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自主ゼミ責任者&創設者に聞く、澁澤塾のもう一つの柱

一橋ならではの学びを

前回の記事では講演会について書きましたが、澁澤塾の柱はこれだけではありません。毎週多様な「自主ゼミ」がそれぞれ活動しており、新たな自主ゼミも誕生して盛り上がりを見せています。しかし、普段のSNSではその一部しか発信することができません。現在どんな自主ゼミがあるのでしょうか?今回は自主ゼミ責任者にして新ゼミの創設者である亀井康希さんに、その魅力について余すことなく語っていただきました。


澁澤塾ってどんな団体なの?と思った方はこちらもご覧ください!


「自主ゼミ」とは

およそ1週間前に、この『澁澤塾通信』で、自主ゼミ責任者として自主ゼミについて書くように依頼されたので、良い機会だと思い自主ゼミについて改めていろいろ考えてみたんです。「自主ゼミとは何か」「なぜやるのか」などなど。

そこで、「自主ゼミとは学生の学生のための学生によるゼミだよな」とか「お互いの知識を高め合うためにやるんだよな」とか、模範回答っぽいものは出たには出たんです。

でも、なんか満足できなかったんですよね。それだけじゃないなって。

無情にも「原稿の締め切り日」が日々近づいきて「やばいなー」って1週間ほど思いながら過ごしていました。あとは、【講演会】について書いてあった前の記事を読んで、Clubhouseをダウンロードしてみたら招待制で絶望したりもしてましたね。

さて、そんなこんなで僕がこの1週間で出した結論は、

自主ゼミとは、あるトピックについて面白いと思った人が同じく面白いと思った人と一緒に面白いからやる

のかなというものです。

自主ゼミは面白いからやるのだと僕は思います。でも、面白いからといって必ずしもずっと楽しいわけではなくて、辛いことや大変なことも含めて面白いんです。もちろん、ずっと楽しいならその方がいいですけどね笑


自主ゼミって何が面白いの?

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もちろん、好きなトピックもしくは興味のあるトピックを扱うので、それだけで面白いのかなとは思います。ただ、それ以上に

自分を少しだけ知ることができる

から面白いのかなと僕は思っています。

一般的な自主ゼミにおいては参加者間で何かしらの議論が行われるんですが、ここでお互いに意見を交換したりすることで自分の考えが鮮明化すると思っています。つまり、他人の考えを聴くことで、自分の考えがより鮮明になり、自分を少しだけ知ることができると考えています。

他にも、意見を交換する際に偶然、自分にとっての「普通」が他人にとっては「普通」ではなかったことに気づき、自分にとっての「普通」が自分「特有」の考え方であったことを知ったりすることもあります。

自分を知ることは今後、何をやるにしても役立つことだと思います。


自主ゼミはなぜ誕生したの?

澁澤塾は以下の二つの目標を達成するために自主ゼミを柱の一つに据えています。

・一橋のタテヨコのつながりを増やすこと
・「学び・思考・実践」のサイクルが実現できる機会を一橋生に届けること

学部・学年ではなくて興味関心に応じて集まることで違う学部や学年だけど同じ興味関心を持っている人に出会えたりします。

また、最近読んだ本で以下のようなフレーズがあったんですけど、まさにこれを自主ゼミを通してできたらなと思っています。

私はこういう単純な助言をする——意識をもて、と。問題と解決策について学べ。それから、耳を傾けてくれる人なら誰にでもあなたの言葉を伝えよ。友人でもいいし、今乗っているバスの運転手でもいい。たまたま会って街角でおしゃべりをした相手でもいい。その気になりさえすれば、あなたは人の目を開かせることができる。あなたが蒔く革新の種はどんなに小さくても、いつか人の心のなかで芽を出し、育っていって変化の実をつけるかもしれないのだ。『囚われし者たちの国:世界の刑務所に正義を訪ねて』(2021)、バズ・ドライシンガー著・梶山あゆみ訳

つまり、問題と解決策を学び自分の考えを思考し、周りの人にそれを伝えるという実践。これを自主ゼミではできると思っています。

さて、余程周りの人に恵まれてなかったり、行動力お化けじゃない限りは自主ゼミなんて大学時代しかできないと思います。ぜひ、大学でしかできない経験をして欲しいと思います。


ますます活気を帯びる多様なゼミ

ここからは既に澁澤塾内で開催されている自主ゼミを紹介します!

