子どもを伸ばすのは知識ではなく心。子どもの心に目を向ける子育てを
突然ですが、みなさんは、お子さんと毎日楽しく接していますか? 子育てを楽しいと感じていますか?この質問にすぐに「Yes」と答えられない場合は、少し注意が必要かもしれません。
親が子どもに、「こうあらねばならない」という理想像をつくってしまうと、理想像と現実の姿の間にギャップが生じ、ストレスを抱え込むことになります。そして、わが子をその理想像に合わせようと苦しい戦いが始まってしまうのです。
そのようなときは、お子さんの心に目を向けてみてください。子どもの心がリラックスしているときこそ、子どもはぐんぐん伸びるはずです。
●体をコントロールしているのは心
子育ては、子どもの心を育てることが何より大切です。子どもの心を育てるには、子どもの心をリラックスさせてあげなければなりません。
心が100%の能力を発揮できるときは、リラックスして脳波がアルファ波のときです。心が体をコントロールしていますが、リラックスしているときは、細胞の一つひとつまでコントロールする力を持っています。心がリラックスしていると、すべてを楽に吸収し、学習が容易に行われるのです。
逆に、心がストレスでいっぱいのときは、脳波がベータ波です。吸収力が悪いうえに、潜在能力を引き出せず、閉じた頭になっていて学べなくなっています。
人間の能力にあまり差はありません。表れているのは心の差なのです。心の使い方が正しければ良い結果を得、間違っていれば悪い結果しか得られないのです。
●プラスの心が子どもを伸ばす
みなさんは、今まで自分の心とわが子の心を上手にコントロールできていましたか?子どもをささいなことで叱ったり、子どものすることにすぐに腹が立ったりしていませんか?
親御さんが、そのようなマイナスエネルギーに向かう心の傾向を持つと、子どもの心も容易に同調してマイナスの心を持ってしまう可能性があります。毎日、親がマイナスの心で子どもに接していると、子どもに「自分はダメ、できない子」というマイナスのイメージが埋め込まれてしまいます。潜在意識の底に、ダメ、できないという情報が埋め込まれていると、どんなに学んでも、その子は本当にダメな子の姿を表してしまうかもしれません。
子どもの心を変えるのは、親の心が変わったときだけです。親がまず、子どもに対する見方、考え方、接し方を変える必要があります。親の心が変わらないのに、子どもの心だけを変えようとしてもうまくいかないでしょう。
子どもを伸ばすのは、知識ではなく心です。もし、月曜から土曜日まで、びっしり子どもに習い事をさせている親御さんがいれば、子どもが表情を失い、笑いを失っていないかどうか見てください。子どもが嫌がっているのに学ぶことを押しつけていないか振り返ってください。
同じことをしていても、ある子は喜び、ある子は嫌がるものです。喜んでいる子にとっては、その取り組みは楽しみで、心や感性や知識を育てています。子どもが喜んでいないときは、子どもの心を暗くし、感性を押しつぶしているかもしれません。
子どもの心に目を向け、心を育てることを意識すると、子どもと心が通います。子どもは親のすることを喜び、親と学ぶことが大好きになるでしょう。こうなると、親はにこにこ、子どもはのびのびと育ちます。