甦る記憶

幼少の頃、祖母から円柱型の金属を渡された。外側は錆色をしていたが、上下の丸い断面は光沢を帯び、強い磁力があった。


つい最近、車から風景を眺めつつ、山々の山容とその稜線、谷が織り成す地形、その上に配置された植生に関わる歴史やその地域に住んでいた人々の思いなどを考えていた。
更に、鉱山について興味が有ったのでいろいろインターネットで調べてみた。金属の種類によって様々な精練方法があったり、現在日本国内で操業している鉱山だったり、日々情報に満ちている世の中は凄いと思う。

今の大きな会社の前身はほとんど鉱山から始まって財閥を形成して現在に至っている。
そして小さな会社や埋蔵量の少ない鉱山は閉山していき、今や鉱山跡すらわからない遺跡と化した所も少なくない。

ClariSのカラフルと言う曲を聴いていて、ふと閃いた。
子供の時に祖母からもらったあの円柱は鉱山から作られたものではないか?

調べてみたら、自分の知らない鉱山が田舎に有ったらしく、2つ有る銅山は当時はかなり賑わっていたらしい。
そんな事は全く知らなかったが、あの円柱がどのような経緯で幼い自分の手元に渡ったのか考えるのもまた一興である。

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