それとも「過去形」?


I did it.

I have done it.

を例文にしました。

いくつかの条件を作り、日本語訳を先にした場合、その日本語訳の場合は完了形なのかそれとも過去形なのか?という感じで進めていきます。

それともう1つ、例えば、頼まれていたお手伝いが終わった時、そのお手伝い自体を重視する場合と、そのお手伝いを終えた自分の努力を重視(評価)して相手に伝えるニュアンスの2タイプがあると思います。そこで、

A:終わったという行為に対する効果(終わったという状況)の継続を重視している 
B:話す人の感情を重視している

この2択を、日本語訳「それを終えました」を相手に伝える時のニュアンスとして、どちらに比重が大きく占められているかというニュアンスも一緒にまとめてみました。具体的にはこちらです。

条件1:相手と同じ空間にいる場合

この条件の場合で適するのは過去形か完了形か?また、完了形の「終わりました」の場合、

A:終わったという行為に対する効果(終わったという状況)の継続を重視している 
B:話す人の感情を重視している

のどちらでしょうか?

条件1:相手と同じ空間にいる場合


①それを終えました。:

  • →"I have done it."

    • 理由A: 終わったという行為に対する効果(終わったという状況)の継続を重視しているから。


②私がそれをやったのよ!:

  • "I did it!"

    • 理由B: 自分の手柄を重視する場合。動作をした人の感情重視。

これは「完了形の完了」です。完了の場合、それという事柄を重視するか(理由A)、終えた本人の終えた仕業を重視するか(理由B)という2択がありましたが、ここでは理由Bになります。

そして、「完了形の完了」では、状況「動作の終了 + 終了した動作の効果、効力、行った人の感情の継続」のニュアンスであり、このとき「結果:~してしまった」「経験:~したことがある」のニュアンスが散りばめられていて、どちらかといえば、この場合、喜びの意味合いが強そうなので、
「完了形の完了(経験のニュアンスが大きい)かつ理由B」となります。

条件2:相手が時間がかかると思っていたのに、その予想よりも早く終わってその驚きと喜びを相手にも伝えたいニュアンスがある時


③(もう)終えたよ。:

  • "I have already done it."

  • 理由A: 終わったという行為に対する効果(終わったという状況)の継続を重視しているから。動作の対象そのものを重視。

そして、この場合の「完了」では終えた後、それは経験となるのいい意味合いのニュアンスが大きいので、
「完了形の完了(経験の意味合いが大きい)かつ理由A(動作をした人の感情重視)」の意味の「完了」になります。

条件3:2時間続けられると思っていたことが、1時間で終わらざるを得ない状況になって、終わったと伝える場合。

④終わってしまったわ。: 

  • 過去形: "I had to finish it."(終わらざるを得なかった。)

    • 過去の特定の状況を説明しています。ここで過去形は、話す人の感情や、終わったことによる効果の継続のニュアンスはないということなので、例えば、納期を過ぎて提出する場合を想定してみると、納期が遅れたことについて、その人に事情があるということを伝える「have(has)  to:~しなければいけない」の過去形が使われています。

そして、この日本語訳の場合、「終わってしまったわ」という話しての感情がプンプン😠入っているともとれるので、話し手の感情が入る場合の完了形の完了として解釈することもできます。
具体的にはこちらです。

完了形の例

  • 完了形: "I have had to finish it."(終わらざるを得てしまった。)

理由B: 話す人の感情を重視している。ここで、完了で話し手の感情が入ることについて、「結果:~してしまった(という悪い状況での感想)」と「経験:~したことがある(といういい意味の感情)」の2択がありましたが、ここでは残念な気持ちがうかがえるので、「完了かつ結果(~してしまった)のニュアンスが大きい、かつ理由B(話し手の感情重視)」となります。
そして、この場合、完了形のhaveがまずあって、それに続けて「have to 動詞の原形:~しなければならない」の形が使われています。


条件4:終わった時に、相手がいなくて、後の報告となる場合

  • ①(今)終わりました。: "I have just finished it."

    • 理由A: 終わったという行為に対する効果(終わったという状況)の継続を重視しているから。

という事で、「完了形の完了のなかに、経験のニュアンスも大きく(どちらかといえば結果のニュアンスよりも)含まれていて、かつ、終えた行為の効果が重視されている(理由A)」となります。

条件5:相手の予想と違って、時間がかかってしまった時、遅れてしまったけれど今終えましたのニュアンスを持たせたい時


  • ①(やっと)終えました。:
    "I have finally finished it."

    • 理由A: 終わったという行為に対する効果(終わったという状況)の継続を重視しているから。

ここでは感情を重視するよりも、終えた行為についての効果(終わっている状態の継続)を重視していることになるため、理由Aになっています。

このことから、理由A(事柄重視)でも理由B(事柄を行った人の感情重視)でも、形的には「完了形の完了」の「終わった」であり、英語でいえば、have(has)+過去分詞の形であることもわかります。

つまり、理由Aとするか理由Bとするかは、その時の状況で受け取る側が判断出来たり、伝える側が込めたりすることが出来るというエリアだとわかります。

条件6:残念な気持ちのニュアンスがある時


①(見ていたドラマが)終わっちゃったね。:

  • "The show has ended."

    • 理由B: 話す人の感情を重視しているから。

というわけで、この場合は日本語のところから、感情重視な完了形の完了だなということがわかります。

完了形か過去形か迷った時は、 A:(終わったなどの)行為があった後の効果の継続 B:話す人の感情 のどちらかが重視されていれば(重視できる日本語訳になれば)その英文は過去形でなく完了形になっているということです。

さらに、Bの話す人の感情重視がみられる場合、その感情が、残念な感情だと判断できるなら、完了形の意味である「経験」「結果」「完了」「継続」のうち、「結果:~してしまった」の意味に「完了」の意味にニュアンスとして加えられます。
逆に、話す人が終わったことをよい感情を持って話したことを重視する場合は、「完了」に「経験」の意味合いも入ってくるというニュアンスです。

POINT

A:(終わったなどの)行為があった後の効果の継続

  • 完了形: 行為の結果や恩恵が現在に続いている場合に使います。

    • 例: "I have finished my homework."(宿題を終えました。→ 宿題が終わったという状況が現在も続いている)

B:話す人の感情

  • 完了形: 話す人の感情を重視する場合に使います。特に、残念な感情や驚き、喜びなどを強調する場合に適しています。

    • 例: "I have lost my keys."(鍵をなくしてしまった。→ 鍵が見つかっていないという結果が現在も続いている)

さらに、Bの場合のニュアンス

  • 残念な感情: 完了形の「結果:~してしまった」の意味が強調されます。

    • 例: "I have lost my keys."(鍵をなくしてしまった。→ 鍵が見つかっていないという結果が現在も続いている)

  • 良い感情: 完了形の「経験」の意味が強調されます。

    • 例: "I have watched that movie."(その映画を見たことがある。→ 映画を見たという経験が現在も続いている)

このように、完了形は行為の結果や恩恵が現在に続いていることを強調するために使われます。また、話す人の感情を重視する場合にも完了形が適しています。文脈や表現したい内容に応じて、適切な形を選ぶことが重要です。

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