【ポケカ】実況アナとして"フォレトスex"とともに戦った本当の理由【シティリーグベスト4】
はじめてnoteというものに記事を書いてみます。
アナウンサーの柴田将平と申します。
ポケカCLなどの大会で声を聞いたことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。いつもご視聴いただきありがとうございます。
今回は私が選手として挑んだシティリーグについての話と、実況アナウンサーとして、プレイヤーのみなさんへ伝えたい思いを書いていこうと思います。(デッキ構築に関しても記しますが、おまけだと思っていただければ…)
また、シティリーグ4位入賞するにあたり、デッキ構築について相談させていただいた仲間、ジムバトルで対戦したみなさん、当日対戦させていただいたみなさんには、あらためて感謝申し上げます。ありがとうございました。
どうしてフォレトスを相棒に選んだのか。
表向きの理由としては、「草ポケモンが好きだから」。
これが大きな理由ですし、嘘偽りなく本心です。
(モクロー&アローラナッシーGXとの出会いが始まりでした。)
ポケモンカードにおいて草タイプは他のタイプにないギミックで楽しませてくれるのが大きな魅力であり、そこを研究するのがプレイヤー”しばたアナ”としてやりがい、楽しさを覚える部分です。
しかし、今回お伝えしたいのは、プレイヤーとしてではなく実況の”柴田アナ”としてフォレトスexを選んだ理由です。
実況アナとしてのデッキ選択理由
結論から申し上げますと「試合時間が短いデッキだから」です。
まず、デッキのギミックからお伝えしますと、このデッキはフォレトスexが特性によりきぜつし、基本草エネルギーを展開するところから本格的なバトルがスタートすると思ってください。
フォレトスexがきぜつすることで相手はサイドを2枚取り、エネルギーを充分に蓄えたチオンジェンexやシェイミVSTARがわざを放ち、自分のサイドを2枚取り返すという番が生まれます。
そこからはポケモンたちによる熱く激しいバトルが繰り広げられ、どちらが先にサイドを取り切るかスピード感のある決着となります。
一般的にポケモンカードバトルは試合時間25分で争いますが、このデッキで、今多くの方が使っているパオジアンexとノーガードで戦うと、15分程度で決着することもしばしば…
なぜ試合時間を気にするのか。
では、なぜ早めの決着を狙ったデッキで戦うのか。
それは、試合終了後「相手選手と話をしたいから」です。
ポケモンカードの大会では一般的に、試合時間が早く終わると選手同士が話をして交流を深めることがよくあります。
その時間、私は大会配信中に伝えたいと思う話を聞けたらなと思っています。(アナウンサー的に言うと”取材活動”という感じですかね…)
そこで聞き出した話を配信で伝えることで「僕もがんばろう」「私もポケカやってみたいな」と少しでも多くの人が思ってくれて、ポケカの輪がどんどん広がっていってほしいというのが、僕の願いであり、役割だと思っています。
アナウンサーとしての向き合い方
他のタイトルの実況を担当する時も「選手の想いや努力を伝えたい」というのは、僕の信念です。ただただ上手いプレイングを見せたいだけだったら選手もAIに取って代わられると思っています。そうではなく、様々な想いを持った選手が素晴らしいプレイングをするから人の心を打つんだと僕は考えています。
多くのタイトルの大会に関しては予選を勝ち抜いた8チーム、8選手によるトーナメントなど、配信に登場する選手が限定されており、そこに対して試合前にインタビューして配信内にてストーリーや想いを伝え、素晴らしいプレーが見られた時には熱く実況するのが僕の仕事です。
ポケカの大型大会に関しては、なかなかそうはいきません。
