EthereumのL2プロジェクトの1つStarkNetの将来性は
こんにちは。ルピナス暗号資産ナビゲーターのshibaです。
Ethereumは、リリースから今まで長い間スケーラビリティの問題に悩まされてきたプロジェクトの1つです。Ethereumを利用するユーザーが増えすぎたため、ガス代(手数料)が高騰する事態が何度も発生しています。
そんなEthereumのスケーラビリティ問題を解決するために登場したのがL2プロジェクト達です。最近ではロールアップやシャーディングという技術が注目されています。
ロールアップの方は既に実践段階にあり、いくつかのL2プロジェクトが採用しています。今回はこのロールアップを採用するプロジェクトのうち、StarkNetをご紹介したいと思います。
この記事は、暗号資産(=仮想通貨)投資コミュニティ、ルピナスの投資講座の内容に基づき書いています。
暗号資産の投資からWeb3.0、ブロックチェーンのことなど、暗号資産を取り巻く情勢について解説しています。その目的は暗号資産投資のリスクヘッジであり、より小さなストレスで最大の利益を得ることです。
私自身もこの記事を書きながら勉強している身で、この記事を読んでくださるあなたと共に学んでいければと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。
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また、ルピナスのホームページでは、暗号資産に関わる様々な情報提供を行っていますので、併せて参考にしていただければと思います。
※本記事では、仮想通貨、暗号通貨、暗号資産などの用語が登場しますが、これらは基本的に同じ意味です。
1.Ethereumを支えるL2技術の概要
StarkNetは、Ethereumのレイヤー2プロジェクトの1つです。STARK とは、Scalable, Transparent ARgument of Knowledgeの略です。
StakNetを開発したのはイスラエルの企業、Starkwareという会社です。
開発が始まったのは2018年で、Starkwareは、StarkExとStarkNetの2つのプログラムを提供しています。
StarkNetは、スケーラビリティ(拡張性)の問題を抱えているEthereumに対して、安全性を確保しつつ利用ユーザー数を増加させるためのスケーラビリティの確保を目的としたプロジェクトです。
StarkExについては、後ほど解説します。
■Ethereumって何?
そもそもEthereumとは何か、というところを疑問に思う方も多いと思います。
Ethereumとは、EVM(Ethereum Virtual Machine)というプログラム実行環境を提供していて、スマートコントラクトいう契約の自動執行システムを稼働することのできるレイヤー1プロジェクトです。
今回の記事では詳細は割愛させてください。Ethereumについては下記の記事でまとめてありますので、ご一読いただければと思います。
■Ethereumの積年の課題
Ethreumには、スケーラビリティという、ユーザーが増えすぎると取引の承認が追い付かなくなる問題を抱えています。
ユーザーの増加とともにガス代が高騰し、使用性が大幅に低下してしまうのです。
これは、ブロックチェーンによって動くレイヤー1プロジェクトが抱える問題で、分散性、安全性、拡張性(スケーラビリティ)の3つの問題がトレードオフの関係にあることから、ブロックチェーンのトリレンマと呼ばれます。
Ethreumのスケーラビリティ問題については、下記の記事で解説していますので、併せてご覧ください。
■レイヤー2プロジェクトが注目される理由
このスケーラビリティの問題を解決するために生まれたのがレイヤー2(以下、L2)と呼ばれる技術です。
昨今有名なL2技術としては、ロールアップとシャーディングがあります。
今回紹介するStarkNetは、上記のうちロールアップを使ったプロジェクトです。
ロールアップについては、下記の記事でその概念を整理してありますので、ぜひ一度ご覧ください。
シャーディングは今回関係ないため、また別の記事でとりまとめたいと思いますが、2023年7月現在ではまだ研究開発段階にある技術です。
■StarkNetが採用するゼロ知識証明とは
先ほど挙げたロールアップですが、現在次の2通りがあります。
オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollup)
ゼロ知識証明ロールアップ(Zero Knowledge Rollup,ZK-Rollup)
これらは、取引(トランザクション)の承認処理に対する考え方で分類されています。
”Optimistic Rollup”は「楽観的」という意味です。L1の外側で実行された取引をL1に提出する際の検証方法として、取引は全て正当なものであることを前提としているのが特徴です。
ただし、不正が検知され報告された場合は7日間程度の検証期間が設けられることになります。
一方”Zero-Knowledge Rollup”(略してZK-Rollup)とは、「ゼロ知識証明」と呼ばれる検証方法を使った手法です。「ゼロ知識証明」は暗号学で使われる専門用語ですのでとりあえずは深く考えないでくださいね。
ZK-Rollupでは、L2で実行された取引が正しいという検証結果を一緒にL1に提出します。最初に検証結果を提出するため、後から不正に対する検証期間が設けられることはありません。
2.StarkNet Token(トークン)の発行
StarkNet Tokenの発行については、2022年7月に公表されていました。その後、11月にメインネットに公開されたというニュースが流れました。
