子どもはみんな天才。子どもの才能を伸ばすために親ができることとは?
本日11月17日は将棋の日です。日本将棋連盟が昭和50年に制定しました。
将棋といえば、藤井総太八冠が話題ですね。全8つのタイトルを同時制覇したのは日本将棋界史上初。その偉業を21歳の若さで成し遂げた、まさに”天才棋士”です。
藤井総太八冠は、5歳で将棋教室に入会したとき、まだ読み書きができないにもかかわらず、師匠から渡された500ページ近くもある将棋の本を「符号」を頼りに読み進め、1年後には完全に理解し、記憶していたといいます。
うちの子は、藤井総太八冠のような天才にはなれないな、と思っていませんか?
そんなことはありません。子どもはみんな生まれながらにして”天才”なのです。ただし、その才能を開花させるには、親が適切な環境を提供することが重要です。
●乳幼児期の教育が重要な理由は?
20世紀の著名な教育学者に、シカゴ大学のベンジャミン・S・ブルームという人がいます。ブルーム教授は、半世紀にわたり1千件以上もの幼児教育に関する研究を行い、次のように述べています。
「子どもは幼ければ幼いほど環境から受ける影響が強く、知能レベル、性格ともに、大きく変化を受ける。よって子どもの環境に、どのような刺激を与えるかが、子どもの知能を伸ばすのに大きな影響をもつ」
また、医師であり教育家でもあったマリア・モンテッソーリは、0~6歳の乳幼児期の子どもの脳には、環境からものを学び取る「敏感性」と呼ばれる高度な働きがあると説きました。
そして成長段階には、言語、数、運動、感覚、秩序などの能力に関して敏感性が働く「敏感期」という時期があり、敏感期には環境のなかから自分自身で成長に必要な事柄を選び出し、熱心にそれに取り組み、難なくその能力を身につけていくと述べています。
その他さまざまな生物学的研究からも、誕生直後から乳幼児期は教育の重要な時期であることがわかっています。
●子どもの才能は、親からの愛と適切な環境で開花する
早期教育については異論が唱えられることもあります。「幼児期に知識の詰め込みをすると、かえって脳の発達を妨げる」というのが主な理由のようです。それには同感します。
私たち七田式が長年提唱し、実践してきた早期教育は、知識の詰め込みではありません。脳、とくに右脳が柔軟な幼児期に適切なインプットを行い、子どもが本来持っている力を引き出せるよう、脳の土台づくりをしていくことです。
豊かな花実をつける種も、不毛な土地にまいては芽が出ません。必要な時期に適度な水や肥料を与えなければ育たないのです。その時期や量を誤れば枯れてしまうこともあります。七田式教育は、子どもの内に肥よくな土壌をつくり、適切な水や肥料を与え、本来備わっている才能を開花させるものです。
しかしそれも、親から子どもへの無条件の愛情なしには叶いません。
子育てで重要なのは、愛です。子育ての目標は、子どもを幸せにすることです。子どもが幸せな人生を歩めるように、しつけをし、ものを教えるのです。子どもへの愛と子どもの幸せが、何より優先されなければいけません。
それを忘れて「これはノルマだからやりなさい」とガミガミ言い、無理やりやらせては、子どもの脳が拒絶してしまいます。また、親が支配的・強制的な態度で接していると、子どもは親を信頼することができません。心を閉ざして、はねつけてしまいます。そのようなときは何かを身につけようとしても、できないのです。
愛情をしっかり伝えながら育てていれば、子どもはワクワクしながら学び、学んだことをどんどん吸収し豊かな花を咲かせます。
子どもは、天からすばらしい能力を授かっています。つまり子どもはみんな”天才”なのです。持って生まれたその才能を存分に使えるよう、親は愛情を注ぎながら、適切な環境を提供していきましょう。
参考:日本将棋連盟|将棋コラム|【今日は何の日?】11月17日は「将棋の日」。実はその由来、徳川吉宗の時代にあった。