#322 将来のことを考えると、キャリアって悩みますよね
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点で、ゆるゆるとお話をしていく番組です。この番組が面白かった。あるいは参考になったらフォロー・コメントなどいただけると嬉しいです。
キャリアの不安とどう対峙するか?
今日はですね。「キャリアの不安とどう対峙するか?」という話をしてみたいと思います。自分でつくるキャリア安全性……という言い方もできるかもしれません。
なぜ、この話をしようかな? と思ったかというと、昨日、とあるところで、キャリアの話をする機会があったんですよね。
僕はいま、53歳なんですけれども、僕らが社会人になったころは、「一度会社に入ったら、ずっとその会社で働く」という価値観が一般的でした。一度会社に入れば「ずっとそこで働くんだろう」みたいな未来がなんとなく見えていたし、年齢を重ねていけば、役職が上がって、最後は定年退職をし、その後は、退職金と年金をもらう。そうして、10 年とか15年とか過ぎて、80歳ぐらいで生涯を終える……みたいなイメージが、なんとなく描けました。
なので、一度会社に入れば、そんなに未来に対して不安がる必要もなかったように思うんですよ。
ある程度の経験を積んで、ベテラン世代になった後でも「まあ、なんとかなるだろう」みたいなところがあったかなぁと、自分の経験を振り返ると思います。
働き方の選択肢が増えたことで生じる不安
一方で、近年は働き方が多様になっているというか、選択肢がたくさん増えましたよね。
あとは、一度会社に入っても、大卒で、だいたい3割ぐらいの人が転職します。これは、データとしてありますが、生涯にわたって「この会社でずっと働く」というわけでもなくなってきていますよね。
その結果、「転職するためには、自身のキャリアをどう積んでいったらいいのか」みたいに、自身のキャリアについて悩みます。あるいは、会社で働く中で「ずっとこのままで大丈夫なのかな?」と思ったり、「何かをしなくちゃいけないんじゃないか」と思ったり。
このように、多様な選択肢があればあるほど、さまざまな不安感が出てくるし、以前と違って「こうすれば、だいたいOK」「未来は多分、大丈夫」みたいな、モデルとなるものがないので、それを自分で見つけなければならない。
でも、身近な40代~50代の先輩の姿を見ていると、働き方がいまとはだいぶ違うし、そこに未来を重ねることができない。自分を投影できない。そういった状況のなかでは、「不安だよなぁ」って思うんですよね。
特に大学生とか、社会人になって数年みたいな時には、いろんな不安があるんじゃないかなぁと思いますよね。
その不安、若い世代だけじゃない
ただね、これは必ずしも、若い世代のみなさんだけじゃないんだろうなぁと思っています。
たとえば、僕自身のことを考えてみた時に、以前、キャリア安全性を高めるためには「金融資本(お金)」「人的資本(スキル)」「社会資本(人とのつながり)」を増やしていくことが大事なんじゃないか? というお話をしました。
で、この3つを増やすためには「どうすればいいだろう?」と考えます。
僕自身、将来のことを考えたとき「将来、安泰だな」と思えているかと言うと、そうでもありません。いま、法人を経営していたり、サイボウズという会社で複業したりしていますけど、将来のことを考えると、「生涯、ずっとこうではないんだろうな」とは思います。一部では、不安なところももちろんあります。
このような環境の中で、「じゃあ、将来どうなるのかな?」というのは、明確に決まっているわけではありません。「もし、ある部分がなくなったら……」と想像するときもありますが、「大丈夫かな?」と思いますよね。
また、近年は「人生100年時代」みたいにいいますが、いままでより長く生きることを考えると、今後のことは何かしら、考えていく必要はありそうだよな、と思います。
なので、キャリアの問題は、必ずしも年代は関係ないし、キャリアに悩む人は、今後増えていくんじゃないかなと思っています。別に、データを調べたわけではありませんけどね。
正解があるわけではないので、歩みながらつかんでいく部分はあると思います。
その1つの指針として、3つの資本についての話はしてみましたが、実際のところは、悩むと思います。まぁ、悩みながら前に進んでいくしかないんでしょうけどね。きっとね。
そんなことを、昨日話す機会があったので、今日、お話をしてみました。
ということで、今日の話はこれで終わりにします。じゃあね。バイバ~イ!