〇乱読ゼミ

(主催者:斉藤智哲)

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乱読ゼミの内容は平たくいうと、「自分が読んで面白かった本の紹介」です。紹介したい本の概要や面白かった一文などを持ってきて参加者に解説するというものです。ジャンルや分野は問わず、紹介したい本ならなんでもいいということで「乱読」ゼミなのです。

事前準備は発表者のみ必要で、聞き手はただ聞くだけでいいので気楽に参加できます。乱読ゼミを通じて読みたい本が増えてくれればいいなと思います。

〇らふレター

(主催者:坂本忠謙)

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らふレターは、一橋大学で唯一のアイデアに特化したコミュニティです。つまり、面白かったらなんでもアリなコミュニティです。だから私たちは、ビジネス・広告・デザイン・漫才などの、他サークルが縛れている領域を軽く跳び超え、好き放題できます。自由なんです。現在3つのプロジェクトが立ち上がったところですが、言語学の深い部分を考察してアイデアを生み出すものから、お酒の新しい飲み方を考えるものまで、いきなり自由にやっています。もちろんプロジェクトに入っても面白いとは思いますが、新しいプロジェクトを立ち上げたい人、このコミュニティを利用して何かやってやりたい人も大歓迎です。最後に、ここで生まれた作品を紹介するtwitterアカウントのご紹介です。中々面白いアカウントになると思うので、是非フォローお願いします。

https://twitter.com/ec02218310?s=11

〇社会系領域雑談会

(主催者:匿名希望)

自分の卒論が「職業としてのプロゲーマー ウェーバー理論から見たケインズの反道徳性とポストモダンを漂う職業概念」というテーマなのですが、プロゲーマーのやっている行為は如何に労働ということができ、如何に職業ということができるのか、という問いが出発点となり、その問いを考える中で、古代ギリシア時代からスタートして現代にいたるまで、

各時代で経済状態がどのように変化したのか、それに呼応してどのような倫理言説が生まれてきたのか

というテーマを
・マルクスvsマックスウェーバーvsゾンバルト
・リカード-セイvsマルサス
・アダムスミスvsマンデヴィル
というぐちゃぐちゃの対立構図を整理しながら論ずる会です。

いわゆる「社学」で纏められる諸領域を雑多に学び、それを政治や経済などの表象と結び付けて考えることで頭の体操としても面白いものになります。

〇新書読書会

(主催者:田村航)

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新書読書会では、『民主主義とは何か』という宇野重規さんの本についての読書会を行っています(この本は先日新書大賞2位を受賞しました)。

毎回担当の人が要約と論点をまとめたレジュメをつくることになるので、多少負担はありますがその分丁寧な読みを前提とした議論ができていると思っています。学年や学部が違うメンバーで、「民主主義」という極めて重要かつ裾野の広いテーマを扱うと、様々な意見が交錯するため学びが深まります。このような多様性が澁澤塾で読書会をすることの魅力だと思っています!

〇国際社会論考会

(主催者:亀井康希・市橋涼多)

激動期を再び迎えている国際社会に生きる私たちは、どの進路に進むにしても、国際社会の知見の多様性を深めることが必要不可欠になっていくと思われます。

理論はあくまで武器だと思っているので、感性を重要視してやっていきたいなと思っています。

現在は16人ほど参加者がいまして、2週間に1回のZoom meetingといつでもできるチャットでの交流という形で活動を行っています。詳しいことは以下のpdfをご覧ください!


自主ゼミ、参加してみませんか?作ってみませんか?

自主ゼミやってみたい!けど、自力で人を集めるのはハードル高い…という方は是非、澁澤塾をご利用ください!

先ほど紹介させていただいた既存の自主ゼミに参加したい、もしくは質問があるという方は、お気軽に澁澤塾のTwitterInstagramにでもDMをしてください!ご案内させていただきます。

また、自主ゼミを新しく開設したい!という場合もお知らせください!精一杯サポートさせていただきます!


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澁澤塾では、「大学生活を、デザインしよう。」という理念のもと、一橋大学内外を盛り上げるための活動をしています。

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