スイスドロー形式の予選の中で誰が配信卓で試合を行うか事前にはわからない状況の中で実況をしています。となると、選手の努力や想いを伝える量が少なくなってしまいます。
それでも僕は選手に寄り添い、理解し、想いを伝えたい。
だからこそ、シティリーグに向けて本気で練習し、当日も本気で挑みました。大好きなポケモンカードに本気で挑む選手に寄り添うために。
シティリーグ前の1週間は毎日ジムバトルに通い、プレイヤーとして練習しデッキ構築を真剣に考え、アナウンサーとして話を聞き、選手の努力、想いに心打たれました。
この経験を今後の実況にいかしたいと思っています。
選手として大会に出たことがない人間が
「試合前の一番緊張する時間です」
「スイスドローの連戦でそろそろ選手に疲れもあるかもしれません」
なんて言っても薄っぺらいし、言葉に重みが出ない。
言葉を大切にするアナウンサーとして誇りを持つからこそ、僕は”自分の経験から発せられた言葉”、”心打たれた話を聞き、それを元にした言葉”を大事にしたいと思っています。
全力で取り組む理由
ここまで読んでいただいて「そこまで考えていたのか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも正直、僕としては努力をしているつもりはなくて、「ただただ大好きなものに取り組んでいるだけ」という意識が強いです。
シティリーグに向けての練習ジムバトルでたくさんの方と出会い、対戦できたこと。デッキ構築を仲間に相談したこと。本番前日の夜中までデッキ構築に悩んだこと。本番で出会った嬉しさ、悔しさ…
その全てが僕の人生経験を豊かにしてくれたし、自分の人生の大切な1ページです。
子供のころから集めてきたポケモンカードには本当に感謝しています。
そんな経験を老若男女みんなに経験してほしい。ポケモンカードを通して友達がたくさんできたし、本気で好きなものと向き合う経験もできた。
だからこそ僕は、1人でも多くの人がポケモンカードの楽しさに気づけるよう、誰かの心を動かす熱い実況を、自分の喉の限界まで、続けていこうと思う。
今後について
今年はいよいよポケモンの世界大会が初めて日本で開催されます。
「日本で開催されて最高だった!!」
「あの大会は伝説だった!!」
みんなの思い出に残る大会になればいいなと思っています。
今回本気でシティ挑んだシティリーグ
選手として初めて参加した先日のCL新潟
この2つは、世界大会に向けての準備として、より選手の気持ちを理解し、より選手に寄り添えるアナウンサーになるための修行でもありました。
8月、みんなで最高の夏にしましょう!!!
それじゃまた、配信でお会いしましょう。
いや、、
次の対戦相手かもしれませんね…
どこかの大会でお会いしましょう!!
【おまけ】今回のデッキ構築について!
自分なりに本気で考えて考えた草ポケモンのデッキなので興味ある方は読んでいってください。
理想の戦い方は、最初の番からぐんぐんシェイクでクヌギダマをフォレトスexに進化させます。2回目の番、ガードプレス120ダメージを放ちつつ、バトル場で相手のわざを一発受けてもらいます。(ロスト軸や、サーナイトexのデッキに関しては何度か耐えられると嬉しい。)その後に傷ついたフォレトスexをばくれつエナジーできぜつさせ、チオンジェンexとシェイミVにエネルギー展開。フォレストバーン、リベンジバーストで攻撃して1発できぜつさせることを続けて勝つという流れになります。
カードの選択枚数について
◆クヌギダマ:3枚、フォレトス:ex2枚
最初にバトル場で進化してほしいカードではありますが、複数匹いる必要はないのでこの枚数です。
◆シェイミV:2枚、シェイミVSTAR:2枚
シェイミVSTARは2匹いてもいいのですが、3枚、3枚はやりすぎかなぁという感覚でこの枚数にしました。
◆チオンジェンex:2枚
バトル場であまりスタートしてほしくない+”わざ&逃げる”にエネルギーが多く必要なので2枚でOKです。
