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ライラック杯 勝手に紫円賞 川柳部門

お立ち寄り頂きありがとうございます。
ライラック杯勝手に賞への参加です。勝手に紫円賞の川柳部門、私が特に好きを贈りたい作品を発表させて頂きたいと思います。

くどいですが前提は、私は初心者で、特に川柳に関しては、ひよこどころかまだ生まれる直前の卵のようなものです。ライラック杯に出会って初めて川柳を詠みました。
そして、まだ川柳というものをよくは理解していません。……そんな私が勝手に賞を贈るのは烏滸がましいかと思ったのですが、それでも「好き」を見つけることはできると思いました。というわけで、出会えた「好き」をお伝えさせて下さい。そしてどうぞ、解釈の違いはお許しいただけたらと思います。

例によって一覧から、作者様のわからない状態で七句選ばせて頂き、触れた順で書いていきます、順位はありません。
それでは川柳部門、参ります。

🌸sakura様
スーパーで 卵🥚手に取り また戻す

深い共感を抱きました。卵、本当にお高くなりましたよね。
以前はよく出会えた特売の卵、全然見かけなくなりましたね。
私はいつもMサイズの10個入りのパックを買いますが(父の好物なのでなるべく切らしたくないのです)、毎回「ひぃぃ……」と思いながら買い物かごに入れています。お菓子作りが好きなのですが、もうとても気軽には作れません。早く価格が落ち着いて、シフォンケーキが焼けたらいいなぁ、などと思いながら選ばせて頂きました。

🌸美味しい蒸しエビ様
話せない話したくない話したい

こちらも共感を抱きました。何だか自分のことばかり語って申し訳ないですが、私は人前で話すのがとても苦手です。話せないし、話さずに済むなら話したくないです。でもやはりどうしようもない「話したい」があったようで、noteを始め、続けることができています。そういう解釈で合っているかはひとまず置かせて頂いて、そんな気持ちを(違ったらすみません)すんなりと川柳に詠み込まれているのが素敵だと思いました。もしかすると詠まれているのは、どうしようもなく抱えきれない悩みのことかもしれません。色々な側面が見えてくるように思います。とても深いです。

🌸見据茶(みすてぃ)様
「おい、暇か?」課長の愚痴聞く暇は無し

違っていたらすみま……いえ、違わないですよね、間違いなくあのパンダマグを持った課長ですよね(リンク先に飛んで確認して)、ほら!
今理由があって見られませんが、それでもやはり抑えられない「大好き」を思い出して選ばせて頂きました。コミカルな息抜きをさせてくれる、あのドラマに欠かせないひとコマが鮮やかに思い出されました。的確に切り取られた一場面が楽しいです。

🌸やどかり様
グーグルでグルグル迷子ここに来て!

こちらも共感からです。共感をお伝えするにはまた、私自身のお話になりますが……私は極度の方向音痴でして、しかも地図が読めません(そんなとき「まず北を合わせなさい」とよく父に言われていましたが、そもそもどっちが北かもわかりません)。グーグルマップに頼った結果、余計に迷子になった経験は一度や二度ではありません。本当に、「ここ」に迎えに来てほしいのです。自分の居場所が解読できません。
そんなときの心からの叫びが的確に詠まれていると思いました。

🌸前川あすか様
たんぽぽの半濁点を吹き飛ばす

軽やかさが楽しい、と思いました。たんぽぽの綿毛は半濁点。とても楽しい気付きに思えます。風に乗って飛んでいく半濁点を想像すると、もっと楽しくなります。「ふーっ」と吹く息と、うららかな春の日の、ぽかぽかした陽気を感じられて、軽快な気分になります。光景が浮かんで、さらにそこに独自の気付きが詠み込まれていることに尊敬です。

🌸PJ様
ふと浮かぶ墾田永年私財法

本当これ、ふと浮かびますよね。詳細は思い出せないのですが、この「墾田永年私財法」という響きだけは忘れられません。ふとしたときに浮かんできて、中学の歴史で習ったことは覚えているのですが、そして私は割とこの「こんでんえいねんしざいほう」という音の響きが好きなのですが、でも詳しいことを思い出せず、一度浮かんだら中々消えない響きだけを楽しんでいることがよくあります。そんな実感から選ばせて頂きました。

🌸くーや様
「まぁいいか」ダメな自分を許せた日

「まぁいいか」と自分を許せるまでには、とてつもない時間がかかったり、途方もない勇気が必要だったりします(少なくとも私はそうです)。これじゃだめ、こんなことじゃいけない、そんな風に無理をし続けてしまってきました。でも大切なのは、どんな自分も認めてあげて、ライラック杯のテーマでもある「私らしい私」でいることなんだな、と、実感している今日この頃です。そんなメッセージがすっと入ってくるこの作品が、とても好きだと思いました。

以上の七名様に、生まれる直前の卵から、勝手に紫円賞を贈らせてください。おめでとうございます。そしてありがとうございます。
沢山の素敵な川柳に触れられて、色々な気付きや学びを頂きました。参加された皆様も、本当にありがとうございました。

ささやかですが賞状のような何かです。大きすぎるかもなので、適当にリサイズして頂いて大丈夫です。

ささやかな割にサイズだけ大きいですが、よろしければどうぞ!


以上、隅々まで楽しませて頂いているライラック杯の、勝手に賞でした。


ここからは本当に私事の中の私事なのですが……。
ライラック杯に応募させて頂いて、スピンオフ「ぽん」にも挑戦させて頂いて、勝手に賞もドキドキしつつ「推しを見つけるぞ!」と思っていた矢先、父が(検査のためですが)入院しまして。
勝手に賞を選ばせて頂くには、皆様の作品にきちんと向き合わせて頂かないと、というポリシーがあるので、心に余裕がない今の状態では失礼に当たると思いました。なので、参加は見送ろう、と、最初は思っていました。

ですが先日、ありがたいことに私が応募した作品を、勝手に賞に選んでいただけたのがとても嬉しくて、本当にすごく嬉しくて、やっぱり私も好きなものに好きを伝えたい、と思いました。

幸い父の状態も悪いわけではないので、改めて勝手に紫円賞に挑戦させて頂く中で、沢山の学び、気付き、発見、そして感動に出会うことができました。選ぶ、という行為はなかなかに難しいものでもありましたが、何よりとても有意義で楽しい時間を過ごさせていただきました。「好き」を見つける時間は、ただただ幸せに溢れていました。
私のPCはとてももっさりしているので、記事にまとめながら途中何度もフリーズし、少し入力から離れて休憩している間の休止状態から戻ってこず、そして何度も強制終了を余儀なくされましたが(noteさん、下書き保存機能に本当に救われました、感謝します)、そんなことも帳消しで寧ろお釣りが来るぐらい、本当に楽しい時間を過ごすことができました。父がいま家にいない不安を忘れていた時間でした。

長くなってきたのでそろそろ締めなければですが、本当に、ライラック杯に関わるすべての皆様に、言葉では言い表せないくらいの感謝を込めて、筆を置きたいと思います(という表現がデジタルの文章にも使えるのかはさておき)。

皆様、本当にどうもありがとうございました。

いただいたご支援は、心の糧とさせて頂きます。