開発と自然保護〜もののけ姫からみる人と自然の付き合い方〜
もう5回くらい観てますが、ようやく整理できたので忘れる前にメモしときます。物事は分かるまで何度も読み返すのがいいようです。
文明を切り拓く鉄
鉄を作るには随分な火力が必要で、タタラ場の周りは禿山になっている。
古代より鉄が文明を切り拓き、いまのボクラノ生活に不可欠になっているけれど、それは随分と山を、資源を、消費した結果なのだと改めて実感。それが過剰だとは思わないけど、今の生活はそれらの上にある。
「森とタタラ場、双方生きる道はないのか?」
東国で自然と共存してきたアシタカには問うことができる。
しかし、自然を消費してきた現代の我々は同じことを森に問いかけられる(問いかけて良い)のだろうか?とはいえ、持続可能な開発は喫緊の課題だ。
開発途上国での現状
ケニアにはコミュニティで神聖に祭る木が存在する。
我々日本の開発プロジェクトでは、それらは避けるように配慮する。が、その真横に鉄塔や港は建設する。ただ斬り倒さないだけ。カミサマは怒ってるだろうな。
ヒトも自然のカミも支配していない空白の土地があればいいのにと幻想をいだいてしまう。今言えることは、人間の方が後から入ってきただけだということ。
森が完成するには時間がかかる
極相林という自然状態がある。下草、地衣類、樹木のバランスが保たれていて、倒木すると空間ができ、日が注いで若い木が成長できる。今あるメンバー(種類)で3代先まで確保できている。すなわち少子高齢化もなく、命が循環しているといえる。(この国はいま、循環してるのか?)
少し脱線したが、このような自然状態を極相林と言い、森の完成形である。とすると、開発で伐採した分の緑は、単に植樹で増やせばいいと言うことではないさ。
街の緑化、これは森の代替になるのか?
そこにはカミはいないだろうが、でもあった方がいい。人間が作り出す自然は、まだまだ途上だと言うことを、僕らは知っていなきゃいけない。
最後に極相林として有名な奥入瀬渓流に生息するモリアオガエルの鳴き声はもののけ姫のコダマにそっくりである。やはりカミが住んでいる。
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