同志社ロー 2L 成績及び相場感 対策(既修向け)

Ⅰ はじめに



 まだ司法試験に合格していないので、あくまで参考程度にして下さい。先日、成績を受け取って感じたことなどを述べます。

Ⅱ 成績


 春学期 GPA3.15(必須3.17)
 秋学期の直近 GPA3.37(必須3.46)
  計 GPA3.27(必須3.3)

 でした!思ったよりよかったです。ちなみに七法免除です。

Ⅲ 相場感


 私は、A+からCまで万遍なく取っていますのである程度の相場感があります。あくまで私の感覚なので参考程度にして下さい。基礎力確認テスト次第で変わることもあります。
 ちなみに、A+=4.5 A=4.0 B+=3.5 B=3 C+=2.5 C=2.0 F=0です。

A+

民事実務で取りましたがレベルは本当に高いです。たしかに配点の少ないところでミスはしている&中間で20点中16点でしたが、ソクラテスはほぼ毎回しっかり答えレポート点も優れていたと思います。
 ただ実務科目は唯一A+を狙えるところなので余力のある人は是非目指しましょう。特に予備試験考えている方は是非A+狙いましょう。他の科目の先生はA+つけないと公言したりもしていますし狙えません。

A

A+に少し物足りない程度 出題趣旨は主要論点で大体押さえ、規範もある程度正確で事実を使えて頑張って論理的に検討している答案。
 ただ、FとA+以外は相対評価なので多少規範が不正確だったり必要な検討の一部が欠けていたりしても論理がしっかりして他で当てはめ頑張っているなとかなればAになることもあります。

B+ 

皆が書けている大筋は押さえて論理はしっかりしているがAには少し物足りない印象。あてはめが少し甘かったり一般的でない認定をしている場合(刑法で背任にすべきところで横領にしてB+)

B 

皆が書けているところはある程度書けているが必要な検討が抜けているケース B+とあまり変わらない印象

C+

 問題の所在を理解しないまま、とりあえず関連する論証書いて見たという感じの答案がそうなる印象。つまり論理がおかしくなっているとそうなる可能性が高いです。
 春の刑訴C+(逮捕の明白性の議論で折衷説に立っている状況で客観的外部状況がないとしつつ供述内容を考慮できるという論理矛盾したり、前科からの犯罪立証の際の故意に関して使うべき論証を間違えたり、再現実況見分調書でとりあえず伝聞の論証ごり押しで貼りまくっただけ)
 後は、他まあまあ書けているのに、そこそこ配点ある設問で皆が書く重要な検討を落としてしまっているケース(行政法演習Ⅱで裁量基準で繰り返し過去問で出ているH27年3月3日判例を書いていないケース)、書くべきことが少ない場合、ある程度の人が書けるところで題意を大きく外しているが完全に間違いとは言い切れないケースにそうなることがあります。

C

 致命的なミスをしている、出題趣旨で皆が拾える論点を大きく外してしまっていること、平常点が悪いこと、これらが積み重なるとそういうイメージ 法曹倫理で共犯者の守秘義務と証拠隠滅の配点12点まるまま落としましたが出題趣旨では皆できていたみたいです。平常点も悪かったし利益相反行為も間違っていた気がしますし、真実義務誠実義務という超基本のところでも実質途中答案でCになりました。

F

 59以下となっていますが0点に等しいです。F確信した科目でも取ったことがないからです。
 出発点で大事な条文を外している、全員が当たり前に書ける論点抽出を失敗しまくっている、行政法であれば訴訟選択を大きく間違えてしまっている、刑法であれば当たり前にできるであろう構成要件、違法、有責という体系すらできていなく構成要件の定義書いていない、大多数の人が書く罪名を間違える、事実使えていないとかそういうのが合わさったレベルだと思います。春に刑法の講評会に出まして、採点表で平常点とか全部合わせても55点くらいだと思っていたらB+でした。
 Fつくということは、論点抽出以前に、条文構造の理解、法的三段論法、論理矛盾なく書くこと、問いかけ意識して答えるとかそういうところから意識し直した方がいいかもしれません。論点落としとかしていても先生によっては全然Bつけてくれたりします(2題の設問の片方白紙でBの人がいた)。
 ただ下4法は意外とつくかもしれない(行政法で30%以上つくことがある)ため、慢心せず出題趣旨に沿ったことが書けるようにした方がいいと思います。
 上3法でも憲法は水物です。
 秋学期、期末の憲法で大冒険して、型を大幅に崩して出題趣旨大幅に外してF確信していたけどCでした。大外ししても事実ふんだんに使えば助かることがあると思います。
 後、基礎力確認テストで高得点取れれば上3法でF取るリスクは減ると思います。基礎力確認試験のおかげで憲法は救ってくれたのかもしれません…
 迷ったら保障制約正当化の型に合わせて、皆が書きそうなことを書けばよかったと思いました。
 憲法対策は得意な人に聞いて下さい。

