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大型二種免許取得記

リタイア後に向けた"手に職"活動第二弾ということで、大型二種免許を取得しました。

大型二種免許では、路線バスやタクシーはもちろんのこと、高速バス、観光バスも運転できますし、大型なのでトラックも可能です。牽引はできないのでトレーラーはだめですが、全長12メートルの大型トラックも乗れるということになります。

福岡に赴任したころ、道路を埋め尽くす西鉄バスに感銘を受け、西鉄バスの運転士になりたいと夢見て早20年弱。そのころは冗談でそんなことを言っていましたが、今や夢ではなく現実一歩手前ということになります。夢って叶うものなんですね(夢が小さすぎるという気もしますが)。

勤め先のリモートワークが今年末で終焉することもあり、仕事しながら免許を取りに行けるのもリモートワークできるうちだということで、慌てて取りに行ってまいりました。

教習所は秋津にある「コヤマドライビングスクール秋津校」。コヤマドラインビングスクールは都内や神奈川に複数ありますが大型二種はここだけの模様。うちからだと1時間くらいかかりますがギリ通える距離です。所沢や東村山は道が狭いので大型の教習ができる環境があるのか不安ですが、入校します。

秋津校校舎

大型の場合、教習所の入校に先立って深視力検査にパスする必要があります。これパスしないと免許取れないので、入校後に発覚しても困るので先に検査します。人生初の深視力検査、まったくコツがつかめず苦戦します。何度か挑戦してようやくパス。が、その後の教習でも後ろが見えづらいということに気づき、慌てて高い眼鏡を作りました。

教習そのものは順調に進みます。1段階はダブルこともなく仮免試験へ。1段階で苦戦した鋭角や方向転換、縦列駐車は仮免試験では試験項目に入っていないので、問題先送り感もありますがいったん一安心です。路端発進、坂道発進、S字、目標物に合わせて停止といった課題をクリアして仮免許試験は無事バスします。

仮免許

第二段階は路上に出ます。コヤマドラインビングスクール秋津の場合、大型車の路上の主戦場は滝山団地周辺になります。1時間の教習時間では滝山団地まで行って帰ってで終わってしまうので、2時間連続教習が中心です。所沢街道を東に進み、全生園前で右折して北部医療センター先で左折して新所沢街道に入り、小金井街道や新小金井街道、青梅街道や東京街道、あとは滝山団地や久留米西団地周辺をうろうろするコースが中心です。東京街道以外はそれなりに道幅があります。青梅街道から右折することが多く、右折レーンの狭さに悩まされますが、それ以外は難しいポイントはありません。むしろ行き帰りの所沢街道と、所内に戻った後の鋭角や方向転換のほうが難関だったりします。

救命救護の授業も丸一日かけて受け、効果測定も100点で通過、見極めも一発でパスして卒業検定です。卒検はほかの生徒がおらず私一人でした。教習所の事務の方?が同乗して試験開始です。
鋭角は3回切り返しでパス。縦列は2回切り返したのでおそらく減点5。合格ラインが80点なので残り15点で路上に進みます。コーススタート地点までは教官が運転します。

検定コースは1コース。最も難易度が低い(と私が勝手に思っている)コースです。目標物停車ポイントもはっきりしていて比較的楽に止められる場所にあります。右折時の振り出し確認、黄色信号での停止、目標への停車、あとはスムーズな加速と減速ができれば大丈夫でしょう。

一番コース図

と頭ではわかっていますが緊張でなかなか普段通りにはいきません。目標物に停車で路肩に寄せすぎたり、黄色信号の微妙なタイミングで進んでしまい教官から小声で注意を受けたりしながら進みます。

それでも何とか課題をこなし、終着点に。教官からはあまりポジティブな反応はありません。これは落ちたかな。。。車内に暗いムードが漂います(と思っているのはおそらく私だけ)。

所内に帰って合格発表前でまんじりともせず待ちます。10分くらいだったと思いますが私にはすごく長く感じます。これ落ちたら教習1回と卒検1回で計二日かかるなー、お金もかかるなーなどと思いながら肩を落として待ちます。

教官登場。個室に招き入れられます。結果はまさかの合格!細かい点はあったが減点するほどではなく、全体的にスムーズでしたよというお言葉でした。

卒業証明書をゲットしたらなんだか途端にさみしくなってきました。もうこのバスには乗れないんだなー

1号車。クラッチがかなり手前でつながります。

さて、卒業すると今度は運転免許試験場での適性検査と学科試験です。
ここで教習所入校時に苦労した深視力検査にパスできるか?という不安が襲います。スマホアプリでは問題ないのですが、実際に検査機でやるとどうでしょうか。

