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表現力の土台となる「基礎概念」を育もう!日常生活でできる量あそび

いよいよ、新入園・入学シーズン目前!新しい環境になる前に親子ともどもやっておきたいことは沢山ありますが、今回は中でも大切な子どもの基礎概念についてのお話です。

基礎概念というと難しく聞こえてしまいますが、基礎概念を身につけることは、他者とのコミュニケーションに欠かせない「表現力」を知ること。たとえば、色・形・大小・数・量・空間認識・比較・順序・時・お金などにまつわる表現を、ここでは基礎概念と呼びます。

基礎概念がない状態の子どもに「赤いサクランボをお皿に5個ずつ並べてね」「時計の針が5のところになるまで待っててね」と伝えても、子どもは何を言われているのかがわかりません。言葉が指し示す概念を、体感としてわからせてあげることが必要です

そこでここからは、基礎概念のひとつ・量について、日常のなかで楽しく学び、身につけるあそびをお伝えしていきます。

●生活にのなかにある「量」を発見して学ぶ「量あそび」

量の感覚を掴むいちばん簡単な方法は、「コップの中身を見ること」!コップと飲み物を用意し、食事やおやつの時間にぜひ試してみてください。簡単すぎると思ったら、STEP2、STEP 3から始めるのもおすすめです。

【STEP 1】同じ形のコップを使う

「多い」「少ない」と量を認識しやすくするポイントは、同じ形・同じ大きさのコップを使うこと。形や大きさが違うコップを使うと、始めのうちは量を把握することが難しくなります。透明なコップだとさらにGOOD。

【STEP 2】少しだけ差をつけてみよう

飲み物をコップに分けるところを見せてあげます。片方のコップに少しだけ多く注ぎ、「半分ずつになっているかな?」と聞いてみましょう。「こっちが多い、こっちの方が少ない」と気づくことができたら、多い方から少ない方に移し、同じ量になるのを見せてあげましょう。

【STEP 3】抽象概念も日常生活に取り入れていこう

1/2、1/3などの分数は「まだ理解できない」と決めつけず、積極的に会話に取り入れましょう!ホールケーキを切るときや、お菓子を分けるときがチャンス。分数の意味を詳しく教える必要はありません。分数を量の感覚と一緒に、耳に馴染ませてあげるだけでOKです。

●基礎概念は表現力の土台。毎日の生活から育もう

量ならば「多い」「少ない」、色ならば「赤い」「青い」、形ならば「四角い」「丸い」。基礎概念を学ぶとは、コミュニケーションをするうえでとても大切な形容詞、つまり表現力を習得するということです。

これらは、もちろん学習から身につけることができますが、なにげない日常生活のなかで育んでいくこともできる力。
基礎概念を知ることで、子どもは親の言っていることを理解し、自分が何を言われているのか、何をすればよいのかがわかるようになります。すると、意思疎通が円滑になり、言われたこと・頼まれたことを的確にこなす、約束を守るといったことができるようにもなっていきますよ。