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文末に変化を付けるとリズム感が出て読みやすくなる

「文末がどうしても単調になってしまうんです」という相談を受けたことがあります。

たしかに、「です」「だ」などが続いてしまうことがあります。これをどうにかしたい。

私の場合は、自然と変化を付けているようなのですが、それでも推敲すると同じ文末が続いていることがあります。

ただ、それをどのように変化させるのかは、理屈ではなく感性で対応しています。

ですから、バリエーションのある文末を書けるようになるためには、理論で学ぶよりは、たくさんの文章を読んで身体に馴染ませるしかないような気もします。

たとえば以下の様な文があったとします(毎度単純で恐縮です)。

――
新しい商品の企画について会議が行われ
しかし予算の制約があり、なかなか良い企画に発展しなかっ
そのため、会議は連日行われ
これを打破するために、マーケティング部門からもアイデアを募ることになっ
同部門からは若手の社員数人が参加し
そして私たちは、彼らから既存商品の欠点を突きつけられることになっ
しかし、そのおかげで新しい商品に盛り込むべきコンセプトが徐々に見え始めてき
――

まぁ、いかにも、という例文になってしまいましたが、文末が全て「た」となっているため、稚拙な印象を与える文章になってしまっています。

そこで、簡単ではありますが、文末を変化させてみました。

――
新しい商品の企画について会議が行われ
しかし予算の制約があり、なかなか良い企画に発展しない
そのため、会議は連日行われている
これを打破するために、マーケティング部門からもアイデアを募ることになっ
同部門からは若手の社員数人が参加
そして私たちは、彼らから既存商品の欠点を突きつけられることになる
しかし、そのおかげで新しい商品に盛り込むべきコンセプトが徐々に見え始めてきたのだ
――

上記の文末を、簡単に補足してみましょう。

――
新しい商品の企画について会議が行われた。(そのまま)
しかし予算の制約があり、なかなか良い企画に発展しない。(否定形)
そのため、会議は連日行われている。(進行形:時制を敢えて一致させない)
これを打破するために、マーケティング部門からもアイデアを募ることになった。(そのまま)
同部門からは若手の社員数人が参加。(体言止め:あまり使わない方がいいが)
そして私たちは、彼らから既存商品の欠点を突きつけられることになる。(断定)
しかし、そのおかげで新しい商品に盛り込むべきコンセプトが徐々に見え始めてきたのだ。(強調)
――

いかがでしょうか。文末に変化があると、リズム感がでますよね。

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