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福岡の屋台文化

暑くなってくると外で飲みたくなりますよね。笑
屋台で飲むお酒は雰囲気も相まって最高です。
そんな飲食が楽しめて最高な屋台ですが、屋台文化が残っているのは福岡くらいしかありません。
では、なぜ福岡しか屋台が生き残らなかったのでしょうか。

日本の屋台は初め、戦後の1945年に道路上などで仮設店舗を設置して行うスタイルで始まりました。
しかし、1949年にGHQの指導で屋台漸減を打ち出し、取り締まりも強化されたこともあって1980年代には、全国的にはほぼ消滅しました。

一方で福岡は、屋台組合の存在が大きく、屋台存続運動をしたこともあり、「屋台漸減措置の延期」の通達を勝ち取ることができました。
1965年代には最盛期となり、多い時で400軒以上にもなったそうです。

しかし、無秩序な道路使用など問題が重なったため、1995年には県警本部長から「原則一代限り」の方針が示されました。
方針の影響もあり、最大約400軒あった屋台が2010年には約150軒にまで減少しました。

屋台が減少する中、2011年に髙島市長が屋台存続を表明「屋台との共生のあり方研究会」を設置しました。
2013年には「福岡市屋台基本条例」を施行、2016年には初の「屋台公募」を実施し、新しい屋台のかたちを確立しました。

こうして見ると屋台存続には紆余曲折があったのですね。
ここからは福岡屋台のエリアを紹介します。
1つ目は中洲エリアです。屋台といえば中洲というイメージもありますよね。
那珂川沿いを中心に、昔ながらの屋台が並んでおり、観光客が多いところが特徴です。

中洲屋台

2つ目が天神エリアです。近年再開発が進んでいる、福岡市の都会的なエリアです。
実は中洲よりも多くの屋台があり、観光客だけではなく仕事帰りの人も多くいるエリアです。

天神屋台

3つ目は長浜エリアです。長浜地区は長浜ラーメンの発祥の地としても有名ですね。
実は「原則一代限り」方針の影響を受け、一時期は全く屋台がない日もありました。しかし、2022年の公募により新たに7軒の屋台が誕生しました。
長浜エリアの大きな特徴として、屋台用に上下水道や電気設備、公衆トイレを整備しています。
こういったサポートもあり、長浜屋台街が見事に復活しました。

長浜屋台

福岡屋台で特におすすめのメニューは、焼きラーメンと焼き鳥です。
焼きラーメンは天神の「小金ちゃん」で始まったと言われる、福岡発祥のグルメです。屋台ごとに見た目も味も違うので、ぜひ食べ比べて見てください!

実は福岡は日本一の焼き鳥の街でもあります。
中でも定番なのが「豚バラ」です。豚ではありますが、福岡では串で焼けばなんでも焼き鳥なようです。笑

焼きラーメン
豚バラ串

福岡市民にとって日常の風景である屋台は、紆余曲折がありながらも、奇跡的に残った貴重な文化だったんですね。
福岡市の献身的な取組みもあり、今では日本を代表する観光資源となりました。
福岡屋台の歴史を振り返ると、規制をかけるだけではなく、どのように文化を継承していけばよいかを考えさせられますね。
皆様も福岡に遊びに行った際は、屋台文化を堪能して美味しいお酒をお楽しみください!

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