マネージメント事務所とはどんなところか?
こんにちは!
年長の娘が年中の子に向かって「あの若い子」と言ったので違和感しかなかった、しげぞうです。
はい、今回の内容は『マネージメント事務所』についてです!
監督、カメラマン、エディター…。CM業界のスタッフはマネージメント事務所に所属している人が結構多いです。そして、マネージメント事務所に所属するとマネージャーがつきます。
ぼくの周りのエディターは半分くらい事務所に所属してますし、ぼくも事務所に所属しています。
というわけで、早速内容に触れていきたいと思います!
マネージメント事務所とはどんなところか?
まず、マネージメント事務所がどういうところかと言うと、新規仕事の窓口、スケジュール管理、報酬の交渉などをクリエーター本人に代わってサポートしてくれるところです。
そして、それらの業務を請け負ってくれるのが、担当マネージャーということになります。
クリエーターからすると「自分の仕事はやるんで、それ以外のことはお願いしてもいいですかー?」みたいな感じです。
ぼくは『manako(マナコ)』という事務所に所属しています。クリエーター4人とマネージャー1人の事務所です。
大きい事務所は何人もマネージャーがいたりします。1人のマネージャーが担当するのは5〜8人くらいです。もっとも、人数というよりは担当クリエーターがどれだけ忙しいかで持てる人数は変わります。
マネージメント事務所に所属するひとはどんなひとか?
基本的にフリーランスのクリエーターが所属します。
マネージメント事務所は会社ではなく『チーム』とか『屋号』に近いものがあります。
その事務所のメンバー、方針、ブランド力に魅かれて所属する感じです。
勘違いしてはいけないのが、マネージメント事務所は『仕事を斡旋してくれる場所ではない』ということです。あくまでスタッフはフリーランスなので、基本は『指名仕事』です。
もちろん、たま〜に同じ事務所だから来る仕事もあります。
「いつもやってるエディターが取れなかったから、しげぞうさんにお願いしたい 」みたいに監督が言ってくれるパターンです。まぁ、年に1回2回のラッキー仕事みたいなもんですけどね。
「事務所に所属してるから仕事がふってくる」みたいなことはないです。
どうやってマネージメント事務所に所属するか?
ほとんどの場合、勧誘だと思います。
お世話になったひとに独立する報告をしたら「うちの事務所に興味ある?」みたいな感じでぼくは誘われました。
正直、めっちゃ嬉しかったですね。
誘ってくれるひとがいるってホントありがたいです。
そうやって事務所側が方針に合いそうなひとを勧誘することで、事務所としてもブランディングができていくのかなと思います。『誰が所属しているか』ってのは結構重要です。「あのひとと同じ事務所なんですね!」とかよく聞きますし。
なので、フリーランスが所属するからといって、誰でもウェルカムとは少し違うかなと思います。
他にも、自分から所属したいと願い出るパターン、同じ思想を持って事務所を立ち上げるパターンなんかもあります。
マネージメント事務所に入るメリット
では、具体的にマネージメント事務所に入る(=マネージャーがいる)メリット・デメリットについて触れていきたいと思います。
メリット①新規仕事の窓口になってくれる
新規の問い合わせはいつくるか分かりません。編集中に電話、メールがきてもすぐに対応するのは難しいです。
そんなときにマネージャーがいると、新規仕事の窓口になってくれます。基本的にマネージャーは連絡がつきますし、他のお客さんに対応中だった場合でもすぐに折り返せます。
せっかくの新規問い合わせ…。なるべく早くレスポンスしたいですよね。
お客さんとマネージャーでやりとりがあったあと、ぼくに連絡がきます。仕事の内容、資料、担当者、監督、スケジュールetc…。
これらをマネージャーが全て整理してから連絡をくれます。
メリット②スケジュールを調整してくれる
仕事というのは何故かスケジュールが被ってくるもの…。
そんなとき、「日程をズラせるか?」「問い合わせ時からスケジュール変更はないか?」などをお客さんに確認してもらい、仕事を断ることのないように調整してくれます。
正直に「別件の引き合いがきてるので相談させて欲しい」と伝えるときもあります。
とはいえ、ぼくだけの都合でスケジュールを動かせることの方が少ないです。
特に『クライアント試写日』は問い合わせがきた時点で決まっていることが多く、そこに別件が入っていると受けるのはかなり厳しいですね。
監督、代理店、クライアントetc…。たくさんの人のスケジュールが絡んでくるからです。
繁忙期などでスケジュールが重なりまくってくると「いい感じにお願いします…」と伝えて調整を待ちます。
この辺の調整を自分でやらなくていいのは、仕事に集中できるのでとてもいいことです。
ちなみに、ぼくとマネージャーは『Googleカレンダー』でスケジュールを共有しています。
パッと見で分かるように、色で情報を整理しています。赤は決定、青は確認中、紫はプライベートとかです。
メリット③請求書作成&報酬の交渉をしてくれる
ぼくの場合は事後で報酬が決まることが多いです。
「今日の仕事は何時〜何時までやりました」みたいなことをマネージャーと共有します。そして、その時間を元に請求書を作成してくれます。
なので、お客さんの事前見積りとズレることもあります。
そういった場合、お客さんとマネージャーの交渉で報酬の落とし所を決めます。
こういったお金関係のことを自分でやらなくていいのは精神的にかなり楽です。せっかく、お客さんといい関係性を築けたのにお金では揉めたくないもの…。ここにマネージャーが入ってくれるだけでだいぶ和らぎます。
マネージメント事務所に入るデメリット
デメリット①マネージメント費がかかる
もちろんここまでのことをやってもらってタダなんてことはありません。
マネージメント費がかかります。
マネージメント費は固定費ではなく、その月の売上の『数%』みたいな感じです。だいたい7%〜15%くらいの間には入ってるんじゃないかなーと思います。たぶん。
このマネージメント費を払うことに納得できれば『事務所に所属』という選択肢が出てきます。
ぼくはいろいろやってもらって助かってますし、マネージメント費に納得しています。「自分でやればお金かからないんだからそっちの方がいい」という意見もめっちゃ分かるので、ここはクリエーターによるかなと思います。
デメリット②情報が一歩遅れる
新規仕事の窓口、スケジュール調整にしても、マネージャーが入ることによって伝達箇所が増えるは間違いないです。要は製作部さんとクリエーターが直接話しちゃった方が早いことってたくさんあります。
例えば、技術的なことを聞きたいときに、マネージャーに連絡→クリエーターに直接連絡する段取りをつける、というのは少し遠回りです。とはいえ、クリエーターが仕事中で連絡がつかないと意味ないので、難しいところですけどね。
デメリット③マネージャーが怖いと連絡がこない
これはたまに聞く話しなのですが…。
お客さんが仕事の発注をするときに、マネージャーの態度が超強気だったり、高圧的だと連絡するのが億劫になるそうです。
せっかく「あのクリエーターにお願いしよう!」となったのに、「マネージャー怖いからやっぱりやめよう…」みたいなのって超もったいないですよね。クリエーターの態度に問題があって、本人に返ってくるので仕方ないと思いますけどね…。
とはいえ、これは事前にはわからなかったりもしますし、マネージャーに違和感をもったら変えてもらうか、事務所を変えるのがいいと思います。人間ですから、まぁいろいろあると思います。
マネージメント事務所をご紹介します
というわけで以上になります。マネージメント事務所、マネージャーのことが少しでも伝われば嬉しいです。
パッと思いついたマネージメント事務所をのせておきますので、参考になればなと思います!
それではみなさま、また次の記事で!