【Vユニット】もしも魔王軍が暇だったら

魔王(プロデューサー)「ねえねえ貴様ら~、ちょっと集まってよ」

土の四天王(ナンバー4)「あんだよオッサン、また何か悪だくみか?」

水の四天王(ナンバー3)「ちょっとアンタ、敬語使いなさいよ弱いクセに」

土「アアン!?やんのかコラ!」

水「はああー!?ザコのクセに調子乗らないでもらえますぅー!?」

火の四天王(ナンバー1)「二人ともやめないか、御前だぞ」

風の四天王(ナンバー2)「ウフフ、今日も仲がよろしいですわね」

土・水「どこが!!」

魔王P「あーもう、いいからちょっと近う寄ってよ四人とも。我、人間界でいいモノ買ってきたから」

水「いいモノ?」

土「おいおいオッサン、人間界で買い物なんてアンタもヤキが回ったなぁ!んなもん奪ってくればいいだろがヨォ!」

魔王P「そういうわけにもいかんのよ。継続的に料金とか払わないといけないアイテムだから」

火「陛下、どのようなものをご購入されたのです?」

魔王P「うん、パソコンていうものなんだけど、貴様ら知ってる?」

風「机の上のその箱が、ぱそこん、なるものなのですか?」

魔王P「そうそう、あとインターネット契約とか、機材とか、諸々必要なものは全部揃えた」

水「いんたー…キザイ…?人間の作るアイテムってホンット、よくわかんないわねえ」

土「へっ、お前がバカだからじゃねえのか」

水「はぁー!?アンタよりは賢いんですけど!頭に土が詰まってるアンタに言われたくないんですけど!」

風「魔王様、これはどのような品物なのですか?」

魔王P「うん、最近は勇者とか来ないし、魔界も平和だし、ヒマじゃん?だから貴様ら四天王に新しい任務を与えようと思ってさ、我」

土・水・火・風「「任務!」」

土「マジかよ!久しぶりに戦争かァ!?」

水「人間界への侵攻ですか!?それとも他の魔王を!?」

風「うれしいですねえ。長い事ヒマしてましたし、城内の書物も、ぜんぶ読んでしまいましたし…」

火「腕が鳴る…!陛下、何なりとお申し付けください!」

魔王P「うんうん、貴様らのやる気がすごいのは良き事だ。とりあえず、これ見てくれる?」

四人「?」

Vtuber『ハロッハロ~!皆の脳内に直接語り掛けちゃう!精霊系Vtuberの○○だっよぉ~!勇者の子孫たちぃ、冒険してるぅ!?』

土「ああん!?何だこりゃ」

水「どこかで聞いたことある声…」

火「!!陛下、まさかこの声の主…」

風「あらあら」

魔王P「うん、そうそう。これ、Vtuberっていう人間どもの文化なんだけどね、これやってるの、精霊のあの子だよ」

土「マジかよ!?」

水「うえ~、最近勇者けしかけてこないと思ったら、こんなことしてたんだ…」

魔王P「これねえ、結構面白いんだよ。『【暴露生配信】24代目の勇者がマザコンすぎて世界終わりかけた件』とか、バズりまくったんだから」

火「時代も変わったものだ…」

風「それで魔王様、新しい任務の内容は?」

魔王P「ああ、うん。貴様らにもこういうのやってもらおうと思ってさ」

四人「え?」

土「いやいやいや、え、俺らがこれやんの?」

魔王P「この世界だと色んな人が活動してるらしいんだよ、姫とか王様とか侯爵とかエルフとか。本物かはわからないけど」

水「ええ~、そんなんニセモノに決まってるんじゃ…」

火「だが、この精霊は本物の様だぞ」

風「中には本物もいらっしゃるってことですかねぇ」

魔王P「そうそう、だから貴様ら四人は『現役魔王軍四天王Vtuberユニット』として活動してもらって、広告収入と魔王軍の宣伝をしてもらおうかなって」

水「もらおうかなって、じゃないですよぉ魔王様!こんなのやった事ないですし、何話したらいいかなんてわからないですよ、私人見知りだし」

土「はっ、どの口で人見知りとか言うんだよ。いっそ『水の四天王の弱点暴露配信』とかすりゃあ人気になるんじゃねえの」

水「ああ!?いい加減にしろよ四天王最弱のクセに!やるんなら『土の四天王、臭すぎて女性魔族にモテない配信』の方が面白いんじゃないの?」

土「だ、誰がクセえんだこのアマ!」

風「二人とも結構ノリノリですねえ、企画まで考えちゃって…」

火「うむ…『火の四天王が教える、魔王軍流剣術講座』というのはどうだろうか」

風「あら、ここにもやる気になってらっしゃる方が…」

魔王P「いいぞいいぞ、その調子でどんどんアイデア出していこう貴様ら。ただし、コンプライアンスは遵守してね」

土「コンプライアンスに気を付ける魔族がどこの世界にいるんだよ!」

魔王P「だって、運営にBANていう究極封印呪文を唱えられたら、バーチャルの世界にいられなくなっちゃうから」

水「究極呪文…!そんな強力な魔術師が人間の中に…!?」

火「なるほど…相手にとって不足はないな」

魔王P「いやいや、別に運営と戦争するわけじゃないから」

風「とにかく、私たちはこのVtuber?ユニットとして、活動していけばいいんですわね?」

魔王P「うん、なんたって現役の四天王なんだから、結構人気出ると思うんだよねえ。軍事機密を漏らしたら即刻処刑だけど」

水「こわ…!」

土「ならこんなモンやらせんなよ!」

火「ふむ。まあ、何事も経験か」

風「そうですわね」

魔王P「よし、決まり。とりあえずやり方とかはおいおい説明していくから、まずは配信内容の企画会議からだね」

水「アンタに聖水ぶっかけて何秒で溶けるかタイムアタック配信しようか」

土「てめえが神の雷何発耐えられるか耐久配信でいいんじゃねえのか」

水「はあ!?」

土「ああん!?」

火「魔王軍の偉大なる先人たちの偉業を語る配信などもよさそうだな」

風「オススメの魔界文学紹介配信とか、やってみたいですねえ」

魔王P「よーし、じゃあチャンネル名は『四天王知ってんの?』という事で」

土「爆裂にダセえ!!」

水「ま、魔王様、出来ればそれ以外で…」

火「これも修行、全力でやるか」

風「うふふ、楽しくなりそうですわねえ」

魔王P「目指せ100万登録者!いくぞー!」

四人「おー!」

~to be continue~


…っていうコンセプトでVユニット組んだりしたら、どうすかね。

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