「ほめる」と「おだてる」の違いとは?上手なほめ方で子どものやる気を育てよう
七田式では、ほめて育てることの大切さをお伝えしていますが、ほめ方にも、適切なほめ方とそうでないものがあります。
子どもを「ほめる」のは、簡単なようで難しいもの。今回は具体例をあげながら、ほめ方のコツを紹介します。
●「おだてる」と「ほめる」を混同しない
「おだてる」と「ほめる」の違いがわかりますか?『大辞林』には両者の意味が次のように書かれています。
【おだてる】①あることをさせようという意図をもって、人を盛んにほめていい気にさせる。②気持ちを乱すようにまわりであおり立てる。③まわりではやしたててかわかう。
【ほめる】①高く評価していると、口に出して言う。②祝う。祝福する。
親が「こうあってほしい」「こうしてほしい」と思う方向に導こうとしてほめるのは、おだてです。また、大げさに「えらいね!いい子だね!すごいね!」と言ったり、やたらに「お利口だね」「立派だね」と連発したりするのもおだてです。
「サルもおだてりゃ木に登る」といいますが、おだててやらせるということを繰り返していると、子どもは「ほめられたいからやる」「ほめられるためにやらなければ」と思うようになってしまう可能性があります。
●行為を具体的にほめ、努力や過程にも目を向けよう
本当の意味の「ほめる」とは、行為や事実に対する賞賛を表すことです。ほめるときは、行為・理由・中身を具体的に示してほめるように心がけましょう。
例えば、「ちゃんと靴が揃えられたね。えらいね」「自分できれいに歯が磨けたんだね」「本をちゃんと本棚にしまったんだね。いい子だね」「折り紙が上手に折れるんだね。すごいね」といった具合に、できたことを具体的にほめるのです。
また、成果や結果だけでなく、子どもが頑張った過程にフォーカスしてほめることをおすすめします。
例えば、習字で花マルをもらってきたら、「花マル、すごいね」と言うより、「何度も練習していた努力が実ったね。よく頑張ったね」と言った方が、子どものモチベーションは高まるでしょう。
●スキンシップも交えて親の喜びや感謝を伝えよう
親の喜び、感動や感謝を伝えることは、ほめることと同じ意義があります。「嬉しいよ」「助かったよ」「ありがとう」といった言葉によって、子どもは自分の存在価値や、自分が人の役に立っていることを実感することができます。
日本人には、スキンシップが苦手な方が多いかもしれませんが、子どもをほめるときには、抱きしめる、なでる、キスをするっといったスキンシップも合わせて行うようにしてみてください。
子どもが進んでお手伝いをしてくれたら、「手伝ってくれてありがとう!ママとっても助かったよ」と、子どもをぎゅっと抱きしめる。そうすると、親に認められたい、ほめられたい、愛されたいという、子どもの無意識の欲求がいっぺんに満たされます。
今までのご自身のほめ方を振り返ってみて、参考にできそうな部分をぜひ、今日から取り入れてみてくださいね。