近況のご報告
これまで12年ほど勤めた京都大学を2020年3月末付けで辞職して、4月1日からミイダス株式会社HRサイエンス研究所のシニアリサーチャーとして働くことになりました。これに伴い、京都から横浜に引っ越しました。
ミイダス株式会社は、求人サービス大手であるパーソルグループが2015年11月に作り出した転職求人サービス「ミイダス」を中心に、2019年4月に分社化によってできた新しい会社です。HRサイエンス研究所は、ヒューマンリソースをひろく題材とした研究を行うための部署として2020年4月から正式に「研究所」の形で発足するようです。社としてのプレスリリースはこちらから出ています。
自分はこちらで、統計モデリング・機械学習の立場に基づくデータサイエンスを主なテーマとしてやってゆく予定ですが、ひとの働き方の計測やその周辺にも積極的に手を伸ばしてゆくつもりです。組織として、社外との共同研究も奨励されていますので、立場は変わっても研究者として手広く構えることができると思っています。
職場は渋谷になりますが、感染症対策のためにリモートワークが強く推奨されているため、しばらくは主に横浜の自宅での作業です。4月1日の入社手続きすら「検討してみましたが、出社して頂く必要なさそうですね」ということでリモートで済ませました。
これまで京都大学では情報学研究科システム科学専攻の専任教員(講師)として講義少々と大学運営の役務少々を行いながら、研究者としては機械学習・変分ベイズ・多重検定あたりをキーワードにして、神経科学支援・ロボット等制御・ロボット等制御のための人工知能などに関する各種研究プロジェクトに関わらせていただいたり、論理生命学分野研究室の学生研究の研究指導をしてきました。
自分が所属した情報学研究科も、システム科学専攻も、論理生命学分野(石井信教授研究室)も、それぞれ総じて良い組織でした。プリンシプルを共有しつつも、広く多様なテーマに取り組んでいる人たちがいて、お互いを知ろうとしながらも、お互いのやることにうるさく口出しはしない感じがありました。情報学は、学際的研究において諸分野をつなぎ合わせるハブの役割を担うことがおおいので、情報学を取り扱う環境としてちょうどよい距離感は大事です。専門を深堀りすることと、興味広く構えることの両立を求める方々はぜひ検討するべき場所だと思います。
僕自身が動く理由は公私ともにいろいろあって一言では申せませんが、新しい価値観・カルチャー・空気・場所・コミュニティを求めたいと思ったのは大きな理由でした。変化を抱擁しながらやってゆきます。これまでお付き合いのあった皆様は、今後ともよろしくおねがいします。そうでないかた、お気軽に声をおかけください。
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