一澤信三郎帆布-マーケティングトレース
マーケッターの「筋トレ」と言われる…「マーケティングトレース」
自分もやってみました。(すみません…サムネイルお借りしてます)
トレースの対象は、今週カンブリア宮殿で放送されていた、一澤信三郎帆布。
京都に1店舗だけの老舗カバン店。オンライン販売はしない。デザイナーはいない。それでも、多くの熱狂的なファンに支えられる老舗。
IT企業に身を置く自分としては、かなり刺激的な内容でした。
「顔が見える商いは一番確か」
「時代に遅れ続ける経営」
めちゃくちゃ格好良い名言の数々!
今回は3C分析からポイントを探りました。
時代に遅れ続ける経営のポイント
①流通コストを抑え、品質・職場環境を追求
まず、店舗のみでの販売なので流通コストはかからない。
その為、品質にコストをかける事が出来る。それらが高品質な材料。職人さんの一点一点手作業による商品制作に繋がる。
またコストが抑えられている分、職人さんの自由な働き方(お子さんのいる家庭では3時退社など)などの職場環境にも還元が出来ているのかなと分析しました。
②店舗、地域でのお客様との対話により、本物のマーケットインが確立
「顔が見える商いは一番確か 間違いない」の通り、デザイナーは在籍せず、お客様の要望を直接店舗で聞いて、商品にしているようです。
現在のマーケティングでは「データドリブンマーケティング」「ビッグデータ」など、顧客の顔が見えない状態から「仮説」をもとにマーケティングを行う事が多いですが。
この場合、本当に生のお客様の声。
こうした過程から出来たプロダクトが、熱心なファンの心を掴む物になるんだと感じました。
なぜ時代に遅れ続ける経営が出来るのか
やはり100年以上もの間、地元でお客様と二人三脚の経営。それがこの真似をしようと思っても出来ないビジネスモデルを確立してるのだと思います。
単発のプロモーションではない、100年以上のブランディング。
所感
仕事柄、お客様のオンラインのビジネスに関わる事が多いですが、今回トレースでオフラインの強みを再認識しました。
地元に根を張り続けた事で確立した地元ネットワークが周辺店舗、学校、病院での利用。また社長解任からの復活劇、職人さんの会社・社長に対する想い。全ていい方向に進んでいけた原動力になっていたと思います。
オンラインにはない、良さをとても感じました。
地元で強固なブランディングをし続ける経営。勉強になります。