「形ないもの」


形がないからこそ、目に見えないからこそ、あたたかくて、時に苦しくて、それをどう表現したらいいのだろう。

100人に優しい言葉を言われても、たった1人の冷たい言葉で深く深く傷つくことだってある。
その1人の見えない言葉の棘は、深く深く心に刺さり続け続ける。

どうして私たちは、辛い言葉の方に、より心を左右されてしまうのだろうか。

取り繕った笑顔を振舞っていても、心は深い深い悲しみに覆われていることだってある。

でも周りに映るのは、「形だっている笑顔」だから、例えその内なる心が泣いていても気が付かないのだろう。

目に見えないからこそ繊細で、傷つき、それを目に見えるもので隠す。

生きているとそんな状況に陥ることは多々あるけれど、
どうか、どうか、あたたかなものがあなたに届きますように。

あたたかさ、も目に見えないかもしれない。

でも、そのあたたかさを受け取る側が感じたなら、それはもうあたたかな世界。

目に見えないからこそ、発する言葉などは、常に優しいものでありたいし、あって欲しい。

願わくば、あなたがあたたかな世界に包まれますように。






shiba