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「新型コロナ 対策奮闘記」第11回 4月4日(土) 従業員が新型コロナウイルスを発症

■第11回 4月4日(土)

★1_第一報


えっ。


一瞬声を失った。これ程、対策を打ってもコロナは出るんだ。

そりゃそうだ、誰にでも起きる可能性のある事象だから。



僕はすぐに


「それで、どこの部署?対象者は大丈夫?いつ出たの?どんな感染経路?濃厚接触者は?」


普通の人が思う疑問を、普通に投げかけた。



対象社員は、3月30日(月)に37.5℃の熱が出たので、そこから出勤してない。そして、4月4日(月)の今朝9時に検査結果が陽性とわかった、それから僕の所に連絡があった。

★2_直ぐに行動履歴と接触者



次に、自分が接触してないかと、家族の安全確保が必要だった。家族から早速、感染者扱いを受けた。会社としてケアしないといけないのは、風評被害と本人のプライバシーだと思った。


対象社員にヒアリングを行い、土曜日の夕方には大体の概要が整理された。そして、それと並行して保健所でのヒアリングも進められた。

この土日にしないといけない事は膨大にあった。参考までに以下が我々がやった事である。


● 感染者の安否確認、これからの対応、同居している人の洗い出しと状況

● 感染者の行動履歴および濃厚接触者とその他可能性のある従業員の健康や行動調査

● 濃厚接触者とその他関係者への連絡

● 今回の事象の説明資料

● 会議の決定事項を聞き漏らした人がいないように音声録画を徹底

● 会社としてのリリース文章

● お客様、株主様へのリリース文章

● 他社のコロナ発生状況とリリース文章の確認

● オフィスへの連絡

● オフィスの消毒

● 従業員への連絡とその文章、彼らが外部から聞かれた時の対応文章とマニュアル

● 従業員で37.5度以上の人をピックアップ

● 今回の対応を従業員が覚えたかのeラーニング作成

● 来週の月曜日から出勤する従業員への指示の明確化
(マスク着用、検温、手洗いの徹底、勤務場所等)

● オフィスのゾーニング、立ち入り禁止区域、作業できるエリアでの作業場所とパソコンの確保



日曜日中に社内リリースと言っても、とにかく段階があるなと思ったので、本体の役員と部長職以上のメンバー、グループ会社の社長を先ずは土曜日にも関わらず、オンラインで招集して事実を報告した。


その際に、どうしてもつかまらないメンバーがいたので、僕が話す内容は全て音声録画をしておいた。後で報告すると二度手間になるので。


感染者の発生の内容、対応に漏れが無いか、とにかく頭がフル回転だった。


そして、本人がすでに体調が良くなっていると聞き先ずは一安心した。保健所での結果は、発症してから接触した人を濃厚接触者と定義するらしく、幸いな事に出社をしてなかったので、濃厚接触者はゼロとなった。


調べてみると、多くの会社が感染者のリリースを出していた。



取り敢えず、土曜日は遅くまで対応したが、対応は日曜日にも当然及んだ。


そして、良かったのは週末だった事もあり、関連者の洗い出しができたこと、当然月曜日に在宅に切り替えられたこと、どうしても出社せざるを得ない従業員への対応も終わったことだった。

何よりも良かったのが、対象オフィスの消毒が日曜日中に出来たこと。そして、念を入れて月曜日はさらに違う業者で、10倍の費用を掛けて消毒する事にした。


社外への報告はもちろん、感染が発覚をしたことは社内にも翌日5日に情報をリリースした。


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