多胡碑 風景印と記念碑
群馬県高崎市にある吉井郵便局の風景印には、国指定特別史跡であり日本三古碑・上野三碑にも数えられる「多胡碑」が描かれています。つまり石碑自体が「文化財」ということになります。
多胡碑
この地に多胡郡が設置されたことを示す石碑であり、日本三古碑の1つです。碑文によると、多胡郡は平城京が作られた翌年である和銅4年(711年)に片岡郡・緑野郡・甘良郡から300戸を分割して、新たに多胡郡が成立しました。
石碑は碑文が刻まれている部分の上に「笠石」が乗せられています。材質は近隣で取れる砂岩が用いられており、多胡郡が設置された8世紀に作られたと考えられていますが、設置の目的についてはわかっていません。
明治時代になり群馬県令楫取素彦(1829−1912)が多胡碑の保護に努め、現在では覆堂の中に碑が収められています。風景印にも覆堂が石碑の横に描かれています。
国の特別史跡への指定は1954年(昭和29年)3月20日でした。
多胡碑については、以下の高崎市のサイトにわかりやすく記載されています。
動画
群馬県には多胡碑の他にも律令時代に作られた古い石碑である上野三碑(こうずけさんぴ)と呼ばれるものがあり、多胡碑はその中でも重要なものです。
地図
多胡碑のある地域は、「吉井いしぶみの里公園」として整備されており、近くには多胡碑記念館もあります。
碑文
吉井郵便局
風景印は郵便窓口で郵便物を差し出す時に押してもらえる赤茶色の絵入りの消印です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらうことができます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらって差し出さずに持ち帰る(記念押印)こともできます。
風景印は1975年(昭和50年)6月1日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。