おかえり、iPad Pro 12.9

第1期:私の取材用端末として

2016年の初旬、iPad Pro 12.9(1gen)を購入した。キーボードカバーやロジクールのキーボードなどと組み合わせて、取材時のメインマシンとして活用した。取材のお供としては次のような特長を持ついい環境だった。

  • この頃からOffice 365(現 Microsoft 365)のiPad用アプリが良くなって、iPadでの文章編集がやりやすくなった

  • 12.9インチの大画面とSplit Viewを組み合わせれば、WebブラウザとEvernoteを同時に開いて資料を見ながら取材メモができた

  • ソフトバンクモバイルのSIMを挿して単体で通信できるので、テザリングなどの手間も不要

  • ノートPCでは考えられないほどのバッテリー駆動時間の余裕

Apple Pencilも使っていたが、もっぱら校正用。絵心がないので、おえかきタブレットとして活用することはなかった。

第2期:長男のおえかき端末として

2018年春、長男が第1志望の高校に合格。高校生として歩み始めた。この頃の長男は中学、高校ともに美術部に所属するなど絵を描くことに強い関心を抱き始めた頃だった。そこで私は、第1志望校に合格したらiPad Pro 12.9とApple Pencilを譲ることを約束していた。彼は晴れて、お下がりのiPad Pro 12.9でデジタル作画環境デビューしたのだった。

長男はその後、高校1年生の夏から美術予備校に通い、2021年春に武蔵野美術大学に合格。2023年現在は大学生活を謳歌している。

第3期:次男のサブ端末として

2022年夏、長男は20歳の誕生日を迎えた。そのときに、母(長男から見て祖母)からプレゼントされたのが、M1チップを搭載したiPad Proだ。大学入学時に購入した液晶タブレットもあり、彼のデジタル作画環境は充実し、iPad Pro 12.9は所在をなくした。

それを引き継いだのが、次男だった。母(もちろん、次男から見ても祖母)のお下がりでもらったiPad Air2は持っていたものの、古くて性能が低い。より新しいiPadが余るのであれば、と手にしたのだった。

しかし結局、次男が活用することはあまりなかった。

メインのゲーミングノート(G-Tune E5-144/第10世代Core i7搭載)に、モバイル用のサブPC(Lenovo Yoga380/第8世代Core i5搭載)、そして手元にはiPhone SE(2gen)。iPad Proが入り込む余地は、なかったようだ。

第4期:私のモバイルモニタとして

色々と事務仕事をするようになった私は、Excelを全画面で表示しつつ他の資料を見たいと思うことが増えた。かといって、固定された場所でのみ使えるサブモニタでは不便だ。できればあちこちに持って行って使いたい。そう思いながら、モバイルモニタの価格をしばらくチェックしていた。

13インチクラスで2〜3万円はする。

あったらいいな、というにはちと高い。何かいい手はないかと思案しつつ、iPad mini(6gen)をサブモニタに流用してやりすごしていた。

もっと画面の大きなiPadがあれば……、あれ、最近次男がiPad Pro 12.9を使っているところを見ないな。あれでいいのでは。

そんな訳で、所在をなくしていたiPad Pro 12.9は私の手元に帰ってきた。おかえり。そしてこれからまたよろしく、相棒。

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