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【開催報告】シゴト・ツクル・ガレージ 1day講座 〜事業承継という起業のカタチ〜
2025年2月14日(金)、シゴト・ツクル・ガレージ 1day講座「事業承継という起業のカタチ」を開催しました。
今回のテーマは、「事業承継」による起業。地域に根付いたお店や企業を次世代へ引き継ぐことで、新たな挑戦をしながらも地域の経済や文化を守るという重要な視点を深掘りしました。
本イベントでは、事業承継を支援する中小企業基盤整備機構東北本部 中小企業アドバイザー 乾 比呂人氏をファシリテーターに迎え、また地域の事業承継をサポートする一関商工会議所 経営支援課長 金野剛士氏をゲストとして招きました。
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パネルディスカッション:事業承継を通じた起業のリアル
パネルディスカッションでは、事業承継の支援者として金野剛士氏、実際に事業承継を経験した事業者3名を迎え、それぞれの体験や学びについて語っていただきました。
事業承継の経緯とその決断はいつどのように
菅原昌子氏(一福亭):「事業主である義母の負担が大きいことは理解していたが、具体的な行動にはなかなか踏み出せなかった。しかし、商工会議所からお声がけいただき、計画的に経営を進める重要性を実感し、事業承継を決意。」
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小野寺由美氏(KompactHair):「家業としての理容業を継ぐことに抵抗はなく、継ぐものだと思っていた。母の健康状態も良好だったためスムーズに承継。補助金を活用しながら、新たなサービスを導入し、業態のアップデートを実施した」
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事業承継で事業計画書を作ったと思うがどうだったか?
菅原昌子氏:「自分ひとりでは到底作れなかった。家族で協力しながら取り組み、家族の絆も深まった。」
小野寺由美氏:「現状維持ではなく成長を目指す計画を立てたが、数字の裏付けが難しく、根拠を示す作業が大変だった。」
事業承継と資金調達のリアル
事業承継において避けて通れないのが「資金」。「借入は怖くないか?」という問いに対し、
「怖くはないが、返済可能な額を設定することが重要。」
「補助金を上手に活用しながら、無理のない範囲での投資を考えるべき。」
とゲストの二人から参加者へ対しアドバイスがありました。
まとめ:事業承継は「未来を描く」こと
事業承継は単に会社を引き継ぐだけでなく、新しい価値を加えながら未来を描いていくプロセスというお話を金野さん、乾さんからお話いただきました。
「そのまま継続するのか?付加価値をつけて成長させるのか?」
「後継者の育成には5~10年かかるケースもある」
といった現実的な課題を考えながら、参加者一人ひとりが事業承継の可能性について深く考える機会となりました。
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次回は3/14(金)にいちのせきでやってみナイト!(交流会)を開催します。
沢山の方のご参加をお待ちしております。