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何度でも言います GA (紳士協定)には反対です 

はじめに GAとは?

11月に毎年リリースされるCall of Duty (CoD) 
(今作から1年周期ではなくなりますが)

eスポーツも当然毎年シーンが更新されていきます。

その際、ルールというのがやはり注目されます。
ゲームモードがどうなるのか、eスポーツで採用されるマップは何になるのか などなど


ただ、同時にeスポーツプレイヤーが気にすることがあります。

それが、

Gentlemen's Agreement (GA)

です。 日本語では紳士協定とも訳されるものです。

過去にも話したnote がありますので、そちらに詳細は譲りますが、
簡単にいえば、プレイヤー間で定める暗黙のルールです。


実際にこのようにサイトにまとめられていたり、

どの武器がGAになるのか=どの武器が”暗黙のルールとして”禁止になるのか
がTwitter上で話題になります。


なぜ今回この話をするのか。

それは、CoDのプロリーグCDLで起こった事件に由来しています。

簡単に話せば、勝利目前で試合にバグが発生し、ルールに則り再戦の裁定を行ったものの、勝っていたチームが拒否し、その試合を棄権したというものです。


実は、これにGAが絡んでいます。

試合中に発生したバグは、キルストリークを使用した際に発生するものですが、eスポーツプレイヤーがカスタムゲームをする中で、すでに発見されていたものです。
当該試合の前にすでに、GAとしてバグを引き起こすキルストリークであるSAEの使用を禁止にすることをプロの間で取り決めていました。


ただ、GAはあくまでプレイヤー間で運営とは別に勝手に取り決めた暗黙のルールです。

バグがあろうとも、実際に使用できるゲーム設定・ルールになっています。

そのため、勝っていたOptic視点で言えば、負けそうになっているRokkr側がわざとバグを引き起こす目的でSAEを使用して、今の試合をなかったことにして再戦しようとしてきた

と見えるわけです。

ただ、Rokkr側は意図したか偶発的かはともかくCDLのルールに則った場合、再戦は公式ルール上定められた内容であり、その点は問題ありません。


GA的には違反していますが、暗黙のルールであり、
むしろ、公式ルール以外にルールを設定して合意しているGA自体、公式ルールの違反行為に抵触しかねない行為です。

GAを破った際の制裁は、プレイヤーからの非難のみです。公式ルールとしては問題のない範囲です。


Optic 対 Rokkr 事件の問題点


これは、まず第一に

バグを直さなかった開発が一番の問題です。

これは、誰がどう見ても一番の原因であり、このようなバグが多人数が観戦する試合で起こってしまったことを反省すべきなのです。

そして、次に

バグがありながらも、ルールから除外しなかったCDL運営

これは、開発もバグがわかっていながらも、解明・修正が間に合わないことはありえます。これは、自分でプログラム開発している身としては、すぐに解決・修正できないことは共感できます。
ただ、バグがあるとわかっているのであれば、直るまでの間一時的にもルール上禁止にすることはできたはずです。

そこの管理の甘さが2つ目の問題点です。

そして、3つ目が

本来、バグの修正やルールでの禁止を一番に訴えなければならなかったプロプレイヤーが仲間内の暗黙のルールで禁止にするに留まったこと

です。

ある意味これは、Opticの自業自得ともいえることです。

一番そのゲームに精通し、プレイしているであろう、プロプレイヤーがなぜ、そのゲームへの問題提議や要望をしないのか。
実際、CDLルールの策定をCDLがする際、プロプレイヤーの意見なども吸い上げられており、決してCDL運営に対して全く言えない立場でないはずです。


事件は”氷山の一角”でしかない、その下に眠るGA問題


今回、ひどい結果となってしまった事件ですが、これは”氷山の一角”の形で露呈したに過ぎません。


ハインリッヒの法則 wikipedia ページより

その下に潜んでいるのが、GAの存在です。

そもそも、GAが生まれる原因は何なのか。


それは、

開発元・ルールの調整不足

に尽きるのです。

公式のCDLルールでも、eスポーツにおいて技量に関係ない”理不尽さ”を押し付けるもの、バランスを崩すものは禁止にしています。

ただ、それでも武器のバランスなどが偏っているがために、全てこの武器でいいというようなメタゲームが働かない環境が生まれる可能性があるのです。
ただ、そのバランスが中々調整されません。
確かに、度々修正が入るものの、それはeスポーツ向けではなく、大衆がプレイする公開マッチのデータを基準にしています。そのため、eスポーツとは全く違う環境で調整があるため、eスポーツでの武器バランスが修正されないこともあります。

そのため、プロプレイヤーたちが、自主規制みたいな形で、暗黙のルールの制定・議論をするのです。


他のゲームのeスポーツシーンを考えても、プレイヤーがルールを独自に制定する

って聞くと明らかに異質なのですが、CoDではまかり通っています。
実際、プロプレイヤーが決めた暗黙のルールが、世界的に影響力を持ちます。当然、日本のeスポーツにおいてもです。


GAという暗黙のルールをプレイヤーが制定している事象自体がおかしいのは明らかな話です。

ただ、それが出てきてしまう環境は、開発・運営に大本の原因があります。


そして、過去noteにも書いた内容ですが、一部のプレイヤーによってルール制定過程の議論が見えない中で決定され、それに大多数のプレイヤーが振り回されることになります。

それだけでなく、このGAには地域差が存在するという、世界的なゲームにあるまじき状態となっています。(特に、NAとEU)


これは過去、APACでもGAが出てきて、それの議論に参加できていなかったRush GamingがAPACのGAに従わないと表明したことがあり、
これはこれで、異様な状況です。


だから、GAには反対なのです


これから言えることは、おかしいからといってまた別のおかしいことをしていい理由にはなりません。

本来は、CoDの開発・運営にeスポーツ全体の調整を訴えていくべきところです。

GA反対の意見は、おかしな状況を容認するのではなく、本来あるべき姿・形にしろ

というところが、私の意見なのです。


なにも、バランスの崩れる元来の環境を容認しているわけではありません。


また、GAの存在は、新規プレイヤーの参入障壁になりかねない問題があります。

GAは、暗黙のルールですが、公式の視点で言えば、勝手に縛りプレイをしているだけです。
なので、GAを守っていないからといって、非難することはご法度なのですが、

一部プレイヤーはそれを直接相手にいって非難することがあり、
また、SNS上で間接的に愚痴をこぼす形で、言ってくる人間もいます。


そのような環境では新規も入りにくくなります。


以上になりますが、
今回書く要因となった事件は、相当深刻な問題として捉えるべきなのですが、
原因となったSAEのバグ修正やルールでの禁止は現時点(12/7 )には発表されていません。

先週の話ですが、この事件の試合を含む大会は今週末以降も続いていきます。果たして、対応は如何に。



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