指輪物語「恵 / kei」
付き合って10日目。証を残そうと思い指輪をプレゼントしました。思いを改めて伝えるためでもあったけど、何より自分の覚悟でした。この出会いを大切にしたい。長い時間をかけてたくさんのことを積み重ねていきたい。
形のあるものなら、その時の記憶が残る。記憶の中に思い出が蘇る。趣味と言えるほどでもない、1回きりのカルチャースクールで習った指輪を作ることしか思いつきませんでした。
1個目、失敗!つなぎ目がガタガタで不格好きわまりない。
2個目、失敗!これ絶対小さいな。
3個目、なんとか丸になった。大きさも大丈夫。やすりでひたすら磨いた。
彫金道具一式を抱えて奈良から彼女の住む東京へ。
渡すのが照れ臭くて、何でもないタイミングでぶっきらぼうに渡したように思います。
渡した指輪は少し小さくて、すぐサイズ調整しました。
(道具持ってきてよかった)
今、私は彼女の夫です。