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「胎内記憶」って本当にあるの?胎内記憶を確認するタイミング
「子どもの中にはお腹の中にいた時の記憶がある子がいる」という話を聞いたことがあると思います。
「本当に?」と思う人もいるかもしれませんが、赤ちゃんはお腹の中にいる時から、考えたり、記憶したりする力を持っています。
今回は、子どもに胎内記憶を確認するタイミングや、実際に胎内記憶がある子どもたちの話をご紹介します。
●「胎内記憶」を聞くのはいつが良い?
子どもに胎内記憶があるか確認したい場合、年齢が低いほど記憶が鮮明に残っていて、より具体的な話が聞けるようです。4〜5歳になると、記憶が薄れて曖昧になる部分も多くなるので、2〜4歳のときに胎内記憶や出産時の記憶を聞いてみるのがおすすめです。
中には小学生になっても細かい部分まで覚えている子どももいますので、子どもに一度胎内記憶について話してみるのも良いでしょう。
また、胎児にとって「お腹の中の居心地」と「生まれてくるときの感覚」は、胎教していたかどうかで差がでるようです。
胎教をしていた子どもは「おもしろかった」などプラスの意見が多く、胎教をしていなかった子どもは「さびしかった」などの感想がありました。
●実際の「胎内記憶」にはどんな話がある?
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実際に胎内記憶を覚えていた子どもたちはどのような話をしているのか、Aさんの場合をご紹介します。
Aさんは、妊娠中ずっと聴いていた胎教音楽をBGMとして流しながら、3歳半の息子さんに、おなかの中にいたときのことを尋ねてみたそうです。
すると、息子さんは、生まれて初めて聞いた胎教音楽を「懐かしい」と言い、「お母さんがスピーカーに近づくと、うるさかったよ」と、お腹の中のことを話しはじめたそうです。お腹の中の話は以下のような話でした。
おなかの中でお風呂に入っていたよ。また、おなかの中に入ってもいいよ。
おなかの中は温かくて楽しかった。
大きいおもちゃで遊んでいた。白い綱があっ て、うどんかと思っていたけど、出てきたら網だった。それがビューンと伸びて、おかしくて笑っちゃった。動くときは綱もつながってついてきたから邪魔じゃなかった。おなかの中はグルグル回転できるほど広かった。
お母さんの声がよく響いていて、よく笑っていた。
足でお母さんのおなかを蹴飛ばすのはおもしろかった。
お父さんとお母さんが2人でピアノを弾いていたときは、うるさかった。
Aさんの息子さんは、自分が生まれたときのこともよく覚えていました。
生まれるときはちっともつらくなかった。ドアが開いてスルスルと出てきた。
エレベーターに乗ってグルングルン回って出てきた。
おなかから出てきたら、ばぁば(実家の母)と、お父さんとお母さんの3人がいた。
ボクはおなかが空いていて、看護師さんが甘い薬(シロップ)をくれたんだよ。
お父さんが「かわいい」と言ってくれてうれしかった。
透明の箱の中に入れられたときは寒かった。温めようとしたの?
などです。
息子さんの話は、どれも実際の出来事と合っていて驚いたそうです。ピアノのエピソードも心当たりがあったそうです。
「生まれるときはちっともつらくなかった」とあるように、実際、分娩室に入ってからわずか7分で生まれてきたそうです。
「箱の中に入れられた」というのは、生後、黄疸症状が出たため紫外線照射の保育器の中に入っていた時のことではないかとAさんは推測したそうです。
このように、胎児はお腹の中でも親からの愛情を感じたり、親がどう感じているのかを理解しています。ぜひ、お腹の中にいる頃から、胎教で胎児とコミュニケーションをとったり、愛情を伝えてあげましょう。
そして、ぜひ子どもにお腹の中の様子を聞いてみてください。もしかしたら、お腹の中の様子や生まれた時のことを覚えているかもしれません。