◆ドラピオンV:1枚
ミュウ対策、対サーナイトでも活躍してほしいという願いを込めての1枚。
もし戦ってもらうとなるとチオンジェンの代わりが主かなと。
ダイナミックテールで自分のミカルゲをきぜつさせ、サイド枚数をずらしてリベンジバースト320ダメージ、むさぼるつた300ダメージも狙える…?(ロマン)
◆セレビィ:1枚
序盤フォレトスexにガードプレスさせるためエネルギーを運んでくる1枚。
手札がボールだらけになっているときにかがやくゲッコウガとのコンビでかくしふだを使って助けてくれることも。
◆ミカルゲ:1枚
ミュウVMAXのデッキを止めるため。また、ルギアVSTARデッキのネオラントV、アヤシシVも止めるため選択。
◆かがやくゲッコウガ:1枚
前々日の練習の時に序盤の手札がエネルギーとボールだらけになって、動けなかったのでそれを防止するために1枚。ネオラントVやイキリンコexでもいいのでは?という声もあったが、フォレトスが2枚サイドを献上するデッキにおいてターゲットとなりうるV、exとともに戦う勇気はなかった…
◆ネストボール:4枚、ハイパーボール:4枚
安定の選択。バトルVIPパスを入れての練習もしたがやはり上記の方がしっくりくる。
◆ぐんぐんシェイク:2枚
このデッキのポイント。ペパーや森の封印石を使ってでも、高確率で最初の番にフォレトスに進化させたいと思っています。サイドケアで2枚!!(このデッキの草案構築で後攻最初にクヌギダマ2匹並べて番返したらげっこうしゅりけんで試合終了したことは忘れない…)
◆あなぬけのひも:2枚、ポケモンいれかえ:1枚
元々あなぬけのひも2枚のみでした。ガードプレスで傷ついたポケモンをむさぼるつたで倒したり、こちらのチオンジェンexがバトル場スタートした時用です。前日セレビィを仲間にした兼ね合いで、ポケモンいれかえを追加。あなぬけのひも3枚にしなかったのは、森の封印石やペパーで選択できるように。
◆ポケギア3.0:1枚
直前の構築では2枚でした。どうしても必要な時のボスの指令、ナンジャモを引き込むカード。
◆ロストスイーパー:1枚
序盤で置かれた頂への雪道をロストする用。また、使用済み森の封印石をロストして、シェイミVSTARにまけんきハチマキをつけてもよし!(目指せ350ダメージ!)
◆森の封印石:2枚
できれば序盤に使いたいカード。頼りになる1枚。主に、ぐんぐんシェイク、ポケモンいれかえ、ナンジャモ、頂への雪道などを持ってきます。
◆まけんきハチマキ:2枚
このデッキとすこぶる相性のいいカード。シェイミVSTARのリベンジバーストで相手サイド残り4枚時:230ダメージ、残り2枚時:310ダメージ、残り1枚時:350ダメージ。(ポケモンVMAXやヒスイヌメルゴンVSTARも怖くない!)チオンジェンexのフォレストバーン:250ダメージ(勇気のおまもり持ったライコウVも怖くない!)
◆博士の研究:3枚
相手の動きが止まっている時はナンジャモでなく、博士に研究してもらいましょう。2枚だと少ないかな…?という感覚で3枚!
◆ボスの指令:3枚
「ボスの指令連発すれば勝ち」という時に2枚じゃ物足りないかなと…
◆ナンジャモ:4枚
このデッキの核の一つ。フォレトスexが特性を使った後なら相手は4枚しか引けない。当然4枚。(フォレトスex2匹が特性使ってそのままツツジに近いナンジャモはまだしたことないですね…)
◆ペパー:2枚
このデッキにおける大事なカードを持ってきてくれるのがペパー。森の封印石、まけんきハチマキ、ぐんぐんシェイク、ロストスイーパーなどなど…
◆頂への雪道:2枚
枚数、難しいですね…3枚あればルギアVSTAR、アルセウスVSTAR、パオジアンexを序盤で止める確率が上がります。しかし!!余計なところで手札に3枚とも来てしまうことを考えると、2枚…かなぁ…??