Ⅳ 成績上げるためにやった方がよかったこと及びやっておいた方がいいこと(後輩向け)

(1)成績を上げるメリット

 ア 4大の場合就活有利になる 
 詳細は知りませんが、GPA高いと書類選考で有利だそうです。目安はちゃんとしたソースがないのでわかりませんがある程度の事務所の場合、3.0は必要なのではないでしょうか。ただ目標は司法試験、司法試験で高順位取れるようにできれば書類選考有利にすること可能かもしれません。
 イ 奨学金給付採用の可能性が高くなること
  奨学金では1類(2年継続型)、2類(単年度全額給付)、3類(単年度半額給付)、4類(修学支援奨学金 1単位当たり37000円中8000円給付)とあります。1、2類になれば教育充実費以外に学費払う必要がなくなるため是非とも狙いたいところです。

(2)対策

 GPA3.3程度でイキることはできませんが、自戒の意味を込めて、どうすればGPAあげられるのか、出来た科目はどうしてできたのかを書きます。
 もっと、優秀なロー生がいればその人に聞いた方が良いかもしれません。あくまで参考にして下さい。

ア 短答対策

 上3法(憲法、民法、刑法)については期末試験の際に、基礎力確認テストといって、平常点の10%の司法試験の短答式試験の過去問(予備も場合によっては)から出ます。
 短答は配点低いですが、論文で失敗した場合に救済されることもありますし、成績評価も短答がよければ1ランク上がるみたいです(先輩談)
(ただしAからA+、FからCに上がるとは限りません)
 2単位分で1ランク上がるのは結構大きいためこまめに短答対策もしましょう。どのみち、司法試験対策にもなりますので予備の短答や司法の短答で苦戦しない程度に入学前知識理解固めれば、ソクラテスもある程度どうにかなると思います。
 私は、予備短答合格経験あったため、予習はそこまで苦ではありませんでした。予習の時間が減ると、司法試験対策に当てる時間が増えるため、入学前に短答ある程度完成し知識理解深めた方がいいかもしれません。

イ論文対策

 ここが80~90%の配点があるため天王山です。
 成績表受け取って感じたことについては、とにもかくにもFを取らないこと、極力CとC+を減らすこと!
 特に1類奨学金(2年度継続型)採用された方であれば、1類継続になるためには3.5のGPAを維持しないといけません。2類でも2.5は審査の対象になるだけで実情は1類ほどではないが高GPAが求められているそうです。
 C=2.0 C+=2.5を取ればA=4を取っても相殺して3.5になりません。A+は狙って出ない、Aもそこそこレベルが高いためC+以下を取るとハンデになります。
 では、どうすればいいか…先輩方も言っていますが早めに過去問を見ること!(TKCシステムに問題と講評、出題趣旨が上がっている)
 そして自信ない分野については実際に書いて見る&添削を受けること&問題の所在を理解することが大事だと思います。

やってよかったこと

 秋学期は出題趣旨、講評を5年分しっかりみたため春より成績上がりました。勿論、過去問通りに出るとは限りませんが傾向把握することは大事だと思います。
 刑訴の学習指導に毎回出席して答案提出したこともよかったと思います。学習指導の先生は厳しいですが、時間とって自分の答案についていいところ悪いところをしっかり指摘してくれます。
 我流になっていると先生に注意されたこともありましたがどういう風に書けば論理的な文章になるか頭をしっかり使う訓練をしたため少しは成果が出たのかもしれません。成績も刑訴はC+からAつけていただきました。せっかくローに来ているのであれば使いましょう。
 AAゼミでも答案提出の機会があり、時々提出しました。先生によっては辛口コメントする人もいますが、客観的に自分の答案がどう見えるか把握することも大事だと思います。

やった方がよかったこと

 ①先輩ノートなどで情報収集することが大事かもしれません。民法Ⅱは基礎力満点でBだったため、成績いい人と情報交換しとけばよかったかもしれません。高評価ついた人は先輩ノートに助けられたそうです。
 ②苦手分野について司法試験の過去問をもっと解いたらよかった気がします。期末も科目によっては司法試験レベルを上回ることもあります(今年の商法演習Ⅱで組織再編、自己株式メインの出題)し、司法試験解いて慣れた方がよかったのかもしれません。
 ③よく言われている一元化ノートも必要ですね。どこで何の論点が出てくるか整理できていないと答案として混乱してしまうため、何らかの方法で整理を繰り返せばよかったのかもしれません。ローに入ればレジュメや参考判例資料が多いため、纏め方を工夫すればよかったのかもしれません。
 ④入学前に司法試験の過去問をある程度解いておくこと。刑訴などは予習がかなり大変だったこと、ローの授業でも内容はわかっても書き方は教えてくれる先生が少ないこと。そこで、ある程度解いておけばもっとGPA上がったのかもしれません。


後は、奨学金採用を祈りつつ、司法試験対策を引き続き頑張ります。ここまで読んで下さってありがとうございました。

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