この時点では、まだ私達一般人が入手できる状態ではありません。
その後、エアドロップと言って、トークンの無料配布に関する期待が高まっていますが、2023年7月現在では、エアドロップについての情報もまだ確定していません。
ただ、エアドロップを受け取ることができる資格を得るための情報だけが拡散されています。
■エアドロップとは
エアドロップとは、資金調達のために発行するトークンの注目度を上げるための施策の一つです。
提供しているツールを事前に利用するなど、ある一定の行動をとった人にだけエアドロップという無料配布を受け取る資格が与えられます。
通常、エアドロップを受け取るための条件は公表されず、事前に何をすればいいのか、いつまでにすればいいのか、そのような条件はほとんど周知されません。
また、仮にエアドロップを受け取ることができても、受け取った時点ではそのトークンにほとんど価値はありません。
ですが、そのトークンが取引所などに上場されれば、初めて法定通貨によって価格が与えられることになります。
無料配布されたトークンを上場された取引所で売却すると利益を得ることができます。
エアドロップを受け取るためには、多くの場合高額ではありませんが、数万から数十万円程度の投資が必要になる場合もあります。
プロジェクトの内容や注目度を事前にリサーチし、トークン上場後の価格に期待できる場合は、エアドロップ狙いで事前にプロジェクトに貢献することを考えてもよいかもしれませんね。
■StarkNetとStarkEx
ちょっと紛らわしいですが、StarkNetとは少し異なり、でも似たような開発環境を提供するStarkExというソリューションがあります。
どちらもStarkware社が提供しているもので、STARK(Scalable, Transparent ARgument of Knowledge)を用いたソリューションです。
どちらもスケーラビリティ、低ガスコスト、高いセキュリティを提供しているのですが、少し役割が異なります。
StarkExは、dYdXやImmutable Xなどがプラットフォームとして利用していますが、使用許可が必要となっています。
一方StarkNetは、パーミッションレスと言って、誰でも許可なく使用することができるプラットフォームとなっています。
次の章でご紹介しますが、StarkExは他の様々なL2プロジェクトで利用されていて、注目度が高いことが伺えます。
■StarkNetのエアドロップの可能性
StarkExのエアドロップのスナップショットは既に終わっています。
StarkNetのスナップショットについてはまだ発表されていませんが、既に終わっている可能性は高いです。
ParadigmやSequoiaという有名な投資家(企業)が投資していることから、エアドロップの額も相当な額になるのではないかと期待されています。
既にStarkNetを使ったことのあるユーザーは期待できますし、これから使ってみるのもよいかもしれません。
暗号通貨の業界は、まだまだルールが未整備な部分が多く決まった規則がありません。それがリスクでもあり、儲けるチャンスともなっています。
3.L2プロジェクトの注目度を確認する方法
L2プロジェクトの中には、StarkNetのようにまだトークン(暗号通貨)を発行しておらず、単純に時価総額で比較することができないプロジェクトも多いです。
そのため、下図のようなTVL(Total Value Locked)という指標が使われます。
TVLというのは、プロジェクトに投下されている資金の総量ということですが、プロジェクトの特性によって集まる資金量にも違いが出てきますので、単純に横並びで比較できるものでもありません。
ただ、全プロジェクトにとって共通の指標というのはなかなかないので、目安としていただけたらと思います。
今、ランキングを1位から15位まで表示していますが、StarkNetが9位にランクインしており、注目度の高さが伺えます。
また、StarkExをベースとしたプロジェクトが15位までに3つもランクインしています。
なお、Ethereumの創設者ヴィタリック・ブテリン氏が2022年5月に発表したロードマップでRollupやZK(ゼロ知識証明)に触れていることからも、今後ZK Rollupの注目度が高まることは期待できそうですね。
ただ、この暗号通貨の世界は、日々技術が進歩していて、方向転換することも多々あります。常に情報収集しておく癖をつけておくことをおすすめします。
まとめ
今回の記事では、ZK RollupをベースとしたStarkNetのL2プロジェクトをご紹介しました。
最後に簡潔にまとめてこの記事を終わりたいと思います。
■今回の記事のポイント
StarkNet Token(トークン)は、発行が示唆されている
StarkNet Token(STRK)は、エアドロップが期待されている
StarkNetはL2 BeatでTVL 10位以内にランクインされている
Ethereumの開発ロードマップによると、ZK Rollupは注目される可能性が高い
この記事では、できるだけ初心者の方にわかりやすく書いているつもりですが、よくわからないところなどコメントいただければ別の記事で補足していきたいと思います。
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また、ルピナスのホームページでは、暗号資産に関わる様々な情報提供を行っていますので、併せて参考にしていただければと思います。
以上、ここまで読んでくださりありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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