推せる!バルナックライカ
私がフィルム用に使っているカメラは、旧式のバルナック型ライカIIIfと、それを改良したM型の初代モデルM3です。
発売年で見るとIIIfは1950年、M3は1954年とわずか4年の開きですが、機能的にはあらゆる面においてM3が優れているといっていいでしょう。
特にファインダー。バルナックライカではピント合わせ用の二重像があるレンジファインダーと、構図決定用のビューファインダーが別々になっています。M型ではこの2つが統合され、1つのファインダーでピント合わせも構図決定もできるように改良されました。
それでもなおバルナック型ならではの優位性も残っています。それはレンジファインダー倍率の高さです。
画像で比較してみます。
いかがでしょうか。M3のファインダー倍率は0.91倍とほぼ等倍であるのに対し、IIIfは約1.5倍とかなり望遠寄りになっています。これはレンジファインダーとビューファインダーがそれぞれ機能的に独立しているからこそのメリットです。
有効基線長ではM型に劣りますが、この高いファインダー倍率のおかげでピント合わせがやりやすく、特に望遠レンズなど正確なピント精度を求められるときには有利です。