“ゼロ知識証明ロールアップ”のzkSyncを徹底解説!!
こんにちは。ルピナス暗号資産ナビゲーターのshibaです。
暗号通貨の中でも時価総額がBitcoinに次いで第2位のEthereum(イーサリアム)は、長年スケーラビリティ(拡張性)の問題を抱えています。
そのスケーラビリティを補間する技術がレイヤー2(以降、L2と表記)です。中でもこの1、2年で注目されているのがRoll-up(ロールアップ)です。
今回は、そのRoll-upのうちゼロ知識証明という手法を使うプロジェクト、zkSyncを紹介します。zkSyncは現在、zkSync Eraとしてリリースされているプロジェクトで、L2BeatによるとTVL(Total Value Locked)ランキング第3位と、最も注目されているL2の一つです。
この記事は、暗号資産(=仮想通貨)投資コミュニティ、ルピナスの投資講座の内容に基づき書いています。
暗号資産の投資からWeb3.0、ブロックチェーンのことなど、暗号資産を取り巻く情勢について解説しています。その目的は暗号資産投資のリスクヘッジであり、より小さなストレスで最大の利益を得ることです。
私自身もこの記事を書きながら勉強している身で、この記事を読んでくださるあなたと共に学んでいければと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。
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※本記事では、仮想通貨、暗号通貨、暗号資産などの用語が登場しますが、これらは基本的に同じ意味です。
1.レイヤー2プロジェクトの1つzkSyncとは
zkSyncとは、2023年8月現在、zkSync Eraとしてリリースされています。
もとは2021年にzkSpaceというプロジェクトチームがリリースしたzkSwapという分散型取引所(DEX)で、当時はレイヤー2として初のAMM(自動マーケットメーカー)と言われていました。
その後zkSwapは、2023年7月にzkSync Eraと名称を変更して運営されています。
“zk”というのは、Zero Knowledgeの頭文字をとったもので、ゼロ知識証明という取引記録の真正性を証明する方法のを表しています。
2023年8月現在、zkSync EraやStarkNetなど、ゼロ知識証明によるレイヤー2プロジェクトは数多くあります。
これらレイヤー2の役割を考えるときに外せないのがEthereum(イーサリアム)の存在です。
Ethereumが抱えている課題と併せて、zkSync Eraの果たしている役割を見ていきましょう。
■Ethereumって何?
そもそもEthereumとは何か、というところを疑問に思う方も多いと思います。
Ethereumとは、EVM(Ethereum Virtual Machine)というプログラム実行環境を提供していて、スマートコントラクトいう契約の自動執行システムを稼働することのできるレイヤー1プロジェクトです。
今回の記事では詳細は割愛させてください。Ethereumについては下記の記事でまとめてありますので、ご一読いただければと思います。
■Ethereumの課題
Ethreumには、スケーラビリティという、ユーザーが増えすぎると取引の承認が追い付かなくなる問題を抱えています。
ユーザーの増加とともにガス代が高騰し、使用性が大幅に低下してしまうのです。
これは、ブロックチェーンによって動くレイヤー1プロジェクトが抱える問題で、分散性、安全性、拡張性(スケーラビリティ)の3つの問題がトレードオフの関係にあることから、ブロックチェーンのトリレンマと呼ばれます。
Ethreumのスケーラビリティ問題については、下記の記事で解説していますので、併せてご覧ください。
■レイヤー2プロジェクトが注目される理由
このスケーラビリティの問題を解決するために生まれたのがレイヤー2(以下、L2)と呼ばれる技術です。
昨今有名なL2技術としては、ロールアップとシャーディングがあります。
今回紹介するzkSync Eraは、上記のうちロールアップを使ったプロジェクトです。
ロールアップについては、下記の記事でその概念を整理してありますので、ぜひ一度ご覧ください。
シャーディングは今回関係ないため、また別の記事でとりまとめたいと思いますが、2023年8月現在ではまだ研究開発段階にある技術です。
■zkSync Eraが採用するゼロ知識証明とは
先ほど挙げたロールアップですが、現在次の2通りがあります。
オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollup)
ゼロ知識証明ロールアップ(Zero Knowledge Rollup,ZK-Rollup)
これらは、取引(トランザクション)の承認処理に対する考え方で分類されています。
”Optimistic Rollup”は「楽観的」という意味です。L1の外側で実行された取引をL1に提出する際の検証方法として、取引は全て正当なものであることを前提としているのが特徴です。
ただし、不正が検知され報告された場合は7日間程度の検証期間が設けられることになります。
一方”Zero-Knowledge Rollup”(略してZK-Rollup)とは、「ゼロ知識証明」と呼ばれる検証方法を使った手法です。「ゼロ知識証明」は暗号学で使われる専門用語ですのでとりあえずは深く考えないでくださいね。
ZK-Rollupでは、L2で実行された取引が正しいという検証結果を一緒にL1に提出します。最初に検証結果を提出するため、後から不正に対する検証期間が設けられることはありません。
2.zkSyncの注目度
L2プロジェクトの中には、StarkNetのようにまだトークン(暗号通貨)を発行しておらず、単純に時価総額で比較することができないプロジェクトも多いです。
そのため、下図のようなTVL(Total Value Locked)という指標が使われます。
TVLというのは、プロジェクトに投下されている資金の総量ということですが、プロジェクトの特性によって集まる資金量にも違いが出てきますので、単純に横並びで比較できるものでもありません。
ただ、全プロジェクトにとって共通の指標というのはなかなかないので、目安としていただけたらと思います。
今、ランキングを1位から15位まで表示していますが、zkSync関連のプロジェクトが3位、11位、15位にランクインしており、注目度の高さが伺えます。
なお、Ethereumの創設者ヴィタリック・ブテリン氏が2022年5月に発表したロードマップでRollupやZK(ゼロ知識証明)に触れていることからも、今後ZK Rollupの注目度が高まることは期待できそうですね。
ただ、この暗号通貨の世界は、日々技術が進歩していて、方向転換することも多々あります。常に情報収集しておく癖をつけておくことをおすすめします。
まとめ
今回の記事では、ZK RollupをベースとしたL2プロジェクト、zkSyncをご紹介しました。
最後に簡潔にまとめてこの記事を終わりたいと思います。
■今回の記事のポイント
TVLランキングにはzkSync関連のプロジェクトが3つランクインしていて、注目度が高い
Ethereum創始者のヴィタリック・ブテリン氏が発表したロードマップからも今後ZK Roll-upが注目されていく可能性が高い
この記事では、できるだけ初心者の方にわかりやすく書いているつもりですが、よくわからないところなどコメントいただければ別の記事で補足していきたいと思います。
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以上、ここまで読んでくださりありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。