試験場所は会社のオフィスに近い鮫洲試験場を選びました。朝一番で乗り込んでいざ挑戦。裸眼では視力検査にすらパスせず、高い眼鏡をかけて深視力検査に臨みます。

ちなみに深視力検査とはこういうものです。2.5m 先に 3本の棒があり、そのうち真ん中の棒が前後に10センチほど動きます。3本が並んだように見えるタイミングでボタンを押して、実際にどのくらい離れているかを測定します。3回やってその平均誤差が2センチ以内が合格ラインです。

https://youtu.be/NYHi6WzHbv8?si=OTJ1QFVI0w1910Qy

高い眼鏡をかけて自信満々で臨みます、が、まったくもって棒の位置がわかりません。まるでわからず、真ん中の棒が動いていること自体わかりません。検査が終わると検査官から「全く見えてませんね。一番奥です」と言われショックを隠し切れません。
鮫洲では朝3回まで、それにパスできなくても午後の予約が取れれば午後3回まで挑戦できます。私は何と朝から午後までいて全く進歩なくむしろどんどん結果が悪くなるばかりという状態。学科を受けることすらできず失意のうちに試験場を後にします。教習費用50万円と眼鏡費用約10万円はどぶに捨ててしまったことになるのか…

気を取り直して色々調べると、「立体視」が欠けていることが深視力の悪い原因の一つとのこと。スマホの見過ぎ、PC モニターの見過ぎが立体視の欠けにつながるとのことでそれまさに私のことです。
立体視をトレーニングできる本を買ってさっそくトレーニングです。

最初は全く立体的に見えませんでしたが、根気強くトライしているうちに見えてきます。平面に描かれた絵なのに立体的に見えます。一度コツをつかむと見えるようになってきます。これを朝晩5分づつくらいやります。

他の深視力検査対策としては、自分の部屋の壁に iPad をつるして、それで深視力トレーニングアプリを動かして 2.5m 先から見ます。iPad にマウスをつなげばクリックで棒を止められ、その時の位置が出ます。案外これ難しくてなかなか成功しません。

さらに新宿のメガネスーパーに行って実際の深視力検査機を使わせてもらってトレーニングです。9セットトライして成功(平均2センチ以内)が4セットと、全然だめです。がっかりです。翌日今度は府中で試験予約してますが受かる気が全くしません。

全く受かる気がしないまま府中の試験に臨みます。前日は夜からスマホを断ち、立体視トレーニングをして、ヒアルロン酸入り目薬を差して万全を期します。朝もスマホは極力見ずに過ごします。

運命の深視力検査です。普通免許は眼鏡等の条件が入っていない私、検査官から「眼鏡しないでやってみましょう」と言われ、「いやー絶対見えないと思いますよ」といいながら眼鏡なしで臨みます。

すると視力検査は裸眼でパス。片眼0.5、両眼で 0.8 をクリアできました。右目は 1.0 ありますが左目は0.5ないと思っていたのでびっくりです。
その流れで深視力に移ります。するとどうでしょう。なぜか真ん中の棒の動きがわかります。ボタンを押すと「ハイ次行きます」でさらにボタンを押すと「今のところいい感じですねー」運命の3回目「はい、終了!合格です。この紙もって審査官のところに行ってください」えっ?合格?あんなに鮫洲で苦労したのにこっちは裸眼で一発?と狐につままれたような気分ですが審査官のチェックをもらって晴れて適性は合格です。

学科は余裕ですね。多少悩む問題はありましたがそれを全部落としても90点の合格ラインはこえそう。ただケアレスミスが怖いので時間いっぱい使って見直しました。

結果は合格!よかった!教習費用はどぶに捨てずに済んだ!眼鏡代はいらなかったけど!

眼鏡代は教育訓練費用として戻ってくる分でトントンなのでまあプラマイゼロで良しとしよう。

ということで、晴れて免許証に「大二」の文字が。

燦然と輝く大二の文字!

中型8トン限定の条件も消えて、牽引と大特、大型二輪以外は乗れる身となりました。

これで今の会社をクビになっても何かしら仕事は見つけられそうです。

約2か月にわたる大型二種免許取得記。結果としては運転よりも深視力が一番の難関だったということになりましたが、立体視トレーニングで何とか克服して念願達成しました。
しばらくは今の会社でフルで働くのですが、週末副業でどこかバス運転士として雇ってくれるところを探そうかなと思っております。で、ゆくゆくはどこかのバス会社に入ってバスの運転士として働ければなーと思っております。

ちなみに教育訓練給付金はまだ振り込まれておりませんが、おそらく10万円弱は出る見込みです。


駆け出し FP としてライフプランニングのお手伝いをしております。ご興味ありましたら是非!


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