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夕方のカフェで

夕方、カフェで読書しつつぼんやりしていた。
座っていたのは、窓が目の前にあるカウンター。
座れば、目の前には外の景色と道を行き交う人。
僕の後ろは通路。

窓の外をぼんやりと見ていると、
突然、頭に何かが当たった。
首を後ろに回した。
目に入ったのは、女性が
背負っている黒いリュック。

僕は座っていたので、
体の向きを変えた女性のリュックが
僕の頭の位置だったのだろう。

東京のカフェは、通路やテーブルの間が狭い店が多いから、
いろいろな店で今日のような経験は何度となくある。
毎年何回か行く福岡にあるとあるカフェでは、
たまたまだろうけど、こういうことがないなと
ふと思った。

仕事用のリュックと休日用のリュックを持っているが、
使うのは大雪か大雨の時くらいで、
滅多に使わない。
僕のリュックが誰かに当たってても
気づかない時があると思うから。
当たったことに気づけば、
すぐに「すみません」「ごめんなさい」と相手に伝える。
普段使っているのは柔らかい素材のトートバッグ。

自分の後ろには、どうしても意識が向きにくいし。
もちろん、リュックのほうが、
両手が空いて楽だなと思う時もあるけれど。

そんなことを思った雨の一日。




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