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つまみんの物語

※以前1度だけ挑戦した朗読枠の際に、作った話です。

典型のロミオとジュリエット...かもしれません...つまみんは「つまみん」として、来世幸せになっています。(はずです)
出身などで人を判断すること...この世から無くなりますように。
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むかしむかし
カノン王国とエレン帝国の二つの国が存在した。
二つの国は隣国であるが、決して仲がいいと言い難いでした。
長い間、戦争を続けていた両国だが、
ここ数十年で、やっと平和になり、
両国の間にもいわゆる、留学というたぐいの訪問が盛んでいる。

男の子と女の子が出会ったのは、
エレン帝国のとある学園の音楽好きなサークルでした。

男の子の方は、不器用で、言われたことを黙ってこなす、無口な子でしたが、
彼はピアノが好きで、ピアノが自身唯一の取り柄だと思っているようです。

女の子はその真逆で、いつも前向きで、自立していて、信じた道を歩むが、
時にはわがままで、自分の主張をはっきりする子です。
女の子は歌が好きで、決してうまい方じゃないですが、情熱だけは人一倍ある。

男の子は女の子のまっすぐな姿勢に惹かれ、
女の子は男の子がピアノを弾く姿に惹かれました。
二人は恋に落ちていました。
決して似た者同士ではないが、互いのない部分を補い合って、2人は幸せでした。

ただ、男の子の家庭は、純血にこだわりがあって、
決して他国の血を家系に入れることを許さない決まりでした。
でも、女の子はカノン王国の出身でした。

幸い、学園は寮生活であり、
恋に落ちた二人は家族に黙ってひそかに付き合いを続けていました。

しかしその幸せの夢もいつか目覚める時が来ます。
卒業の日が近づきました。
卒業したら、2人は家族の目を誤魔化せません。
ふたりは話し合いをしました。
卒業式の日に、男の子は家出をして、親との縁を切り、これからも二人はどこかで密かに暮らすこと。
2人はそう約束しました

男の子は、卒業式までの間、実家に戻り、準備をしていました。
しかし、エレン帝国では突然、恐ろしい伝染病が広まった、
人々は、家から出ることを許されておらず、移動の手段もなくなった。
卒業式がキャンセルされ、男の子と女の子は二度と会うことはなかったのです

女の子はあらゆる方法を尽くしましたが、男の子と連絡つけませんでした
伝染病にかかったのか、
自決したのか、
それとも女の子のことを断念して普通に暮らして一生を終えたのか。
(誘拐されて、キメラの実験に悪用されたのか...)

誰も知ることはできません。 

つまみんの記憶がここで途絶えたのでした。
これがつまみんの前世の記憶でした。
きっと、またいつか、あの女の子に巡り合うために、妖精の姿になったのでしょう。

おしまい。

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