テクニカルライターになったきっかけ その2 「はじめてのあっぷる」
私がテクニカルライターになりたいと願ったきっかけの1つは、前の記事で書いたように、自分自身がワープロ(コンピュータ)を使うようになって、取扱説明書がわかりにくい、難しいと感じことでした。
もう1つのきっかけは、『はじめてのあっぷる』という本と出合ったことです。これはアップルコンピュータのApple IIcの取扱説明書を一般の書籍としても販売したもので、アップルコンピュータの販売促進の意味もあったと思います。絵本のようなストーリーから始まり、パーソナルコンピュータがいかに、人の創造力や暮らしを豊かにしてくれるかを解説しています。
刊行は1984年。小学館、写楽という写真雑誌の編集が関わった画期的な書籍でした。
書店で手に取ってページをめくっていくたびに魅了され、こんな取扱説明書を作りたい! テクニカルライターになって、コンピュータのユーザーをワクワクさせたい!と強く思ったのでした。
その後、この書籍の制作を担当したテクニカルコミュニケーション会社、ハイテクノロジー・コミュニケーションズ株式会社の方々には、憧れの先輩として勉強会やシンポジウムや仕事でご一緒させていただきました。
今も手元に大切に保管しています。ワクワクするトリセツ、作れている?と自問自答しつつ。夢を忘れないようにと。
ちなみに、Apple IIcが発売されたのは、MacintoshことMacが登場する前。
Macの専門誌もなかった時期です。