内容うっっっすい記事書いて「WEBライター」とか無理でした
私は文章を書くのが好き。
自分が考えていることを発信するのが好き。
見て触れて感銘を受けたこと、作り手のこだわりを、ぜひ文章という形でこの世に伝えたい。
・・・そう、思っていた。はずだった。
「ライターになりたい」から、ライターのピンキリを覗き見して「アンチWEBライター」になった話です。
ライターになりたい
このnoteアカウントも発足して7年ほど。
いやいや、実際に稼働している期間はもっともっと短いです。
自分で文字を書いて発信したいなと考え始めたきっかけは、雑誌「公募ガイド」を偶然購入し、文章が金銭に変わる手立てがあることを知ったから。
そして当時は薄給派遣経理の20代、なんとか自分の向いている方向で、持続可能な生活維持を求めている時代だった。
とにかく国語は大好きでした、
作文が市の文集に数回載りました、
好きなコンテンツのことならアレコレ語るの大好きです。
となれば、文章書いてお金になるんだったら、
こんなにうまい話ってなくない??????
どうやらクラウドソーシングでライターになれるらしい・・・が。
好き・やりたい・得意(自称)で稼げるなら、ということで、
早速クラウドソーシングに登録し、ライティングの仕事を漁った。
するとどうだろうか。
・体験談を○○○文字以上で数十円!
・自由に日記を〇〇○文字以上で数円!
・ライターさん募集、ナンチャラカンチャラ(特殊な技術世界)専門の運営メディアを運営中、調べたことを自分なりにまとめてコピペ禁止、マニュアル完備
こんな募集がワンサカある。
正直、クオリティ不問の超低単価もしくは難関部門を検索のみで調べ上げて書けという無理難題が溢れていた。
うーーーーーーーん。
仕事以下の案件。
それか、「ただ調べて記述する」には相当専門的な案件。
こりゃあ無理だ。
なにせ、「調べてまとめて書いて欲しい専門サイト」も、実例や方向性の提示もなく、ただただ薄っぺらい検索結果まとめページしか掲載をしていないのだから。
唯一、楽しかった仕事。
私が熱烈に推しているバンドの、駆け出しファンサイトのコラム記事募集を見つけた。
そこから何記事か提供することもあった。
何せ当時時点で10年以上青春全てを捧げたバンドだったため、
コアファンネタをこれでもかとぶちこみ、
その管理人さんは非常に喜んでくださった。
しかし、そのファンサイトも次第に縮小。
しまいには閉鎖した。
個人サイトの運営は、とても儚い。
(でも、当時ライターっぽいことしてはしゃいでたよぉ。。。)
https://note.com/shiho_rebuild/n/n249e31029b7a
https://note.com/shiho_rebuild/n/na027c51e840d
メディア運営サイトとライター契約
タスクをこなしつつ、数十円の小銭を稼ぐも、
出金最低額に満たずただただ時間をフイにする日々が少し続くと、
「あぁ、生計維持の仕事に直結する世界ではないんだなぁ」
とクラウドソーシング系からは距離を置いた。
そこからまた数年。
30歳手前になった私は、当時モーレツ社員として働いていた会社を辞めた。
転活するにも、しばらくは悠々自適に過ごすにも、
とりあえず先立つものがなくてはと久しぶりにクラウドソーシング系サイトを開いた。
また、在職中にミレニアム女性向けスクール「She likes」に入会していたため、もう一度ライターとしての進路を見直すべきではないか?と考えていた最中だった。
数年でWeb/SNSによるマーケティングは大変発達し、
副業社会も進行した。
会社では商品掲載ページの紹介文の提案・校正などを初歩業務として行なっていたため、それらをもっともらしい経歴として記載し、プロフィールに記載した。
そうして、とあるメディア運営をし、他企業の記事も扱っているという会社からライター登録のオファーを受けた。
クラウドソーシング上で数十円案件を漁るよりは良い経験になるだろう、これも経験だと、喜んで登録を行なった。
で、実際に求められる記事とは
メディア運営会社と契約を交わした後は、その運営会社とライターとの案件管理用のポータルサイトへのアクセスを許可された。
募集記事の要項が提示され、ライターが受注→納品する仕組みだ。
この記事の案件というものが、
・コスメ〇〇ブランド(結構ニッチ)のおすすめアイテム○選!
・〇〇社(某企業)に転職するには?年収は?
・〇〇区でオススメの占い師○選!
といったようなもので、少なくとも2000-3000字納品する必要がある。
これまた、「ご自身で調べて記述してね」といったようなものなのだが、調べて記述するにはうっっっっっすい毒にも薬にもならない記事にしかならいのだ。
うーーーーーーーーん。
私には「すぐになれるライター」、向いてないです
私はどちらかというと、Web/SNSマーケティングの、
内容是非は問わずともアクセス至上主義なやり方に義憤を覚えている。
が、自分が思い立ってすぐになれる程度のライター案件など、正直一番やりたくない、見たくもない記事の作成しかないのであった。
もちろん、Web上でも非常に深掘り・真に迫ったもの、
書き手がその分野に精通しているならではこその記事はたくさんあり、
私はそういったものを書きたいと思っていた。
一方で、うっっすい文字数だけ稼いだSEO記事(笑)を量産したく、無機質にそれらが可能な募集社もたくさんあるというのが現実だ。
明確に書きたいジャンル、想いがあるなら、
ライターを目指すというよりかは希望業界そのもの、もしくは関連人間と携わる方がよっぽど手っ取り早い。
「ライターになりたい」から「ライター募集」に応募するということは、
ただただ「彼氏欲しいから彼女欲しい人を探す(ただポジションを抑えてくれればいい)」というマッチングにしかすぎなかった。
ライター志望生活は終わった
かくして、私のライター志望は潰えた。
Twitter上でライターを名乗る諸氏が、
「ライター案件で今月は○円稼げた☆みんなもお気に入りの場所やカフェで稼ご☆」
などと情報商材丸出しの宣伝をしている時点で疑いを持てなかったことに、自分のリテラシーの低さを呪うべきだった。
もちろん、今も読者として、その道に通じた方々の良質な、熱のある、そして我々一般読者には触れられない情報を込めた記事は大変楽しく拝読している。
というわけで、私の結論は
「ライターになりたい」が目的になるとロクなもんじゃねえ
でした。
熱量ある、内容の濃い事が作れる「プロ」って。
そう簡単になれるもんじゃないよね。