花田敬 「ミスター保険営業」最強の紹介営業④
「点と面をつなぐ紹介」営業
花田:高校で説明会を開いた後、今度はそれを応用して商業施設で運転免許相談会を開きました。
保険の来店型の店舗と似ていると思いますが、土日だったら学生さんに来てもらえるので、そこで運転免許の相談会をやるのです。
大坪:それもご自身のアイデアなんですか?
花田:そうです。高校の授業みたいな感じで説明会を開き、希望する人だけが自動車学校に入るというスタイルを作ったのです。
例えば、商業高校の女の子が自動車学校に入って卒業したら、その子の後輩を紹介してもらう。
その後輩に「今度、君の学校で運転免許相談会をやるから、クラスの友達とかサークルの友達を呼んでおいてね」と頼むわけです。
大坪:その時に「いや、そんなこと言われても……」って反応する子はいなかったのでしょうか?
「いいですよ」って素直に引き受けてくれる人の方が少ないような気がするのですが……
花田:基本的にはみんな、運転免許を取りたいんですよね。
大坪:なるほど。潜在的にニーズがあるわけですね。
花田:どうしても取らなきゃいけないという事情があると思います。東京以外の土地では、運転免許は必須です。
また、紹介してくれるということには、自分が免許取った時にお世話になったという気持ちもあるのだと思います。
「おかげさまで免許を取って就職することができました。後輩の面倒も見てください」ということになるわけです。
自動車学校の指導員や検定員は来て教えるだけで、アフターフォローをすることはありません。そのため、自動車学校を卒業できない人も出てきます。
私は営業でしたから、一人一人に気を配って、2、3日来てなかったりすると電話をかけたり、仮免に合格すればおめでとうというハガキを出しました。
大坪:まるですでにベテランの営業マンみたいですね。
花田:送迎バスが行かないのであれば、自分の営業車で迎えに行ってあげたりしました。そのような努力が実り、県でナンバーワンの自動車学校になりました。
大坪:その頃から紹介という仕組みが組み込まれていたのですね。
花田 :そうです。「人から人」という「点と点を結ぶ紹介」ではなく、説明会を開いてその場所に来てもらうという「点と面をつなぐ紹介」というやり方です。
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