映画「リスペクト」を見た

妻に映画に誘われた
久しぶりだった
娘が昼間におでかけをする
その間にどうかと誘われた
少し足を伸ばしてイオンシネマへ
誘うからには
物語のさわりぐらいは知っているかと
どんな映画?
例えば好き俳優さんがでてるとか?
洋楽、邦画?
あディズニー系?
…コマーシャル?いや違うな
めざまし?…
とにかくテレビで見た
イオンシネマのカードで
映画の優待が受けられる
大人1枚1000円でみられる
年間で30枚の優待なので
実際にチケットがとれるのかを
確認がてらサイトからの予約をしたい
なるほど
映画の内容ではなくて
チケットの取り方の練習なのね
まあいい
練習でも内容ぐらいはきいておきたい
僕はミュージカルが嫌いだ
なぜ?
なぜゆえ今歌い出す?
刺されただろ?
死にかけてるだろ?
なぜ歌える?
お前が刺しただろ?(笑)
とどめに
恋人が死んでしまって悲しいのぉ♪
まじか?!
正気か?!
家族が好きでアナを何回も見せられた
松たか子の歌がすごく良かった
沙也加ちゃんも歌が上手だ
雪だるまつくろぉ…
ほのぼのもすれば遊んでくれない寂しさも
じゅうにぶんに伝わる
でも
なぜゆえ氷の城を作る
これが自己の解放なのだ!
で?
なぜゆえ歌う?
ストーリーが
この感情のせいで入ってこなくなる
映画でこれだ
舞台なんて到底むりだ!
恥ずかしすぎる!
凶弾に倒れた恋人を抱きしめながら
なぜゆえ歌えるのか?
まじでわからない
本物を、いいものを見たことがないから
はっきり言って良さが理解できていない
でもこれぐらいの人生の損はしててもいい
今回の映画「リスペクト」
嫁の見解では
あんたの嫌いなミュージカル要素がたっぷりな
歌が多い映画だそうだ
目の前から楽しい休日のプランが
ただのチケットのテストと
唯一嫌いなジャンルの映画に費やされてしまう
せっかくの天気のいい日曜日
野球したかったな…
ゴルフにいきたかったな…
なんなら
女子ツアーが地元開催…
見に行ってみたかったな…
シブコ応援してるのにな…
よぎったなぁ色んな欲望が…
どうせ誘うなら昼間のサービスタイムに
ラブホでもいこうぜ?(笑)
これだけ嫁が好きなのに
サービスタイムなら
色々人目を気にせずにいろいろできるぜ?
妄想と現実の間で
揺れ動く男の下心…
そんななか休日は訪れた
娘が行事に参加し、妻と共に映画館へ
意気揚々と妻は出掛ける
運転手は俺
普通に休日は訪れた
日常を徒然なるままにしゃべり始める
とにかく聞く
イオンシネマまで約30分
妄想を張り巡らせ欲望を掻き立てつつ
運転に集中しながら道のりは続く
家でコーヒーを飲んだせいで
わざわざコメダやらスタバで時間は潰せない
などと考えながらついてしまった…
開店まで少し時間がある
携帯で調べた娘の服を
実物を見てから買いたいらしく
ユニクロやらGUやらで数がないと
女の子は満足できない
アイテムを増やすのだ
そのためにファストファッションを利用すべし
…わかった
あなたの目的は伝わった
時間を逆算すると不安でしかないので
その時間をいかに感情を外に出さずに
過ごしていけるかが
夫としての度量の深さを
見せつけることに繋がる…はずだ
今日の目的である
イオンの映画館で利用されている
eリザーブにてチケットが発券できるか
1人でできるのか?
これをいよいよ時間が近づいてきたので
余裕をもってためしにいく
間際になって焦らないために
余裕をもって行動する
メールで返信があった
QRコードを機械に読み込ませれば
あっという間に発券完了
ものの数十秒
あっという間に完了できた
これで年間のチケットをオトクに
しかも手軽に予約できるし
ここから映画三昧になるかもしれない
…が?!