◆災いの荒野:1枚
序盤で置かれた頂への雪道の上から置き、フォレトスexの特性を発動させるための1枚(ロストスイーパー1枚だとこのケースはちょっと不安…)。
ボウルタウンと悩みましたが、ラルトスやキュワワーをベンチに展開する手助けになってしまっても嫌なので、却下。災いの荒野はロスト軸のデッキを相手にするときに有効です!
◆基本草エネルギー:11枚
ガードプレスで攻撃するという意思を持ったデッキなので、11枚か12枚がちょうどいいかなと…
直前まで12枚でしたが、セレビィの採用で11枚に。
以上が長くなりましたが60枚構築理由です!
参考にしていただければ嬉しいです。。
一応、シティリーグベスト4までの道のりも以下に記しておきます。
当日の試合結果
予選(スイスドロー4回戦)
1.vsミライドン(後攻)○
初戦の初動からうまくいきませんでした。。フォレトスexと戦いたいのにクヌギダマが捕まえられないという展開。ボスの指令でモココをバトル場から逃がさず、こちらのセレビィにエネルギーを運んできてもらい続け、手札からエネルギーを付けて育てたチオンジェンexがむざぼるつたで使ってベンチを狙い勝利。お相手のエレキジェネレーター不発にも助けられました…
2.vsアルセウス/ギラティナ(先攻)○
MVPは序盤のナンジャモです。相手がベンチ展開できなくなりアルセウスも進化できないところにチオンジェンexが襲い掛かりました。
3.vsパオジアン(先攻)×
チオンジェンexがパオジアンexとの壮絶な戦いに敗れる。
シェイミVと出会えなかった...
4.vsアルセウス/ケッキング(先攻)○
フォレトスexがガードプレスを放った後でトリニティノヴァを一発耐える(えらい)。この後ばくれつエナジーから、シェイミVSTARが戦い、ケッキングVに落とされるが、最後はチオンジェンex大暴れ。
決勝トーナメント(8人進出)
準々決勝
.vsロスト/ギラティナ(後攻)○
フォレトスexがガードプレスでキュワワーを複数きぜつさせながら、最後はシェイミのリベンジバースト!ナンジャモでギリギリ止められたのも偉かった…
準決勝
.vsアルセウス/ジュラルドン/ブラッキー(先攻)×
シェイミV2枚、シェイミVSTAR2枚がサイドへ...(シェイミは疲れてお家に帰りました。)フォレトスexのガードプレスとドラピオンVのダイナミックテールで戦おうとしましたが全く歯が立たず…
3位決定戦(非公式)
.vsアルセウス/ケッキング/かがやくリザードン(先攻)○
フォレトスexがガードプレスを放った後でトリニティノヴァを一発耐える(えらい)。この後ばくれつエナジーから、シェイミVSTARが戦い、ケッキングVに落とされるが、最後はチオンジェンex大暴れ。予選最終戦と同じような展開(デジャヴ?)
終わりに…
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
僕がポケモンカードの大会実況をさせていただき始めたころ、ポケカチャンネルで殿堂入りされたポニータ石井さんに、実況解説席でいろいろと教えていただきました。当時、ポニータさんは全国の公認ジムなどを回って様々なプレイヤーと交流していたことを思い出します。自分もそんなポニータさんのようにいろんな方とジムバトルで戦って、交流しいろんなプレイヤーの想いを伝えられればいいなと思います。
家族、カップル、同級生、職場の同僚、そしてポケカでできた友達。
大会に参加される全選手が誰かに応援されていると思うんです。
そしてそんな人たちが近くにいるから頑張れると思うんです。
これからも、全力で大会に挑む1人1人のドラマを声で届けられる実況アナウンサーを目指します。そしてもっともっと、ポケカのプレイヤーの輪が広がればいいなと思います。
いつかあなたの試合を実況させてもらえること、楽しみにしています。
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