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那須国造碑 風景印と記念碑

 栃木県那珂川町にある小川おがわ郵便局の風景印には那須国造碑(なすのくにのみやつこのひ)が描かれています。日本三古碑の中では唯一の国宝です。

 700年、当時の那須国の国造であった那須直韋提なすのあたいいでの没後、その子意斯麻呂おしまろが父を偲んで建てたものです。碑が作られたのも700年ごろと考えられていますので平城遷都前の大化の改新(701年)ごろの飛鳥時代の碑ということになり、日本三古碑の中では最も古いものです。

 碑文は「永昌元年」で始まるのですが、この元号は日本の元号ではなく中国(唐)の元号で、689年とされています。

 後年、倒れて草に埋れているこの古碑の話は、1676年(延宝4年)に地元の名主大金重貞が自身の著作「那須記」に記し、1683年(天和3年)に徳川光圀にその書を献上したことで、光圀は石碑の保存のため1691年(元禄4年)には碑堂建立を指示し、笠石神社の御神体となっています。

動画


記念碑の地図

 那須国造碑は栃木県大田原市の笠石神社にあります。小川郵便局のある那珂川町ではなく、郵便局からは車で10分程度離れているようです。

碑文

永昌元年己丑四月飛鳥浄御原大宮那須国造
追大壹那須直韋提評督被賜歳次康子年正月
二壬子日辰節殄故意斯麻呂等立碑銘偲云尓
仰惟殞公廣氏尊胤国家棟梁一世之中重被貮
照一命之期連見再甦砕骨挑髄豈報前恩是以
曽子之家无有嬌子仲尼之門无有罵者行孝之
子不改其語銘夏尭心澄神照乾六月童子意香
助坤作徒之大合言喩字故無翼長飛无根更固

https://www.city.ohtawara.tochigi.jp/docs/2013082778383/

小川郵便局

 風景印は郵便窓口で郵便物を差し出す時に押してもらえる赤茶色の絵入りの消印です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらうことができます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらって差し出さずに持ち帰る(記念押印)こともできます。

 風景印は1949年(昭和24年)10月10日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。



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