よくわからない映画に付き合う頻度が高くなる
大丈夫か?
休日が
よくわからない映画に費やされるのか?
娘のためのすみっこぐらしなら
100歩譲れるが
先にも書いた通り
ミュージカルがとかく苦手だ
大丈夫か?俺の休日…
お昼ごはんを軽く済ませて
2時間超えの映画のために
ドリンクを控えめなサイズで購入した
いよいよ
退屈な時間が始まる
こんなときの映画泥棒や
地元協賛企業のCM
まじでため息しかでない
いちばん奥の小さめのお部屋に案内され
公開して始めての週末なのに
年齢層は我々より少し上の人が
まばらに入っているだけ…
前情報がないだけに不安が的中したかたち
まさに
退屈な時間の幕が開いてしまった
あとは内容はどうあれ過ぎるのを待つ
そう
映画が垂れ流されればいい
CMはまさに垂れ流された
本編が始まった
ご機嫌な演奏が流れる
アメリカがアメリカだった頃の
アメリカの音楽
黒人のR&B
今の日本ではやっているそれとは
明らかに違う50'sの音楽
ダンスパーティーの場面から始まった
音楽がかっちょいい!
場面が変わって協会でのゴスペルのシーン
ホンマもん!まじでかっちょいい!
歌声に、演奏に引き込まれた
始まってすぐに
名前を呼ばれた少女
アレサ
アレサ フランクリンの物語
名前は知ってたし音楽も多少は
いやほんの少しは知っていた
つもりだった
事実をもとに作られているはずで
アルコール依存症だったことと
オバマ大統領の就任のときのショーは
何かしらのテレビニュースで見た覚えがあった
アメリカの大御所感!
アメリカのスターな感じの毛皮
あんなコート…国際条約的に大丈夫か?(笑)
それぐらいの本人から出る圧倒的な迫力
まさか
アレサフランクリンが公民権運動とかに
あれだけガッツリ絡んでいるとは知らなかった
前情報がなかった分
逆に要らん情報がなかった分
ビックリするぐらいのめり込んだ
映画館であれだけ退屈しなかったのは
おそらく初めてなぐらい
引き込まれた
ミュージカルじゃない
音楽を利用して音楽に利用され
音楽に翻弄され
音楽で成り上がって
音楽に潰され
音楽で癒されて
音楽に生きた
音楽で会話して
音楽がDNAに染み込んでいたから
音楽が助けてくれた
音の迫力と声のちから
喜怒哀楽がすべて声に出る
伝わった
1人の女性からみた
アメリカの差別
エンターテイメント
本人の欲望
周りの欲望
時代の風
久しぶりに見た映画
いいものが見られた
あの客の少なさは納得できない
コマーシャルで見たら
音楽だけの映画と思われる
あれはコマーシャルや宣伝の失敗かも
内容が素晴らしかった
またみたい!
もう一度みたい!
素晴らしい映画だった
感動としょーもない言葉であらわせない
みごとな映画だった
黒人がどれだけ強いたげられていたのか
とか
女の立場が弱かったこと
とか
ドメスティックな暴力からの卒業
とか
一人の女の人生を通じて
アメリカが抱え続けている問題まで
あの短時間で表現した
素晴らしい映画だった
音楽を聞き直したし
歌詞の意味をもう一度調べ直した
ノリとかだけじゃなくて
歌詞に込められていたメッセージは
ちゃんと受けとるべきだとおもった
より音楽にたいして深く知ろうと思った
強烈な人生と
痛烈なメッセージ
もう一度みよう
このようなことを興奮気味に
映画終わりに妻と話す
彼女は圧倒されながら
内容にたいしても
主人公アレサフランクリンにたいしても
ちんぷんかんぷんだったらしい
なんかフリーダム~なんとかって
聞き覚えがあるんやけど…
でしょうね(笑)
コマーシャルでもテレビ番組でも
いろいろなところででてくる
スタンダードな曲が多いもんね
アレサ…?有名な人なん?
(笑)
素晴らしい感想もきけた
次は一人で(笑)

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