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湿潤療法

おはようございます。鍼灸整骨院Linkのせいやです。テレビはコロナウイルスばかり‥他に何かみんなが明るくなるようなニュースはないのだろうか‥

今日の記事は湿潤療法についてです。湿潤療法(ラップ療法)は、消毒液もガーゼも使わないという、新しい治療方法です。

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傷の手当といえば、ひと昔前は、傷口を消毒してガーゼや絆創膏などをあてて、乾かすのが一般的だったと思います。最近では、傷口を乾かさずに治す「湿潤療法」がスタンダードになっています。この治療法は、傷をラップなどで閉鎖して湿潤環境を保つことにより治癒を促進させようとする考え方です。この治療の原則は「消毒しない」「乾かさない」の2点です。傷をまず水道水で洗った後、ラップで覆うだけの簡単な方法です。この新しい治療法により、傷や火傷などが早く、きれいになるといわれています。

ではなぜ「消毒しない」方が良いのでしょうか?傷を消毒するのはずっと当たり前だと思われてきました。化膿すると傷が治らないので消毒して化膿するのを防ぐということでした。しかし、消毒薬は傷を治そうとする皮膚の細胞に害があること、皮膚に少し細菌がいても傷は治っていくことなどが分かってきて、消毒することで傷の治りを遅くすることがわかってきたきたため、消毒薬はほとんど使われなくなってきました。それに代わって、傷にいる細菌や老廃物などを洗い流すことが傷の治りを促進することから、水道水や生理食塩水などを使って傷を洗うことが行われています。

次になぜ「乾かさない」「ガーゼ」をしない方が良いかというと、傷が治るには皮膚の細胞が増えて傷をふさいでしまう必要があります。皮膚の細胞は乾いてしまうと死んでしまいます。そのため、かさぶたに守られたその下の乾きにくい部分で何とか細胞が増えて治そうとするのです。しかしかさぶたにはガーゼがくっついてしまうため、ガーゼをかえるたびに剥がれて細胞が乾き、傷の治りは遅くなります。

傷を湿らした状態を保つことで、皮膚を作る細胞が増えやすかったり、活動しやすいため、傷を修復する速度が上がるといわれています。その他にも「傷の表面の白血球が集まりやすく、細菌への抵抗力が上がる」「傷の表面が乾燥すると痛みが出るが、湿らせているので痛みが出にくい」「密閉されているので、傷のある部分につけることが出来る」「創傷被覆材はガーゼのように傷にくっつくことがないので、交換するときの痛みが少ない」などのメリットがあります。

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ただし注意点として、深い刺し傷や動物に噛まれた傷の場合は、破傷風や蜂窩織炎などの創感染の可能性があるので閉鎖湿潤療法は避けてください。また傷口の断面がギザギザにささくれていたり、大きな傷の場合、洗浄が十分に行えず、そのままラップ等で密封してしまうと、嫌気性菌という空気が無いところで繁殖する菌が増殖して、大変なことになる場合もあります。

傷の状態によっては、縫った方がいい傷、開放状態にしておかなければならない傷、メス等で傷断面を整えた方がいい傷など、治療方法はいろいろ違ってきますので、いわゆるかすり傷の範囲を超えるものについては、判断をしっかりして湿潤療法を行うまたは病院を受診するなどしてください。

最近ではいまだに、消毒してガーゼをする病院もあるようです。知識がないのか消毒をして保険料を稼ぎたいのかわかりませんが、あまり意味がなく回復を遅らせてしまうということ知識として入れておいてください。ちなみにこの湿潤療法は整形外科の先生が講演会の時話されていたので安心して大丈夫だと思います。

普段、生活している中で切り傷や火傷などをする機会は少ないとは思いますが、もしそんな場面があれば湿潤療法を実践してみてください。またご家族や知り合いの方などにもアドバイスしてあげて下さいね。それでは皆さんいい1日を( ̄▽ ̄)


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