民法次世代論証集
みんなさん、こんにちは、
大変お待たせしました。条文ベースで整理してきた会社法次世代論証集に続いて、民法の次世代論証集も出来上がりました!
なぜ条文ベースで作るか
実体法の基本
予備校などの論証集は基本的に「論点」ごとに展開しています。いわゆる論点主義はNGというわけでもないですが、実体法の基本は要件・効果です。実体法上の請求を考えるときに、まず根拠条文を考えなければならない。根拠条文を特定してから、どのような要件があるか、今回において要件充足しているかが問題となります。そして、要件解釈にあたって、趣旨や判例を引き出し、本件の事情を当てはめ、結論に至ります。
そのため、最初に出さなければならないのは「条文」です。
しかしながら、ほとんどの論証は「条文」ではなく「論点」ごとに展開しています。論点ごとに勉強して暗記していくと、論文を書く時に、頭の中で最初に出てきたのは論点となります。未知の問題に出会ったとき、論点の先入観のせいか、根拠条文ではなく、自分が知っている論点を思い出そうとしています。
そうすると、正解筋からどんどん離れていき、ハズレの答案を書いてしまうおそれがあります。
試験の出題傾向が変わっています
近年の司法試験・予備試験とロー入試では典型論点ではなく、条文で解決していく問題の割合が高まっています。これらの問題は伝統の論証集全部覚えてもほとんど役に立ちません。
おそらく試験委員が「論点主義」を問題視して、運用能力と法的思考力が問われる問題を出題するようにしているではないかと考えます。
民訴・刑訴などの手続法では使われる条文が少なく「論点主義」になっても仕様がないが、民法・商法の請求に何らかの請求や要件効果に係る条文の数が多く、条文で解決する問題は重複することなく出題することができます。
民法を制する者は司法試験を制する・条文を制する者は民法を制する
「民法を制する者は司法試験を制する」という話はよく言われます。民法はほとんどの人にとって最初に勉強する科目で、民法を勉強してから商法、民訴、民事実務を学んでいきます。民法に直接係る科目は3科目で、予備試験の論文試験の三分の一を占めしています。民法できないとこれらの科目も影響されます。
そして、司法試験では民法の短答の点数は75点となり、他の科目の1点5倍です。憲法から安定に点数を取ることができない以上、民法は短答の生命網となります。
そのため、民法の重要度は言うまでもありません。民法を制する者は司法試験を制することができます。
民法は全ての科目の中で条文数一番多い科目です。しかも条文の数が多いだけではありません。刑事訴訟法の条文は400条ぐらいですが、ほとんどは使いません。会社法の条文は民法と同じぐらいですが、実際に短答と論文試験で出る条文は5分の1も満たしません。
一方、民法において、使われない条文はそんなにありません。短答のテキスト見ると、過去問マークがない条文の方が少ないです。短答で問われる知識はいつか予備試験・司法試験とロー入試で問われてもおかしくありません。
条文をマスターできる人は短答も論文も高得点取れることができます。
したがって、条文を制する人は民法を制することができ、ひいては司法試験を制します。
次世代論証集の強み
コンパクト性と網羅性を兼備する
民法次世代論証集はわずか50ページぐらいで、文字数も市販の論証集の半分以下です。民法の知識あまりにも多く、決して短期的に突破できる科目ではありません。(この点は会社法と異なりますのでご理解ください)割愛していい内容もそんなに多くありません。こんな中、論証の文量を最大限抑えつつ、網羅性を維持しています。
また、初学者にも勉強しやすいように配慮して、理由もできるだけ詳しく記載しています(必要ないなら消してもいいです)
条文・趣旨要件・要件事実・判例、ロー入試の出題歴まで情報の一元化!
予備試験・司法試験だけではなく、かつてのロー入試の出題歴も記載しています。ロー入試対策にも使えやすいように工夫しています。
そして、ほとんどの論点において、判例のURLを貼っております。判例を深く勉強したい方はURLから最高裁のホームページに簡単にアクセスすることができます!
条文からアプローチする思考過程を養い、民法を安定の得点源に
普段から条文を目に通し、条文順で勉強していくと、頭の中で条文検索レーザーを作ることができます。そうすると、試験の時に条文検索の時間を大幅に短縮することができ、論点識別の精度も上がっていきます。
民法はコスパ悪いとよく言われます。予備校の長い論証を頑張って暗記したのに、試験の時に全く役に立たず、論外答案を書いてしまう人がいます。
しかし、アプローチの仕方を変えることで、暗記の負担を減らし、民法を安定に得点できる科目に変えることができます。
公法系と刑事系は当てはめによって差がつけられます。一方、民法は条文を提示して、要件を漏れなく検討することだけで、点数を取ることができます。文章力が弱くても全く心配する必要ありません。
民法は他の科目よりも知識の量と得点が直結します。ちゃんと勉強すれば短答も論文も裏切りません。
自分の地頭力と文章力に自信がない人はぜひ民法を仲間にしましょう
ダブルチェック体制
民法次世代論証集の制作にあたって、R5予備試験合格者の大介さんと焼酎さんが内容と日本語の確認をしてくださいました。ここで改めて感謝の意を表せていただきます。他にも再学中司法の方にチェックをお願いしました。
論証の内容は複数人が確認していました。ご安心に使えていただければと思います。なお、今後も内容の精度と充実さの向上に努めさせていただきます。
サンプル
民法の親族をサンプルとして公開します。国際私法でも使えますのでぜひ活用してください。(なお、サンプルのため、ページ番号など一部の内容は実物と異なります。)
論証ではPDFとword両方を添付しています!
自分の好みに応じて修正して使用することがおすすめです!
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