64歳の就活ノート3ー-東京仕事財団のシニアコーナーを使ってみた
シニアの就活に世間は冷たい…というか求人先の企業が冷たい。
だから、ハロワ(&Indeedなどのネット検索)の一般的な就活では、とても間に合いそうもありません。
そこでシニア求職に役に立ちそうなものは何でも使うことにしました。
私は都内に住んでいるので、まずは東京都がサポートしている東京仕事財団のシニアコーナーに登録しました。飯田橋にあります。
東京仕事財団はヤングコーナーもミドルコーナーもあって、世代ごとにサポートが分かれています。一番手厚いサポートが受けられるのはミドルコーナーかな。担当者がついて、求職者の履歴や職歴を分かった上で求職アドバイスをしてくれます。
それに比べるとシニアコーナーはかなり手薄です。センターを訪れたその日その時に手すきのアドバイザーが対応するような仕組みで、アドバイスもごく一般的です。その都度こちら側の略歴紹介をしなければならないので、面談時間の大半はそのような自己紹介に取られます。
★アドバイスは一般的で求人情報はハロワ情報
私の場合、初めて利用した日に面談したアドバイザーに略歴とそれまでの求職状況などを話し、先方の質問にも答えた後、「全体的にコミュニケーション力があるから、官公庁の事務職がいいのでは。そういうところは年齢差別もしないから」とのコメントをもらいました。
、そのアドバイスの結果何をするかといえば、ハロワの求人票から仕事を探すだけなのです。シニアコーナーで独自の求人情報を持っているわけではなく、普段自分が見ているハロワの求人情報しか情報源はありません。
ただ私が自宅近くで利用しているハロワと違って、紙にプリントアウトした求人情報が「職種別」にまとめて掲示されていて、「官公庁」もその情報だけをまとめたファイルが作られて探しやすくなってはいました。
最初の利用は夏だったので、「お役所は年度予算で動いているから、この時期は求人が少ないんですよ。1月ぐらいにはたくさん出てきますけど」とのこと。 あまり見るべき求人もありませんでした。
これってどうなんだろう。せっかく都としてシニアコーナーを作っても、仕事情報が厚労省のハロワ求人情報頼みっていうのは。
独自の仕事情報、それも事務職を中心に集めてほしいなあ。
履歴書の書き方とか面接対策とかワードやエクセル練習のような講座は定期的に開かれているし、参考資料もあれこれあって一部の人にはそういうのも助かるかもしれません。でも、そんなのはハロワでも面倒みてるし、私には必要もありません。こちらが欲しいのはシニアOKの求人情報なんですよね。掃除や介護以外の。
裏切られたように感じたのは、私が初利用ということで、面談したアドバイザーがシニアコーナーの中を簡単に案内してくれた時のことです。「この辺がシニアに多い求人ですね。どうぞ」と掃除や介護や保育の仕事パンフを私に手渡しました。気分的には「押し付けて」よこした感じです。
私はすでに「事務職希望」と伝えて面談も終了しているのに、です。
結局、「そこ」ですか。
がっかり&うんざりしていたら、都もそれなりに考えていることが後日わかりました。
それを以下で書いていきます。
★65歳以上からの派遣。「東京キャリア・トライアル65」は魅力的
仕事センターを訪れた時にアドバイザーからの説明はありませんでしたが、1か月後ぐらいにネット検索していたら「東京キャリア・トライアル65」の情報にぶつかりました。
これは東京都が人材派遣会社に委託して実施しているシニア就業拡大の取り組みとのことです。2021年にこの事業を受託していたのはアデコという派遣会社で、3年連続で受託しているとか。取り組みの内容は、都内の企業にシニア雇用を打診し、応じた企業にシニアを一定期間派遣し、その派遣期間を経て両者が合意すれば、その企業と就業者の直接契約へと移行するというものです。
この事業で私が気に入ったのは「シニアたちのこれまでのキャリアを生かした就労」を目指している点です。つまり、事務系や営業系、IT系などの職種への再雇用を目指しているということです。2-3か月の派遣をして、両者合意で直接雇用へという流れも双方にメリットがあると思います。派遣にしてもその後の直接雇用への移行にしてもアデコがサポートするようです。
この事業は登録制で、65歳以上で都内の企業で働く気のある人が申し込めます。
でも、私は「若すぎて」まだ申し込めない…。
実施期間は8月19日から翌年3月11日までと限定されています。どうして通年事業にしないのかは分かりません。
登録すれば、人材派遣会社が作成した専用ホームページで求人情報が見られるようで、気に入った条件の会社があれば、派遣を申し込みます。Indeed経由だったかな、ハロワの求人情報が他のホームページにも紹介されているように、このシニア派遣求人もたまに他のホームページに掲載されています。そこで見たのは時給1700円とか1800円とか、一般の派遣と同じような感じの時給で、事務職、営業職、ITなどのホワイトカラー系職種でした。シニアにありがちな「突然」の介護や警備の仕事の押し付けではなく、本当に一般企業で経験を積んできた仕事のノウハウが生かせそうな印象です。
もし私が65歳以上だったら申し込んでみたい内容です。
じゃあ、私のようにシニアなのに65歳未満には何もサポートがないの?
それがあるにはあるのです。「東京セカンドキャリア塾」です。ただ、直接求人先を紹介してくれる内容ではありません。55歳ぐらいで、これからじっくり就活の「準備をする」人にはいいかもしれませんが、い「今現在求職中」という人にはどうかなあ。
役に立たないとはいいませんが、どちらかというとシニア求職の厳しさや実態の心構えをするための「準備講座」、ですね。
次回は55歳から64歳が対象の「東京セカンドキャリア塾」について書いていきます。